就活、がんばれ!

 オデッセイコミュニケーションズでも会社説明会を行っています。今日は、福岡出張から帰えり、羽田からすぐに会社にでて、大学3年生の皆さんにお話をさせていただきました。ボク自身は、20数年前、大学4年生の時、まったくと言っていいほど就職活動をやらなかった人間です。そのころの学生としては、それだけでもユニークだったかもしれないです。

 不況のせいで、きっと多くの大学生が大きな不安を持っているのだろうと想像しています。でも、こんな厳しい時期だからこそ、頑張ってほしいです。実は「会社なんかに入らないで、自分で起業しろ!」っというのがボクの理想なのですが、大学から起業することはそう簡単なことではありません。そんな威勢のいいことばかり言ってはいられないでしょう。

 すでに会社説明会に15も20も参加している学生もいるようですが、いろいろな会社を訪問して、社会や企業のこと、大人たちの「ホンネ」をつかむ訓練をしてほしいです。

 ボクはうちの会社の説明会に来てくれる皆さんには、「ホンネ」でお話をするようにしています。(それが学生のみなさんたちに対する僕なりの敬意の表し方です。)たとえば、公務員志望の学生はうちの会社には合っていないと思っていますから、はっきりとそう申し上げています。

 どちらにしろ、学生の皆さん、Good luck!

オバマに期待する前に、まず自らの行動!

 今日は久しぶりにすごい方にお会いしました。西浦周一郎さん。「大正14年生まれ、慶大入学、陸軍予備士官学校、慶大卒後 昭和24年日本オーチス入社、昭和28年スタンフォード大留学、その後、ソニー入社、英国ソニー社長」などをお勤めになられ、主にアメリカを中心として40年間海外で活躍された方。
 この7、8年、お付き合いさせていただいている新将命さんの出版記念パーティでお会いしました。皆さんの前で簡単にご挨拶されたあと、数分だけ個別にお話させていただきましたが、80歳を越える年齢とは信じられない身の軽さ、しっかりしたお話。ビジネスの世界の侍に出会ったと思いました。
 で、昨日、今日と、会う人たちの多くは、オバマの話です。NHKラジオでもオバマ。でも、オバマもいいけど、われわれの身の回り、われわれの会社、そしてわれわれの国の話をしようよ!オバマから、アメリカから、確かにインスピレーションは与えてもらったとしても、ボクらのことを考えなくちゃ。アメリカの変化でなくって、日本の変化、ボクら自身の変化こそが、大切だもの。
 オバマ政権が日本にどのような姿勢で向かってくるのかなんてことばかり気にしていても、意味ないよ。オバマは自国民に対してさえ、「犠牲」だ、「奉仕」だ、と求めているのに、どうして日本のことを考えてくれるなんて、あまい期待をするのかな。日米関係は世界でもっとも大切な二国関係だなんて、日本側の幻想。
 西浦さんが強く言われていたのは、自分の国を自分たちで守る気力を持て、ってこと。そのあたりは、さすが陸軍予備士官学校ですが、でもその気概がなくって、どうしてこの不況だって乗り越えられるというのか。

奉仕を呼びかけることができる政治家

 オバマが日本時間の明日早朝、大統領に就任します。多くのアメリカ国民が彼に過大なほどの期待をしていることを知っています。また、世界各国でも、オバマに対する期待はものすごく高いと思います。
ラジオでニュースを聞いていると、オバマは彼のHPで、アメリカ国民に、それぞれのコミュニティに奉仕を行うことを求めているとありました。(→
この動画だと思います

 日本の総理がこんなことを言ったとしても、きっと、ほとんどの国民はしらけてしまうか、反発をするか、あるいはまったく理解できないふりをするか。アメリカは、「理念の共和国」(本間長世)で、常に自分たちの建国の理念を反芻している国だなと思います。例えて言えば、まだまだ創業時の記憶が新しく、創業者が健在な企業(アメリカ)と、創業からかなりの時間がたって、安定しているから入社したという社員ばかりの企業(日本)との違いかもしれません。もしかしたら、安定したから入社したというよりも、その会社にしか入れなかったという社員ばかりの会社かも。

