「即戦力」はアリガタイ(有り難い)

仕事で専門学校や大学の先生や事務局のスタッフ、キャリアアドバイザーの方々からお話をお聞きする機会があります。学校側の皆さんのお話では、企業側は過去(バブル崩壊以前)とは比べ物にならないほど、卒業生たちが「即戦力」となってくれることを求めているという話です。そのため、多くの学校では、就職後、役立つと思われる情報を早い段階から学生に伝えていくということになり勝ち。

でも、自分自身のことや、会社を10年やってみて思うのは、そう簡単に「即戦力」は得られないということ。僕なんて、学校をでてすぐの頃どころか、数年たってさえも即戦力からは程遠かったのではないかと思います。同業他社の出身者を別にすれば、中途採用においても、入社即、戦力となることができる人材は、少ないのでは?(業界、職種によりますが)

新卒の場合は、とにかく明るくて(大きな声で挨拶ができる)、礼儀正しく、素直な態度を持つこと。職場の先輩やお客さんたちにもかわいがられるので、本人に勉強意欲がありさえすれば、きっと1、2年のうちに、ある一定の、限定された範囲内で、すこしずつ、戦力になっていくのだろうと思います。

新卒に関して気になるのは、即戦力とかなんとかよりも、生命力や覇気のない学生が多くなっていること。安藤忠雄が、東大の入学式で、親たちの子離れを求める発言をしたとか読みました。いつまでも子供を自分のそばに置きたがる親、正直、気持ち悪いです。(子供の覇気を奪っている大きな原因なのでは?!)そんな気持ち悪い親が、増えているというようなことを、学校関係者からよくお聞きします。(「お客さん」の親御さんには、そんなことは言えませんが)

バブル崩壊とその後始末で、人を育てていくプロセスそのものも、ガタガタになった企業が増えてしまいました。とは言え、事業の復活とともに、新たな時代に即しつつ、人を育てることには時間がかかるという認識に立った上で、人材の育成に取り組んでいる会社も、再び増えてきているような印象を持っています。人材の育成、企業戦略、仕事と生活の調和、付加価値の高いサービスとしっかりした利益の確保、そして人材育成への再投資。これらの要素がうまく回転している会社が、継続性のある優良企業なのかと思います。オデッセイコミュニケーションズも、「優良企業」でありたいと思っています。

ワークライフバランスの専門家を訪問

30年にわたって、ワークライフバランスと現在呼ばれているテーマについて調査、研究を続けてきた、某大学の先生とご面談。IT時代における企業と社員との関係はとても面白いテーマ。仕事の分担や管理の方法、人と人のコミュニケーションの仕方が変わっていくことで、これからの企業社会がどのように変わっていくのか、楽しみ。また経営者としては、変えていくという意思を持つことも大切かと思う。ITリテラシーの向上と、個人の自立と自律は、その前提条件のすべてではないとしても、一部となるはず。

エドはるみさんとMOT

エドはるみさんという、吉本の芸人が、芸能界に入る前、マイクロソフトのトレーナーの資格(Microsoft Official Trainer=MOT)を取っていたことを知りました。(バラエティ番組を見ないので、吉本の芸人などほとんど知らない、黒犬です) 意外なところに、MOT取得者がいるものです。

お正月は全国休みにすべし!

今朝の日経新聞・朝刊によると、「大手家電量販店のケーズも、ヤマダ電機についで、元旦休業」だとか。でも一気に、3日まで、お休みにすればいいのに!日本中、モノがあふれ返っていて、大体、どの家でも不要なものがたくさんあります。我々日本人はどう考えても買い物しすぎ。(一番のエコ対策は、モノをまず買わないということだと思っています)

ネットのお店もあって、時間と場所に関係なく、買い物ができるようになっています。だから、リアルのお店は正月3日までは、お休みにしてくれたほうが、我々消費者も、落ち着いて家にいられます。かつての、お正月らしさが懐かしい!

