日米の政治家比較

昨日、政治のことを論ずるような見識は持っていないと書いたばかりなのですが、選挙で勝った途端に、それまでの「持論は机上の空論でした」と宣言する知事って、一体、なんなのかと思ってしまいました。(→ヤフー・ニュース) まったく勉強も、準備もなく、言っていたことは単に無責任な発言だったと開き直っているのでしょうか?

 アメリカの大統領予備選挙の行方に関心があります。アメリカは黒人の大統領を受け入れる準備ができているのでしょうか?世界は初の黒人大統領を期待する人が多いのではないかと思うのですが、どうなのか?

 弁護士資格はもっていてもタレント業に忙しかった日本の知事。アメリカ史上初の黒人大統領を狙っているオバマは、ハーバードのロースクールを非常に優秀な成績で卒業した法律家。同じ法律家出身でも、日米で天と地ほどにレベルが違う政治家が、違う理由でマスコミをにぎわせていることが、少々、情けなくあります。

新大阪駅風景

Photo オデッセイユニバーシティのために大阪に日帰り出張。現場を担当されているPCスクールの関係者の方たちと直接にお話することが勉強になります。

 帰り、新大阪駅構内、午後7時くらいの風景です。普通の女の子たちふたりが、柱を背もたれにするような感じで地面に座っていました。以前、知り合いから、だらしがないのは躾けのなさだけでなく、筋力が衰えているからではないかという意見を聞いたことがあります。

 普通の女の子たちに見えました。日本ではこれが普通の風景になっているのかもしれません。これを普通のこととして見過ごしていく日本が、ちょっと恐ろしい気がしました。

「糞便を垂れる土偶」

「殿様やその一族は、百年の無為徒食ですっかり無力化し、国政は家老がにぎり、その家老一族も貴族化して家老の家老が実権をにぎり、それもまた、逸楽に馴れて、世のうさわではどの人物も、糞便を垂れる土偶同然になっている。」 (司馬遼太郎著『国盗り物語1』より)

 サブプライム問題へのアメリカ政府の対応が非常に早いことに感心する友人が多いです。それほど問題が深刻なのかもしれません。対岸の火事かと思いきや、日本の金融機関でも問題が噴出しつつあります。日本の政治・役人たちが内向きの議論ばかりしていることとの差が目立ちます。

 この国が、斎藤道三ならぬ、諸外国から見たとき、「糞便を垂れる土偶同然になっている」レベルまで落ちていないことを祈っています。企業も国家も、すべての組織は緊張をもって精進していかないと、いつ足をすくわれるものか。

「鉄娘子」の誇り

今朝の読売新聞の「中国細見」というコーナーで、中国の呉儀副首相(69)のさよなら宣言のことが紹介されていました。以下のような発言だそうです。

 「私は完全引退したら、政府関係であろうが、半官組織であろうが、大衆団体であろうが、どんな役職にも就きません。みなさん、私のことは、きれいさっぱり忘れてください。」

 女性副首相として日本でも有名な方ですが、こういう胆力をお持ちの方がトップ層にいらっしゃる中国のことに、この頃関心を持つようになっています。この記事によると、前首相の朱要鎔基は、「辞めたら国民にどんな首相だったと思われたいか」と問われ、「清官(清廉な官吏)だった。そう一言いってもらえれば満足」と答えたそうです。

 このふたつの話、それほど中国での政治家、官僚による腐敗が激しいということの裏返しなのかもしれません。そんな中国の現状でも、強烈な誇りをもって自分の理想を生き抜こうとする真のエリートたちの話にとても関心があります。

 日本の首相にも、お聞きしたいです。「辞めた後、あなたはどんな首相だったと思われたいですか?」と。

 そして、この質問は、僕ら一人ひとりにも返ってきます。会社を辞めた後、あるいはこの世からオサラバした後、なにを残すのか(カネ、家族、それともまったく形のないもの?)、どのように思われたいのか。

 

「田中森一」関連本と年金問題

『反転』がベストセラーになっている田中森一さんの本を続けて2冊ほど読んでみました。『必要悪』はキツネ目男・宮崎学との対談、『バブル』は夏原武(『クロサキ』原作者)との対談。2冊読むと、ほとんど繰り返しになって食傷気味になりましたが、空前絶後の日本経済バブル期に生きた一人の豪胆な男の生き様は、確かにおもしろいものがあります。

 ところで、年金問題はまったく解決のめどが立っていないようで、威勢が良かったマスゾエ先生も言い逃れに終始しているようです。勉強不足なのですが、この年金問題、被害者はわれわれ民間人だけで、公務員にとってはまったくの対岸の火事なのでしょうか?

