Everyone needs to be in love.

 1月4日の朝日新聞朝刊にすごくいい話がでていた。ノンフィクション作家、小林照有幸さんの「どんな高齢者政策よりも『恋愛』」という話。

 簡単に紹介すると、恋は、恋する人間すべてに、生きる意欲と希望を与えてくれる。たとえ70歳、80歳になろうとも、恋愛は「若いころのように燃え上がるような」気持ちを与えてくれる。それどころか、高齢者の恋愛は、死を意識せざるを得ない分だけ若い人以上に、純粋で情熱的でありうる。
 どんな高齢者政策よりも、根源的な福祉策になる可能性を秘めているのが恋愛である。なぜなら、
1 究極の健康増進法である。(恋人ができると、例外なく元気になる)
2 生活の文化度が上がり、社会性が身につく。(おしゃれや身だしなみ。連絡のためにケータイやPCを使う人が増え、新しい機器を使いこなそうとする意欲も出てくる)
3 沈滞気味の日本経済にも活を入れる効果(交際を始めると、高齢者もお金を使うことが増える)

 そして最後にこんなコメントを残されている。「高齢者の恋愛の実態を知るにつれ、私は、老いることへの恐れがなくなった。寂しい灰色の世界、と思っていたみちには、最後の一歩まで希望の灯がともっている」と。

  一見、まったく違うように見えて、河合薫さんの以下の記事は、小林さんの話に共通するものをもった記事だ。
希望喪失の時代に必要なのは、「開国」よりも「開心」元年

 それは人生は独りで生きていくには寂しすぎるというシンプルな真理。

謹賀新年。

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2011年が皆さんにとっていい年になるように!
Happy New Year!

出張勝也
Katsuya Debari

みんな、しっかり休みをとって!

 先日、両親の顔を見るために高知に帰った。24時間も高知にはいられなかったけど。
僕は高知生まれだけど、愛媛育ちの人間で、高知弁はまったく話せない高知県と愛媛県の「ハーフ」(もちろん、うちの両親は高知県人だから、高知弁は話せる)。われわれが県外の人間たちだと思ったのか、タクシーの運ちゃんが、はりまや橋にはこんな冗談がありますと言って、教えてくれたこと。「はりまや橋とかけて、スパゲッティととく。」その心は?!「どこが始まりで終わりか、わからない」。高知に行った人は知っていると思うけど、はりまや橋ほど、イメージと現実のギャップがある観光名所はないんじゃないかなと思う。でも、それを確かめにぜひ高知に来てほしい。はりまや橋以外にもたくさん高知にはいいところがあるから。
 このごろの日本って、一年の始めと終わりがわからないようになっていない?お店も元旦から開いているようなところが多いし。でも、正月三ヶ日くらいきちんと休んだ方がいい。ゆっくり休んで体を休め、そして2011年になにを達成するのか、深く考えたい。はりまや橋だけでなく、始めと終わりがわからなくなっているような一年の過ごし方はよくないから。
(写真は龍馬関連の展覧会ポスター)

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柔らかい心。

 あることで、ボクよりもずっとお若い方からお礼のメールをいただいた。その方には、「あなたはまだ柔らかな心を残しているから、きっとこれからも成長するし、いい出会いもあると思いますよ」とお返事。
 自分の思い通りにならないことが重なって、心がかたくなになっていく人が多い中、柔らかい心や気持ちを保っている人はすばらしい。ボクもそんな人間になりたいと思う。

国内向けと国外向けの寄付金額比較

 先週金曜日の午前中、ちょっと用事があって四谷界隈を歩いていたら、近所の女子高校(四谷双葉)の学生たちが街頭にたって赤い羽根募金をしていました。赤い羽根をもらうのはご遠慮したけど、募金には協力。
 ずっと知りたいなと思っていることがあります。日本人は寄付をしないとしばしば批判されますが、それは本当なのか?たとえば国際比較において、平均所得を考慮した寄付金額の多寡でいってどうなのか?
 
 また、国内向けの寄付金額と、国外向けの寄付金額はどうなっているのか?というのは、僕はアマゾンでしばしば書籍を購入するのですが、寄付募集のパンフレットがはいっていることが多い。で、どのような団体かというと、「国境なき医師団」「ユニセフ」「フォスターピアレンツ」など、海外に本部を持つ団体の日本支部のパンフレットが多いのです。彼らの広告は新聞でもよく見ますし、マーケティングに非常に熱心だと思います。募金目標の一定割合を、マーケティング予算として最初から考えて使っているのだろうと思います。
 
それに対して、どうして日本の団体は積極的に募金活動をしないのか。赤い羽根以外に、ぱっと思いつく、活動がありますか?あとは、歳末助け合いくらいではないでしょうか。日本の団体は、募金に関するマーケティングと、調達したお金の使用使途に関する報告が弱いという印象を持っていますが、実際は、どうでしょうか。ドラッカーはNPO、NGOであっても、経営力が重要であることを強調していました。

 これだけ日本社会でも問題が多くなっていて、海外の貧しい人たちを助ける事も大切なのですが、国内の課題に取り組む団体の存在意義はこれからますます大きくなっていくと思います。

 間違っているかもしれませんが、日本人は寄付しないというわけではないと思うのです。というのは、戦後大きくなったいくつもの新興宗教団体が全国各地に建設してきた建物やそのために取得している土地を見るたびに、ものすごい金額のお金が支援者というか、信者から集められているとしか思えないからです。それは彼らの寄付金です。