コクヨからユニークな電子暗記カード「メモリボ」

コクヨグループの会社が、電子暗記カードの新商品を販売していて、マイクロソフトオフィススペシャリストの準備にも使えるコンテンツを提供されています。→記事

丸の内起業塾開講します

今年も丸の内起業塾を開講します。中小企業庁長官賞をもらってますます元気になっている塾長の須賀さんです。

詳細はこちら→丸の内起業塾

永守社長の正論

日本を代表する経営者のお一人として、日本電産の永守社長を尊敬しています。数年前、ハーバードビジネススクールの夕食会でお話させていただきました。それ以来のファンです。日経ビジネスのサイトで発言されています。あまりにも正論過ぎて、正面から反論することができない直球勝負。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080325/151031/?P=1

「人と同じことをしていたら」

今月の「私の履歴書」は、潮田健次郎氏(トステム創業者、現在の住生活グループ)。お父さんから教えられた、「人と同じことをしていたら、人と同じ結果しか得られない」という言葉が、繰り返し、繰り返し、出てきます。なぜ、日本企業の利益率が低いのか。それは他社との差別化が十分ではないから、ということに尽きるように思います。

青野さんお薦めの、松下幸之助

 

産経新聞に連載中の「同行二人ー松下幸之助と歩む旅」という、作家・北康利さんによるノンフィクションを愛読しています。生誕から企業人としての松下幸之助の歩みを紹介してくれています。これを読んでいると、人間・松下幸之助の魅力と経営者・松下幸之助の偉大さを感じます。

 松下幸之助は、常日ごろ、「素直な心」を説いていたそうです。

 「素直な心」というのは、単に道徳やお説教の話ではなく、「物事の実相を見誤ることなく、強く正しい聡明な人生の歩みを可能にする心」ということ。松下幸之助が作ったPHP研究所から、松下幸之助の言葉を集めた文庫本がでていますので、おススメです。

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 この前、丸の内インターネットラジオの「アイディア・エクスチェンジ」にでていただいたサイボウズ社長の青野さんも、大学卒業後、松下電器産業のグループ会社、松下電工で働いた経験があります。そのとき、松下幸之助の本などを「読まされ」、いやでしょうがなかったそうですが、今になってみると、松下幸之助の偉大さがわかるようになり、松下電工が行なっていたさまざまな社内のイベント(たとえば、社員旅行や、社内運動会)の重要性を認識し、サイボウズ内でも取り入れようとしているというお話でした。

 松下幸之助と直接のお付き合いはなかったようですが、京セラの稲盛さんは、ある講演会で松下幸之助の話を聞いて、とても感銘を受けたということを、「同行二人」で読みました。こうやって、世代から世代へ、ひとつの想いがつながれていくのかと思います。

 

オフィスの掃除

 会社で社員に掃除をさせる会社があります。もしかして、結構多いのかもしれません。楽天の三木谷さんからも、社内の掃除は社員でやるようにしているとある朝食会で聞いたことがあります。(実際にそうしているのかどうか、詳細は知りませんが) 工場を持つメーカーなどでは、掃除がとても大切な業務の一つになっているのではないかと思います。日本の成功しているメーカーの工場は、とてもきれいです。

 僕が尊敬している経営者のお一人、日本電産の永守社長も、ダメな会社(特にメーカー)に共通している点として、社員の遅刻と汚い工場をあげていらっしゃいます。

 社内の規律や情報の漏洩、セキュリティ、社員間のコミュニケーション、そのようなことを、ずっと、いろいろと考えていて、社員(もちろん、社長も含む)が、掃除をやることのメリットはかなりあるなと思うようになりました。掃除というのは、実は奥が深い作業ではないか?!

 話が飛びますが、家の中で、掃除や皿洗いなど、子どもに手伝わせている家庭はどのくらいあるのでしょうか?子どもが自分の部屋で勉強を適当にやっていれば、大体の日本の親御さんはそれで良しとしているのでしょうか?そのような親御さんたちは、実は生きていく上で一番大切な成功の秘訣のひとつを子どもたちに教えないまま終わっていますよ!

 掃除や皿洗いを家庭でもやらないので、会社でも当然、そんなことはやらないでいい、ビル管理会社が派遣してくる清掃担当の人たちがやってくれるもの、自分はもっと「偉いのだ」と思っているサラリーマンが大半なのかもしれません。掃除をやる時間があるなら、もっと「付加価値の高い作業」を自分はやっているべきだ、と主張する声も聞こえてきそうです。

 あるいは、そのような人たちは、たぶん、「仕事をきちんとしているのだから、なんで、俺(私)が掃除なんてしないといけないのか?」となるのでしょう。そのセリフって、「勉強やっているのだから、掃除はお母さんがやってよ!」という子どもに通じるものを感じるのですが、いかがでしょうか?

 僕自身、掃除の価値を十二分に理解していませんでした。「もっと付加価値の高いことを、俺はやるべきだ!」という声の主の気持ちが分からないわけでもありません。僕もかつては結構そう思っていました。でも、実際には、掃除はすべての高付加価値作業や仕事の前提条件ですね。お寺などで修行すると、早朝から掃除をやりますが、普段の生活(家庭とオフィス)でも同じことが大切だなと思います。