 田中さんの本を読んだあとに今の年金問題を考えると、年金問題というのは実はバブル期のなんでもありの不動産投資や不動産融資、株式投資などと同じレベルだなという印象を持ちます。バブル崩壊から20年近く経とうとしているいま、国の滅茶苦茶な管理体制があらわになっています。80年代から90年代にかけてのバブル経済が、日本人の金銭感覚を変えてしまったというのが、田中さんの本のテーマのひとつで、この時期、一部の不動産屋たちは借りた金は返す必要もないかのような態度をとっていました。今の政府の有様を見ていると、少なくとも年金に関しては、この頃の不動産屋さんたち以上にひどいかもしれないと思うことがあります。

中国で感じる世界

20年ほど前時々会っていた勉強会仲間数名で忘年会。中の一人は、仕事の関係で北京や長春によく出かけているので、中国、北朝鮮事情を聞かせてくれました。北京にいると、アメリカの存在だけでなく、ロシア、ヨーロッパ、中東、アフリカ諸国、さらにはイスラエルからの人間たちをよく見かけるとか。圧倒的にアメリカ(人)の存在が大きい東京と比べて、北京はアメリカ人以外の存在を感じるということでした。また、北朝鮮にも、日本人以外のビジネスマンたちは、大きな音を立てることなく、関係確立のために進出しているというのが、彼の意見。中国で感じる世界は、東京にだけいてはわからないものがあるに違いない。

情報収集に始まって、対立する関係の中に入っていくことが不得意な日本人。世界は複雑で一筋縄では割り切れない中、日本はどうやって自分のアイデンティティと利害を守っていくのか。

僕も来年は中国語(マンダリン=北京語)を勉強してみようかなと思っています。昨年、オデッセイにアイセックの研修生として来ていた中国人学生のチェンチェンは、今、名古屋大学に聴講生として来ています。来年もアイセックの紹介で中国人学生を受入れる可能性があります。アメリカとだけでなく、中国にもたくさんの友人を作りたいと思います。

不思議なワンダーランド・マカオ

今週末はマカオに来ています。香港からジェットボートに乗って1時間ほどの距離にあるもうひとつの中国です(ポルトガルから返還されて7年でしょうか)。

勉強会仲間たちと来ているのですが、彼らに「強制」されないと、マカオなんて来なかっただろうと思っています。経営者仲間たちとのちょっとした「修学旅行」です。マカオは世界最大のカジノ市場になっているということですが、われわれが泊まっているホテル・ベネチアンは3000室あり、ロビーフロアーには巨大なカジノが広がっています。西洋人は非常に少なく、主な顧客は中国人(本土、香港)のようです。

僕はまったくギャンブルをしないので、このマカオの発展振りを不思議にみているだけです。ホテルベネチアンをはじめとして、米国ラスベガスにある巨大なホテルが同じようにマカオに作られ、そこにどうやって儲けたのかはっきりしない性格のお金(賄賂やピンはね!)も含めたさまざまなお金を持つ中国人たちが、夜、昼、カジノで遊び、いわゆる、「飲む・打つ・買う」を行なっているのが、この町だということのようです。

ここに20年間住んでいるという日本人ガイドさんがマカオの歴史から経済の話まで聞かせてくれましたが、とてもダイナミックな変化を遂げつつある、まさに中国バブルの「あだ花」のような町だと思います。ずっとスタンリー・ホーが経営するリスボアというカジノ付きホテルしかなかったところに、4年前、サンズというアメリカ資本のカジノ・ホテルが進出。数百億円の投資を、1年で回収するという大成功を収めたことがきっかけになって、ラスベガスのほかのホテルがマカオに進出してきたそうですから、そのきっかけを作ったサンズの経営者はたいしたものだと思います。

今日一日いて、明日日本に帰ります。

減っていく国際会議

11月22日付け日経新聞夕刊の「政界なんでもランキング」コーナーで、日本で実施開催される国際会議の数が減っているという記事がありました。2006年の国際会議の開催件数で一番多いのがアメリカで894件。以下、フランス(634件)、ドイツ(434件)、オランダ(391件)、オーストラリア(382件)がトップ5。アジア勢では、シンガポールが298件で10位。日本は、中国(204件)、韓国(185件)を下回る166件で18位。

ジャパンバッシング(bashing) ならぬ、ジャパンパッシング(passing) の一例。

今朝の朝日新聞から。

今朝の朝日新聞朝刊から。記事を読んだ後、「知らされていない」と感じたこと。

その1.日本が、ザトウクジラも「調査」対象とすることに関して、オーストラリアで日本の捕鯨反対の動きがでているそうです。日本ではほとんど報道されていない捕鯨船の出航。日本は「調査」目的の捕鯨といっているようですが、今年も1000頭を捕獲し、クジラの肉を「調査費にあてるために販売」するそうです。記事だけを読んでいると、なんの「調査」なのか、納得できなかったです。水産庁はなにかを隠しているのか?記者も知っていてはっきり書かないのか?

その2.「あしたを考える」シリーズ。南京事件から70年で、日中両国の研究者らが24日から事件に関する国際シンポジュウムを開くとか。シンポジュウムの結果は別途報道があるのだと思いますが、大会への参加者が誰なのか、主催者が誰なのかに興味があります。南京事件は、政治的な立場の違いによって、主張が大幅に異なり、議論が交わることさえも困難ですから。

頼むから税金の無駄使いはやめてくれ!

こんな記事を見ると、時々、叫びたくなります。(日経ネットから)