心の習慣。

習慣にはふたつある。
ひとつは心の習慣。もうひとつは身体の習慣。心の習慣をソフトウェア、身体の習慣をハードウェアというふうに安直に分けてしまうと、つまるところソフトウェアである心の習慣が身体の習慣をコントロールしているのでしょう、と言うことができるのかな。

そんな屁理屈は横においても、「心の習慣」という言葉そのものになんとなく惹かれる。平常心、動じない心、素直な心、静かに物事を受け入れる心、必要以上にものごとを悪くとらえない心、他人と自分を比較しない心、一日一日を大切にしたいと思う心、すべての生きものをいとおしく思う心。

「習慣は第二の天性」。好ましい心の習慣を持ちたい。

「飛ぶのが怖い」?!

『飛ぶのが怖い』っていうのは、20代の頃の「愛読書」のひとつ、エリカ・ジョングのベストセラー本のタイトル。
今週はその「飛ぶのが怖い」っていう心配をかかえながら、昨年末以来のアメリカ訪問を無事終了。良かった!
毎年恒例になっているマイクロソフト本社内のラーニング部門の人たちとのミーティングを済ませてきました。
2月の腰痛悪化以来、まだまったくもって本調子ではなく、このままずっと腰や足のしびれや鈍痛がずっと続くのではないかとも心配しているのですが、どうにか無事にシアトルと東京の間の往復フライトをこなすことができました。
日本のエアラインでシアトルとの直行便があるのはANAなので、もちろん、ANAにしたんだけど、使用機種がB787なので、バッテリーの故障があるといやだなと思いつつ乗りましたが、特に問題もなく快適だったのも、ラッキー!
今年はこのアメリカ訪問でGWがつぶれたんだけど、とにかく問題なく日米間のフライトをこなせたのがうれしかった。
次回のアメリカ訪問は8月第一週に予定されているMOS/ACAの世界学生大会。その前にも一度行くことがあるかもしれないけど。
しかし、今回の腰痛は本当にしぶといというか、大変だわ。さすがに今回は自分の年を実感しています。
この一週間、毎朝の水泳からも離れていたので、明日の朝からは仕事前の30分の水泳を開始します。

チャリティ・ディナーで感じたこと。

先週土曜日、都内のとある場所であったある国際的な非営利団体のチャリティ・ディナーに行きました。主にアジアの発展途上国で、子供たちの教育支援を行っている団体です。この団体のことは新聞などで知っていましたが、初めて接する機会になり、いくつか感心したことがありました。
簡単に列挙しておきます。

1今回で東京における資金集めは3回目になるとか。前回は一日で1億8千万円集めたということにびっくり。
2参加者数は300から400名程度か?半数は東京で働く外国人。(外国人の方がチャリティには積極的な印象)
3企業から寄付してもらった商品(例:海外リゾートホテル宿泊)をオークションするのだが、実際の価値の10倍にあたるような値段で落札する人たちが多かった。
4この団体は日本では寄付金が所得税控除の対象になっていないので、日本人でオークションに参加する人は少なかったのでは?
5オークションの商品の数が多数あったこと、オークションをリードしたこの団体の創設者が、参加者にむかって挑発するくらいの勢いで迫り、粘り強く高い値段で落札してもらおうとしたこともあって、終了したのは夜の11時になろうとする時間だったこと。
6団体創設者のセールスマンシップが素晴らしかったこと。

一般論ですが、しっかり稼ぎ、気前よく使うことに関しては、どうも日本人よりも海外のエリートたち(特にアメリカン人?)の方が、積極的な印象です。
カネは天下の回りモノ。しっかり稼ぎ、世の中のために使っていくことが大切かと思います。

春を望む。

2月初旬から腰痛になりこの一ヶ月ほど、さんざんな毎日が続いています。先月は数日会社を休むはめになりましたし、今月は予定していた海外出張を二つ、キャンセルすることになりました。自分の中では、飛行機に乗ることがストレス解消にもなっているところもあるので、泣く泣くあきらめました。。
鍼灸に通い、整形外科でもらったクスリはきちんと呑み、できるだけ早く良くなる努力はしています。脊柱管狭窄症という病名を言われているのですが、なんど見てもこの漢字の組み合わせって、憎々しい漢字のオンパレードだな!