 ボクの知人でも、伝統的な会社(と言えばよく聞こえますが、端的に言って、「古い会社」)の社内を活性化させることを仕事としている人がいます。日本は、そんなコンサルタントが必要な企業(国)なのかなと思ってしまいます。
 日本の歴史上、トップリーダーが国民に奉仕を呼びかけたケースとしては、敗戦につながった戦争の記憶があまりにも強すぎて、どうしても反発の方が強くなってしまうのかもしれません。
 村上龍でしたでしょうか、「日本にはすべてのモノがある。でも、希望だけがない。」と言ったとか。希望がない国だから、奉仕がないと言えるのかもしれないです。
オバマがこれから直面する4年間を考えると、アメリカの大統領とはなんとつらい仕事かと思います。きっと4年の間に、彼はボロボロになるのではないかと、ちょっと心配です。でも、日本と違って、彼には希望はあるような気がします。

道徳と経済

 「日経ビジネス」新年特大号で二宮尊徳が取り上げられています。その特集の中で、二宮尊徳が、「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」という言葉を残していたと紹介されています。

 非営利法人、NPOやNGOと言われている組織には、「経済なき道徳は寝言である」という言葉を、目先のカネ儲けに走りがちな株式会社には、「道徳なき経済は犯罪である」という言葉を!

長部日出雄さんの『「定額給付金」辞退の弁』

 去年、日経新聞夕刊「あすへの話題」のコーナーに連載されていた、長部日出雄さんの文章をとても楽しみに読みました。11月12日(水曜日)の紙面に、『「定額給付金」辞退の弁』という文章を発表されていて、とてもいい文章だったので、大切に保存しています。
 長部さんは、マックスウェーバーに関して、何冊か本を出されていて、ウェーバーが資本主義発展の最終段階に登場する人物を「精神のない専門人、心情のない享楽人」であろうと予言したこと、経済の核心には「倫理的気風」がないといけないと考えていたことを、この連載で何度か強調されています。
 ご自身の2007年度の年収も発表された上で、「定額給付金」は固くご辞退すると書かれています。ご自分の価値観を大切にしたい、「精神のない専門人、心情のない享楽人」の仲間入りはしたくない、ということでした。
 なんでこのことを書いているかというと、今日の朝、オデッセイコミュニケーションズでもスポンサーになっているフジテレビの「新報道2001」を見ていたら、政治家の皆さんが、定額給付金を巡る議論をされているのですが、その議論は、結局「精神のない専門人、心情のない享楽人」たちの議論にすぎないなと思ったからです。
 バブルの時、全国の市町村に一億円を配って、好きに使ってくれという、あれは竹下登さんが総理だった時のように記憶しているのですが、日本にお金があまっていた20年ほど前、そんな「享楽人」的な政治が行われました。今からは、まったく信じられない話ですが。
 定額給付金について、ボク個人の態度ですが、まだ決めていないのですが、くれるというのなら、一旦いただこうかと思っています。でも、個人的には使わないつもりです。寄付しようと考えている先も、ひとつ、ふたつあります。ひとりあたり一万円前後と薄く広くばらまくよりも、失業者救済のために、重点的な使い方をしてもらいたいです。

ESTA

ESTA=Electronic System for Travel Authorization
今月12日から、アメリカに入国するために、事前の渡航認証が必要になります。今日、その手続きをしました。
もう数年前から、アメリカに入国することは、楽しい体験ではなくなっています。指紋チェック、瞳孔チェック、そしてなんのためにアメリカに来るのだと、あたかも犯罪者を扱うかのような質問姿勢。フレンドリーな態度は、すっかり失われています。ボクのようなアメリカのファンに対しても。
 アメリカの、楽観的な世界平和意識が崩れ去った9.11。世界が主権国家の集まりである限り、すべての国家が自分を守るために、ESTAのような手続きは当然のことなのでしょうか?
ESTAの手続きは、簡単でした。
https://esta.cbp.dhs.gov/

