Great advices and insights from Microsoft employee

On his last day at Microsoft, this Microsoft employee wrote a very interesting email to his colleagues. The email contains great advices and insights. I asked my colleagues in my company to translate the English into Japanese, so that we can share it in the office. I learned about this email in the Tim O'Reilly's tweet.

ティム・オライリーのツイートでこのemailのことを知りました。マイクロソフトからフェイスブックに転職するディベロッパーが、マイクロソフトの同僚に送ったメールです。仕事だけでなく、生き方についても洞察力にあふれた内容の文章が含まれています。内容が良かったので、日本語に翻訳して社内で回覧したいと思っています。

Goodbye Microsoft, Hello Facebook

「進歩が止まらない奴」

 産経新聞の「次代への名言」のコーナーでこんな言葉が紹介されていた。(2010年10月17日)
「小澤(征爾)は卒業してからの進歩の度合いが凄いのです。徐々に徐々にでもよいから、進歩が止まらない奴が後で偉くなるんです」小澤の先生だった斎藤秀雄の言葉。
 これまで一度もウサギになれず、どちらかというとカメの人間からすると、ちょっと励まされる。

西麻布でお話をさせていただきました。そばの中国大使館前では大規模デモ。

 ある方が主催されている学生と社会人向けの勉強会でお話させていただきました。東大、早稲田、慶応などの学生と、幅広い年齢の社会人の方々の集まりでした。皆さん、問題意識の高い、真剣に仕事のことを考えている方々でした。
1時半に始まり、途中の休憩を交えて5時までお話と質疑応答。その後、テレビ朝日通りにあるピザ屋さんで懇親会。

 テレビ朝日通りにはなにがあるか? 中国大使館です。
 日本のマスコミでは一切、取り上げられていませんが、尖閣列島をめぐり東京でも大規模なデモが行われています。懇親会があったレストランから中国大使館まで200メートルほどの距離で、レストランの前の歩道には、1時間以上たっても切れないほどの人の列が続いていました。警察の警備がしっかりしていてかなり統制のとれた行進でした。家に帰ってネットでチェックすると、5800名程度のデモだという話があります。

 ボクは懇親会を途中で失礼しました。帰りの車で聴いたNHKラジオの7時のニュースでは、中国各地で行われた大規模デモのことを報道していましたが、中国大使館前で行われていた日本側の大規模デモについては一切報道がなされていません。
 ただし、海外メディアはこの東京でのデモのことを報道しています。
 日本のメディアの自制、政府からのコントロールもあるのかと想像します。今、中国問題において感情的になることは決して得策だとは思いませんので、メディアが自重あるいは自己規制することもわからなくはないのですが、海外では東京におけるデモのことが、かなり報道されているということくらいは、知っておいたほうがいいかと思います。

自分を知ることは時にはつらいけど、そこが出発点かな。

新聞の書籍広告を見ていたら、『一億総ガキ社会_「成熟拒否」という病』(光文社新書)という本の紹介文が以下のようにあった。
 「打たれ弱い、何でも人のせいにして責める、依存症。スゴイ自分という幻想をあきらめられないために起きる諸問題を分析。成熟とは何か、喪失とは何かを考える。」

 きっとどの会社にも、コミュニティにも、もしかして多くの家庭にも、この描写にあてはまるようなメンバーがいて、周りで苦労している人たちがいるのではないかと思う。

 ギリシアの哲学者がつぶやいたように、まず自分自身を知ることだと思う。残念ながら、一日や二日、座禅を組んでみても、一週間ほどの自己啓発セミナーに行ってみても、そう簡単には自分自身を知ることはできないけど。何年、下手すると何十年、日々の生活の中で自分を鍛えながら、すこしずつ自分が成長していることを感じながら、自分自身のことを知っていくのかなと思う。