 日本のNPOの弱いところをもう一つあげると、経営力だけでなく、もしかして普遍性をもったビジョンの面でも弱いのかもしれません。「国境なき医師団」や最近よく聞く「ヒューマンライツウォッチ」などの活動目標からは、人類そのものを対象にした、スケールの大きさを感じます。いや、日本のNPOだけなく、日本の宗教団体も含めてと言ってもいいのかもしれません。彼らが、自分たちの宗派の信者たち以外のひとたちに、どのような活動をやっているのか、聞いてみたいです。信者たちへのご利益を越えたところでの活動のことを。

 最初の疑問に返りますが、国内向けの寄付と国外向けの寄付の比較、どなたか調査されていたらぜひ読んでみたいです。

今年も最終コーナー。

 昨夜テレビでやっていたアイススケート(「ジャパンオープン」)。浅田真央さんのところだけちょっと見ました。アイススケートのシーズンが始まるということで、今年も終わりに近づきつつあることを改めて思います。浅田さんにとっては、さんざんなシーズンスタートだったみたいですが、シーズン今後の健闘を期待しています。
 今年の総括をするにはまだ少々早いのですが、先延ばしをし、直面しようとしなかったことからは逃れられないことをあらためて実感した一年でした。個人、仕事、国、いろいろなレベルでそのことを感じました。戦後日本はカネ儲けを最優先させ、国家としての哲学、戦略を捨て去っていたかに見えます。気分で動きやすい国が、哲学だの戦略だのと言い始めると、逆に危ないのかもしれませんが、個人においても、会社においても、あるいは国家においても、自分と自分が置かれた歴史的文脈に素直な気持ちで対面し、他者(他国)との関係性の中で、なにを目標、目的とし、生きていくのか。継続的な、沈思黙考の時間が必要だと思います。
 ところで、今朝の朝日新聞書評コーナーに、『「日米安保」とは何か』(藤原書店)という本の紹介がありました(評者は姜尚中)。「日米安保は、日本にとって戦後の『国体』にも等しい呪縛力をもち続けてきた」「安保によって日本は多くのものを得、そしてまた多くのものを失った」
 気になった本なので、早速アマゾンで注文。

党派を越えた経験と知恵を。

 今の民主党政権にとって、中国との外交問題は対応不可能領域にあるように見えます。これまでの自分たちの経験(日本国内での限られた権力闘争)の範囲を越えている。現在、政権の中心にある方々は、国内の「けんか」はできるのかもしれませんが、海外との「けんか」は経験不足のようです。「法の支配」が、かたちの上でも存在する国内であれば、「粛々と進めていきます」でいいのかもしれませんが、中国のような国にはまったく効果はないでしょう。
 自分の党内でさえも個人的な好き嫌いでまともに話ができないのだから、他の党との話はもっと難しいのかもしれませんが、こんなときこそ、党派を越えて、戦後の日本外交で仕事をし、知恵と経験を持った先輩政治家たちを集めて知恵を出してほしいです。
 これだけ中国に揺さぶりをかけられると、国内の政権基盤がしっかりしないと、肚が据わった政策は難しいなと思います。挙党一致どころか、挙国一致でないと、非常に厳しいかもしれない。この危機が、他人に頼ることを恥としなくなった日本に喝を入れることなることを期待したいです。

これから一気に秋に入っていく。

 民主党党首選挙の結果について、金融業界の友人から電話。「日本経済はこれからも低迷。じわじわと円高が進行、株はダメだ」というのが彼の意見。「他の国に移住しようかと考えちゃうよ!」とも。彼はアメリカ生まれの日本人で、英語にも問題はないから、シンガポールあたりに移っても不自由するすることはない。そんな選択肢があったとしたら、一体、どのくらいの日本人が「日本脱出」をはかるだろうか?

 小沢さんでも菅さんでも、このままで日本が良くなるという期待が持てないのがつらい。きっと多くの人がそう思っているのではないだろうか。
 
 仕事の方は、ここ数ヶ月、10数社のみなさんと進めて来ているコールセンターで働く人たち向けの資格試験の立ち上げが目の前に迫って来ている。年内、仕事になるのは残り3ヶ月ほど。今年も残りわずか。

  残暑は峠を越え、これから一気に秋に入っていく気配。
秋、冬、大好きな季節です。冬、震えながらコートを着て、犬たちと散歩に出かける、これまた楽しいのです。また一つ年を重ねることでさびしい気持ちにさせられるけど、これからの気候はウェルカム。

理解を超えた人たち。

 9月11日にコーランを燃やそうという連中がいるというニュースを読みましたが、この連中のようです。
Profile: Dove World Outreach Center(BBC Newsより)

 もともとアメリカにはファンダメンタリストと呼ばれる狂信的な自称キリスト教徒(という名の新興宗教だと思いますが)たちが多くいると聞きますが(僕は実際にそのような人たちと会ったことも、つき合ったこともないのですが)、この連中もその一つでしょうか。

 不況になると、このような連中が増えてくる。日本も例外ではないかもしれない。だれだれの陰謀で不況になった、世の中が悪くなったというようなことを言う輩が。

子離れ

 50も過ぎると両親への感謝の気持ちが強くなってきます。僕は一人っ子。なので、さぞかし大切に育てられたでしょうと、言われることが多かった。そう、きっと大切に育てられています。でも、両親に感謝していることは、16歳の時、AFS高校留学プログラムで一年間アメリカに行かせてくれたこと、そしてずっと僕を信じて好きにさせてくれたこと。「子離れ」を実行してくれたこと。
 このごろの親御さんって、もう大人の大学生とか、専門学校生の子どものことに顔を出しすぎない?会社の面接だの、入社式だのに同伴している親御さん、いつまで子どもを支配したいの?もっとお子さんを信じてあげて!失敗することだって、大切な経験だから。