「自然の利子」と「自然の資本」

2008年も今日で最後。
今日はベッドでごろ寝読書の時間が長かったのですが、その中の一冊は、雑誌「新潮45」。この雑誌にでている養老孟司先生の話がおもしろかったです。内容はこれまでずっとおっしゃってきたことと変わりないのですが、「自然の利子」で生きていくことを学ぶべきで、今のように、「自然の資本」(特に石油)を食いつぶしていくようなライフスタイルはもうダメだというご意見が印象に残りました。
2009年は、今年から始めた「新日本紀行」を継続します。規模は違いますが、ボクにとっては、養老先生がしきりに言われている、都会人に必要な「参勤交代」でもあります。もっと地方を訪問していきますよ!来年は、自分自身を少しずつ変えていく年にしたいです。もっと少食に、もっと体を動かす、毎日笑う。そんな簡単なことの積み重ねが大切かなと思っています。今年一年、お会いした皆さん、お世話になった皆さんに感謝申し上げます。

30代から50代に任せてはどうですか?

 NHK日曜討論をラジオで聴いているとおもしろい発言が多かったので、テレビをつけて誰がでているのかチェックしてみたところ、出席者は30代から50代の人たちばかりでした。ボクが共感を持ったのは、NPOライフリンクの代表者(清水康之)、駒澤大学の若手経済学者(飯田泰之)、そして北海道大学の若手政策学者(中島岳志)。
 NHKも民放も、週末の討論番組には、60代から70代、時には80代とおぼしき政治家や評論家たちを出しますが、もっと若返りをはかってみてはどうでしょうか?田原総一郎さんはじめ、司会役も、招待されている政治家たちも70代とあっては、残念だけど、もう新しいものは出てこないよね。
 クリントンも、そしてオバマも、あるいはかつてのケネディにしても、アメリカの大統領は、就任時点では、40代、せいぜい50代前半
ということが決して珍しくありません。永田町では、50代、60代はまだ子供みたいに言う老人たちが跋扈していて、失礼な言い方になりますが、老害となっているのではないかと思います。
 今朝の番組を見ていて思ったのですが、30代から40代の出席者の発言内容は、普段テレビによく出ている60代や70代の政治家や評論家たちよりも、ずっと前向きで中身がありました。聴いていて、新鮮で、希望が持てました。ボクも49歳、まだぎりぎりで40代なのですが、ほとんどの人間が、いい仕事を行うのは、せいぜい50代までではないでしょうか?(例外はもちろん、あります)

 よく若い人たちに、もっと政治に関心を持てと言う「大人」たちがいます。でも、それはとても簡単なことだと思います。年寄りたちが、一線を退き、若手に機会を与えることです。テレビ局も、もっと若手を起用し、視聴者である若者たちとの年齢差を縮めていくことがまず必要なのでは?若手がでてくるのは、せいぜいふざけたバラエティ番組で、政治討論番組となると、60代、70代のひとたちばかりでは、あまりにもバランスがとれていません。
 「平成の維新」は、老人たちにはできっこないでしょう。いつの時代も、変革を起こしていくのは、失うものを持たない若者たちですから。老人たちが権力を手放さないままだと、日本は時間をかけて安楽死していくだろうと思います。
 確かに、現在、60代から上の方々には、元気な方々が多いです。でも、すこしずつ役割を変えていき、アドバイザーとして、若い世代をサポートしていく側にまわってはどうでしょうか? あるいはもうすこし若い世代との「ジョブシェアリング」を行っては?
 こんなことを言っているボクですので、残りあと10年が現役最後の10年だと思っています。気力、体力、精神力、そして経験から得た知恵の組み合わせがピークを迎える時期だろうと思うのです。

 60代を迎えるときには、若い人たちを応援する側にまわっていたいです。
 

田中千絵さんのブレイクを祝う!

