久しぶりに出会った、イノベーション商品

 Riseandmuller

同じ勉強会の方がお持ちの自転車です。このコンパクトな、折りたたみ式の自転車で、平地でも40キロ程度のスピードを出すことができるそうです。彼はホノルルセンチュリーライドをこの折り畳み式自転車で走ると言っています。

 ドイツのダルムシュタッド工科大学の学生だったふたりが1995年に発表した自転車。掃除機のダイソン以来、久しぶりに出会った画期的な商品です。社名は、ふたりの名前をとって、リーズ&ミューラー。(→会社のHP

 もうイノベーションなど起こりえないと思われている成熟産業(掃除機とか、自転車というような)で、このような画期的な商品を開発する発明家や起業家を尊敬します。

二分化する消費

アメリカの知り合いで、世界に家を何軒か持っていて、パリのオルセー美術館そばに持っているアパートのAVルームの改造費に、数千万円使ったという人がいます。アメリカにわたって成功した人です。(日本人ではありません) その人が持っているかどうか、知りませんが、以下のようなオーディオ商品があります。

 世界のオーディオファンに熱狂的に受け入れられているオーディオ分野のベンチャーが登場しているそうです。約2000万円ほどのスピーカーセット(!)を作っています。社名はアヴァンギャルド・アコースティック。日本では、TEACが代理店をやっているようです。(→TEACのHP

 世界の90%(適当な数字です)は数万円のiPod、10%弱はこれまでのオーディオセット、そしてほんの一握りは、われわれ平民の家と同じ桁の金額のオーディオセットを買うような人間がいるということでしょうか。2000万円のスピーカーセットを購入する人は、たぶん、同じくらいの金額のアンプやプレーヤーをそろえていて、数十億くらいする家に住んでいるということでしょうか?

 一度、このスピーカーから出る音を聴いてみたいです。(普段はiPodで音楽を聴いている黒犬!)

海外からのゲスト/タバコの話

 日曜日の夜から今日の午後まで、海外からのお客さんたちが6名。フィリッピン、シンガポール、マレーシア、オーストラリア(2名)、そしてインドからの6名の方たちと、今年勉強会を始めています。ビジネスマンとして、経営者として、悩みや楽しみには共通するものが多いものだと感心します。国境を越えて、ビジネスはビジネス。微妙なところでは違いがあり、時にはその微妙な違いが大きな意味を持つこともあると思いますが、でもビジネスはビジネス。だって、人間として、共通することの方が圧倒的に多いわけですから。今回の「東京ラウンド」のホスト役、ちょっと疲れました。初めて日本に来る複数の人たちのお世話はたいへん。ツアーコンダクターの方々のご苦労も想像できます。


 で、まったく違う話なのですが、ビルの中にあるタバコの自動販売機を久しぶりに注意してみました。タバコを全くすわないので、どうでもいいのですが、驚いたのは、健康に良くないという警告が正面に大きく出ていること。そして、キャメルのデザインはいいなということ。ガソリンやアルコールにかけられている税金は下げてもらいたいですが、タバコはもっと税金かけて1000円くらいにしてもらっても、大賛成!(喫煙家の皆さんには、申し訳ありません)

レーシック、顧客紹介で4万円

 先日、レーシック手術を受ける社員が増えていると書きました。
昼食時、社員から聞いた話です。ほとんどの社員が手術を受けていて、とても繁盛している某病院では、お客さんを紹介すると、紹介者に4万円支払ってくれるそうです。さらには、顧客が地方からくる場合には、交通費に1万円補助があるとか。
検査、アフターケアをあわせて、20万円弱の手術で、そのうち、顧客紹介と交通費のために、最大5万円まで払ってくれるということです。レーシック手術の利益率はかなりのものということでしょうか?