これまでも何度も腰痛になっているのですが、さすが50も半ばほどになってきたためか、これま以上に回復に時間がかかっているような気がします。こうやってだんだん体力も抵抗力も回復力も落ち、そしてすこしずつ最期に向かって人間は歩んでいくのか?

この腰痛になるまでは、冬が大好きと公言していましたが、天候も腰痛には関係しているせいで、今日のように春めいた一日だと、すこし良くなったような気がしてきます。早く暖かい春になってくれないものか。桜の季節になると、腰の調子もかなりよくなりそうだし、気持ち的にも軽くなるかな。

腰痛で呻いているこの間、漫画や絵本にちょっとこっています。先週実写の映画も始まった『銀の匙」は9巻まで読んで、残るは10巻と11巻。絵本は、知人から教えてもらった『あらしのよるに』。20年ほど前にでた絵本のようですが、最近初めて知りました。「あらしのよるに」の第一巻から、「まんげつのよるに」の第7巻まで、とても楽しみました。50も半ばになろうとするのに、メイとガブのおとぎ話に感動してしまった!この絵本、どの年齢の人たちが読んでいるのだろうか?絵本の体裁をとっているけども、かなり上の年齢の人が読んで心を動かされるストーリーになっているように思うんだけど。もしかして一番感動しているのは、純真さを失った自分自身を自覚している大人たちかな?!ガブのやさしさと孤独に耐える力を持ちたい。

誕生日は札幌です。

54歳の誕生日は札幌で、お取引先の皆さんとの夕食会。
これまでのご愛顧に感謝しています!

アリとキリギリスの寓話。

今日と明日は、黒犬たちとちょっと遅い夏休み。

夏の間、せっせと食べ物を蓄えていたアリと、音楽を楽しんでいたキリギリス。冬になって食べ物がなくなったキリギリスを、アリが、「君は夏の間遊びほうけてたじゃないか」とお説教する話。資源なき国に生まれた我々日本人は、死ぬまで、アリのように働かないといけないんだということを、小さい頃にしっかり植え付けられる。
僕もどちらかというとアリ派かもしれない。でも、キリギリスの生き方を全部否定しようなんて思わない。
だらだらと、働く振りをしているだけのアリは、多いように思う。日本では、特に、ホワイトカラーの生産性は非常に低い。今に始まったことではなく、長期にわたっていて、あまり改善されていないように思う。

日本の企業セクターには、バブル崩壊の処理も一段落し、無借金で、単に銀行預金になっているおカネがしこたま、溜まっている。個人セクターの金は、高齢化が進むにつれ、確実に減少しているのとは、対称的。無借金、銀行預金大好き、大きな事業リスクをとりたくないという大企業経営者が日本には多い。多すぎる。

以下の文章は、Financial Timesのコラムニスト、John Plender が、なんどもなんども繰り返し書いてきていること。(8月19日のFT別刷りの記事より)

Japan is a different kettle of fish. To escape from stagnation it needs to boost consumer incomes in an economy where business hogs
too great a share of income. Yet Prime Minister Abe's recipe for rejuvenating the economy exacerbates current imbalances. The big
devaluation of the yen will transfer income away from households into business profits. And Mr. Abe appears to be committed to
introducing a controversial consumption tax. This seems perverse when the obvious target for taxation is a corporate sector that
racks up excessive savings.

個人の所得をもっと増やせ、企業に溜まった金を放出させろ。円安は個人から企業セクターに利益を移転させるだけだ。消費税も個人所得にはマイナスだ。(この人は、日本企業は自社株買いや配当で、投資家に溜め込んだ利益を還元しろという意見)

「中庸」という言葉が好きな日本人(特に年配者)が多いはずなのに、中庸こそ、日本に足りないもののひとつのように思う。

誰か、アリとキリギリスの寓話を書き変えてもらえないだろうか?貧しい時代であればアリさんは立派な国民だろうけど、いまの時代、デリバティブだ、ソフトウェアだ、エンターテイメントだ、スポーツビジネスだ、なんていう時代なのに、百姓根性だけではやっていけない。アリさんはお情けでキリギリスに食べ物を分け与えるのではなく、長い労働のあと、心の潤いを求めて、キリギリスの奏でる音楽に対価を払うくらいのストーリーにしてほしい。

銀行預金の残高をながめながら、安心したり、喜んだりするだけの人生ではあまりにもつまらなすぎる。しっかり稼ぐ、しっかり楽しむ。
そのバランスだ。「よく学び、よく遊べ」って学生の後輩たちにいうだけでなく、自分は「よく稼ぎ、よく楽しむ」人生をめざしている。

どなたか、教えてください! (could anyone teach me about these circles?!)