以前も何度かご紹介しましたが、オデッセイで過去に2回作ったMOSのプロモーションビデオに主演いただいた田中千絵さん。今年、台湾で出演された映画でブレイクし、人気急上昇ということです。ヤフーのトップページのニュースでも紹介されています。心からお祝い申し上げます。→ヤフーニュース
弊社プロモーションビデオ

49歳の誕生日を迎えて

 12月11日は49歳の誕生日、大分市内でお取引先を訪問し、夜は湯布院で過ごしました。仕事でお世話になっている人たちといっしょで、お祝いの言葉をいただきました。その他、メールやカードをくださった皆さん、感謝申し上げます。
 いつの間にか、この年まで生きてきたという気がします。来年は、50歳です。あー、恐ろしい!でも、年を取ることもいいことがたくさんありますからね。
 今年は、人生の中で初めてと言っていいほど、日本国内を廻りました。訪問した町をあげていけば、旭川、帯広、札幌、弘前、八戸、盛岡、北上、仙台、秋田、新潟、富山、金沢、福井、宇都宮、小山、須坂、上田、高崎、名古屋、大阪、京都、奈良、高松、高知、福岡、八女、大分、熊本。そして来週、鹿児島に行きます。
 ほとんどの町は、3時間や4時間、せいぜい半日の滞在で、泊まった町は半分もなく、日帰りのお取引先訪問ばかりでしたが、それでも、ものすごく楽しい経験でした。これまでお世話になった方々を訪問し、その方達の職場を訪れました。初めてお会いした方たちとの出会いも、たくさん。
 見えたものは、日本国中で進んでいる共通化(あるいは「都市化」)と、その裏にかすかに隠れている、その土地の歴史と風土。「日本って、結構、多様性のある国じゃん!」、というのがボクの感想です。この多様性をもっと大切にしなくちゃ!JRの駅前は、ホテルチェーンやコンビニ、デパートや大手企業のでかい看板に占拠されたとしても、その土地の自然だけはたいせつに残しておいて欲しいなと、強く思いました。だって、駅前がどれだけ都市化していって、東京みたいになったとしても、土地のユニークさは、自然と歴史、そしてそこに生きる人たちにしかないのだから。
 企業なんて、いつかは消えてなくなるもの。ビルだって、いつかはとりこわされていくもの。東京と同じものを作ったって、所詮、まねでしかないけど、歴史と自然だけは、そこにしかないから。ボクも田舎出身だからわかりますが、田舎に住んでいると、東京と同じものが欲しくなります。でも、それだけでは、その土地は経済的にも、豊かにならないです。だって、都会の人間は、東京から逃れたい、都市から逃げ出したいんだから。その地にしかないもの、かつては、当たり前だったけど、東京には無くなったものに、金を払うんだから。(ボクが生まれた高知県南西部なんて、はっきり言って、地の果て。鉄道だってまともに通っていないような場所だったんだから。その結果、四万十川はきれいに残り、日本最後の清流なんてことになって、逆に観光資源になって、訪問してくれる人たちもいるわけだから)
 今年は、ボクにとっては、「なんとなく新発見!」、「新日本紀行」の一年でした。この経験を、次のビジネスにつなげていきたいです。ボクはビジネスは自分の世界を広げ、人と人をつなげてくれるものだと思っています。お会いした人たちにも、喜んでいただけるようなことを、考えていきたいです。
 来年も、いろいろな土地を訪れて、3時間、あるいは4時間程度かもしれないけど、お取引先巡りをやっていきますよ。
(写真は、マジックミラーに映る由布岳)

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