保険料の60%が手数料

先週だったでしょうか、主要各紙に、ネットで生命保険を販売するベンチャー企業、ライフネット生命の一面広告がでていました。この会社の社長は、日本生命の国際業務部長まで務めた出口治さんという方です。5月12日号の日経ビジネスに、「営業員ゼロ、ネット生保始動」という記事があります。この記事によると、われわれが払っている保険料のうち60%前後が手数料ということです。日本の生保は給料よし、商品は規制されているので各社間で十分な差別化なし、つまるところセールスの女性たちの活躍によっているところが大です。業界全体がもっと効率化され、保険料が半分くらいになってくれることを期待しています。

「白馬の王子」広告

Photo先日電通通りで見かけた「白馬の王子」広告、東京駅地下でも発見。こちらのコピーは、「白馬に乗った王子様は、話題の再開発ビルにも、あんまりいない」。出会い系サイトの広告ですが、渋谷、新宿、六本木などの都内主要盛り場には、出しているのではないかと想像しています。

『理解されないビジネスモデル-消費者金融』(時事通信社)

あまり普通の人は読まない本かもしれません。ただ、日本社会の病理を理解するには、この業界のことを理解しておく必要があると思います。先日ご紹介した、『反貧困』(岩波新書)とも関連してきます。(もうひとつ、理解すべき業界の一つとして、パチンコ業界もあります。)

この本は、貸金業法の改正に関して、消費者金融業界の人たちの意見や反省を集めたものです。すべての業界には、光と陰があります。消費者金融ももちろん例外ではありません。それどころか、多重債務者問題のように、恐ろしいほどの陰が一部では存在しています。80年代後半のバブル時期大ベストセラーになった、漫画『ナニワ金融道』を読めば、ものすごい勉強になります(漫画を読まない僕ですが、この作品は全巻読みました)。

もうひとつ、面白い話がこの本にあります。貸金業法の改正にあたった金融庁の担当の方が、インタビューにでています。借り手のリテラシーの低さが、多重債務者を生んでいる背景にあるとされています。ご自身も、2%の金利でも、長期の住宅ローンの返済において、奥様から指摘されるまで、金利負担の大きさをよく考えていなかったというお話をされています。ある意味、監督にあたる役人の方々が、金利感覚をお持ちになられていない、あるいは実務に基づいた感覚をお持ちではないことが、滑稽であると同時に、恐ろしいことだと思いました。(株式投資をやらない方が、証券ビジネスの監督にあたることと同じように。) 頭のいい人たちであればあるほど、現場の感覚が大切ですから。

アオテンストアby amazonに、黒犬通信で取り上げた本をまとめてあります。

イベントの日米比較

午後、1時間ほど、東京ビッグサイトで行われているIT関連のイベントをのぞいてきました。

日米でビジネスのやり方の違いを感じるものに、このイベントがあります。アメリカのイベント経験は限られていますが、イベント業を商売にしている人の話もあわせると、以下のような違いがあるように思います。

1 日本は知らない人同士の間の会話、コミュニケーションズがあまりうまくない。出展側も、参加者側にも共通して言える。
2 イベント会場で、商談が進むのが、欧米。日本はあまり商談がすすまない。理由は、来ている人間が、その場で話をすすめる権限を持っておらず、本社で構えているおえらいさんたちには最新の知識も少なく、稟議書にはんこを押すプロセスに時間がかかる。(そういうことで、日本のイベントに参加した欧米企業は、失望するところが結構あるということを聞いたことがあります)
3 コンパニオンのお姐さんたちの存在。コスプレに近いものがある日本のコンパニオン。モーターショーならいざ知らず、IT系のイベントでもたくさん見かけます。Web2.0 Expoなどでは、まったくいません。社員がTシャツ着ているだけです。
4 日本のイベントは、いたるところで、でかい声を上げている。電車の中の、うるさいアナウンスメントを思い出します。
5 無理にパンフレットを押し付けてくるし、役にも立たないグッズをあげるから、名刺を残していけという。アメリカのイベントもグッズをくれますが、名刺をくれないとあげない、というようなことはあまりないように思います。

 日本のイベントは形式的な要素がより強くあって、アメリカのイベントは、より単刀直入に、ビジネス指向が強い。そんな感じがします。

工場現場でのKYとは?

先週高知でお会いした元川崎製鉄(今のJFE)から退職された初老の方いわく、「工場現場ではKYと言えば、危険予知(Kiken Yochi)のことだった。いったい、いつから正反対の意味=空気が読めない、になったものやら」。

福山、京都、浜松

昨晩夕食をご一緒した、福山のベンチャー企業の方からお聞きしたこと。福山、京都、浜松は、日本のユニークなベンチャー企業発祥の地だとか。京都、浜松は知っていましたが、福山もそうだとは、お話をお聞きするまで、知りませんでした。人口あたりの上場企業の数が、日本でも有数だとか。山、海も比較的近い位置にあり、自然に近いということですので、一度、行ってみたいところになりました。