ダラスからサンフランシスコへの飛行機の中から見えた風景。広大な農地から山、砂漠(のような土地)、雪をかぶった山、そして都市。アメリカは広大だわ!

写真の丸い池のようなもの。一体、これはなにか?道らしき直線は地面に引かれているのだけど、誰一人にとして、周辺数百キロ(あるいは数十キロ?)には住んでいないような位置。

could anyone teach me what these circles really are?! Took this photo on my flight from Dallas to SFO.  Maybe two hours away from Dallas.  In the middle of "nowhere", what are these circles for?

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「勲章なんて欲しがる気はない」

昨日(4月13日)の日経新聞夕刊に、「カリスマの晩節」という見出しで、稲盛和夫さん(京セラ創業者)のインタビュー記事が出ていた。

功なり、名を遂げた方の言葉がどれだけ本心からでているものか、わからないけども、以下のような言葉には共感を覚える。

「勲章をくれようという話はないし、もうらうための運動をする気もありません。仮にくれると言われても、いただく気はないですね。みな平等なはずなのに、勲章が差があるのはおかしい」

「私はほんまにどこにでもいる普通のオッチャンですよ。普通どころか、すこし落ちるくらいですね」

この勲章をもらう気がないというのには、感心した。大企業のトップたちの多くが、どれほど会社ぐるみで、勲章をもらうための運動をやってきたものか!

もう10年以上も前になるだろうか、ビジネススクールの集まりによく出ていた頃、稲盛さんがゲストスピーカーだった夕食会があって、お話をお聞きしたことがある。あの時は、仏様の話が中心だったように思う。

「60歳から80歳までは、来世に旅立つための準備期間」だとしたら、ボクもあと数年もすれば、その準備のための準備に取りかからないといけないじゃないか!

パーソナルな予感。

円安株高相場(安倍相場)の動きがすごい。この2ヶ月ほどの動きのスピードにはなかなかついていけない。ぼやぼや考えているうちにどんどんと進んでいく。先週末のFinancial Timesの記事でも、「10年以上、日本は株式投資の世界には関係ない存在だったけども、昨年末以降、無関係の存在ではなくなった。」とあった。僕は業界からは遠い存在なので詳細はわからないけど、「まったく見向きもしかなった海外投資家たちは、これからは日本株を無視できない」という声も聴くし、「アメリカ株は最高値に近い。いまなら日本株だ。」という意見も聞く。

高速などでクルマを走らせるときには、横や前を走るクルマに眼がいくのだけど、最近、マツダのCX-5をよく見かける。スカイアクティブとディーゼルの組み合わせで計画を上回る勢いで売れていると聞いている。そのマツダは、去年11月までは100円程度の株価だったのに、この2ヶ月ほどで280円を越えるレベルまで上がっている。今日、マツダは、「円安効果で通期営業利益予想を8割上方修正」と発表した。(→ロイター

円安株高相場が、いつまで続くのかわからないけども、マツダのようなケースを見ると、輸出企業は今年ある程度復活するかなという気もしてくる。企業業績がだんだん改善してくると、日本株の活況は本格的なものになってくるだろう。

アメリカが円安ドル高に関して、この3ヶ月ほど、まったく口を挟んでこないのは、安倍総理に対して「貸し作り」に励んでいると見える。いつ、どのように、その「貸しを返してくれ」と言ってくるのか、ちょっと恐ろしい気もする。

3年間の不毛の民主党政権があっけなく終わり、再び昔の名前ででていて、どれだけ中身が変わったのか、まだわからない自民党政権が復活した。

公私共々、ミクロ、マクロ共々、今年は大きな変化が起こる年になるような予感がする。唯一の心配は、日本の政治。

今年の終わり、どんな「パーソナルな気持ち」を書いているかな?

すっきりした頭で一年過ごしたいです。

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そう、こんな感じで!

(新年の浅間山)