 『一億総ガキ社会』の、アマゾンにある内容紹介にはいかのような文章がでていた。

精神科医である筆者が最近の臨床現場で感じている、3つの特徴的な傾向がある
1、ひきこもりの増加にみる打たれ弱さ、
2、何でも他人のせいにして切り抜けようとする他責的傾向、
3、覚醒剤や合成麻薬などにすがる依存症の増加......。
これらの根源に横たわるのは、実は同じ病理である。いずれも、「こうありたい」という自己愛的イメージと、現実の自分とのギャップが大きすぎ、ありのままの自分を受け入れられないのである。「自分は何でもできるんだ」という空虚な幼児的万能感をひきずったままの若者・大人の増加。その「成熟拒否」の背景には、親の側の過大な期待と、現在の幼・青年期には失敗や喪失体験が少なく、精神分析でいう「対象喪失」が機能しなくなっていることがある。本書では、臨床例・事件例をもとにこの問題を分析。喪失を受けとめ、地に足のついた真の再生を果たすための処方箋を示す。

 アメリカの親の多くが、子供たちにこんなことを言っているのを聞いたことがある。「この国は世界で最も偉大な国だ。この国では、お前は何でもできるし、何にでもなることができる」と。いつもこれを聞くたびに、「アメリカだなあ!」と、その楽観主義に感嘆するとともに、「挫折」という言葉が頭に浮かんでくる。
ただし、このアメリカの親が子供に伝える言葉は、この『一億総ガキ社会』のいう「自分は何でもできるんだ」とは、ちょっと違う。「努力すれば」という条件がつけられているような気がする。

 自分を主張する「ガキ」となった日本人一億は、「努力をすれば」という条件は受け入れているんだろうか。

 僕も、それなりに挫折というか、七転び八起きを経験しながらここまで来たので、「努力してもいつも希望通りになるとは限らない」ということも分かっているし、自分自身の弱さというか、情けなさというか、足りないところもたくさんあるのはわかっているつもりだ。自分を知ることは大切なんだけど、確かに、自分を知ることは時にはつらいこともある。

 でも、どうやって自分の人生に折り合いをつけていくのか、以前、村松増美先生からよくお聞きした言葉である、How to be a good loser となることを学んでいくのか。それが成熟していくことだし、自分をより深く知っていくことだと思う。
 そして、実はそこからまだまだ成長できるのが、可能性を持った人間なんじゃないかとも思っている。だから、決して、達観やあきらめの境地というつもりで言っている訳ではないからね。

「やりたいこと」症候群が不幸を増幅する(河合薫)

 昨日電車に乗ってお取引先の専門学校を訪問したのですが、車内で新宿にド派手なビルを建てた別の専門学校の広告を見かけました。この専門学校だけではないのですが、少子化で悩む学校の広告で、「なりたい自分が見つかる」、「やりたいことが見つかる」というような宣伝文句をよく見かけます。どこも似たり寄ったりの宣伝コピーしか出してこないのは、広告を作っている業者が似たり寄ったりだからでしょうか。それから、転職の斡旋で商売をしている会社は、「あなたがいまやっていることはあなたにふさわしいのか?」、「いまのままでいいのか?」と、転職をそそのかすようなささやきというか、「営業」というか、これでもかというくらい続けています。
 はっきり言って、ぼくはこんな文句は百害あって一利か、二利くらいしかない「問いかけ」だと思っています。本来、自分自身をしっかり持っている人ばかりなら、こんな文句の「ウソ」を見抜いて問題はないのでしょうが、必ずしもそうではないような感じがします。世の中全体がこんな文句で一杯になっているので、なにが「ウソ」で、なにが「ホントウ」か、よくわからなくなります。
 どんなに有名で、最高だと言われている学校であったとしても、学校に教えてもらえる程度の「なりたい自分」なんて、大した自分ではないです。学校での授業、先生や他の学生たちとの付き合いを通して、「なりたい自分」へのヒントは得られるかもしれませんが、「なりたい自分」なんて、10年、20年かけて、自分の努力でつかんでいくものです。だから、「なりたい自分」だの「やりたいこと」なんて宣伝コピーを見るたびに、「若い人達に媚びているな」、「若い人達をお客さんあつかいしているな」と、いつも思います。暴論と言われるかもしれませんが、こうやって、教育は、若い人達にとって、アルコールやパチンコ、ケータイゲームと同レベルの「商品」になっていくのではないかと思います。(それがボクの杞憂であればいいのですが)
 「あなたたちを鍛えてあげます」というくらいの広告をみたいです。

 で、タイトルの「やりたいこと」症候群が不幸を増幅するという話です。元ANAのCAで、気象予報士の河合薫さんが書かれた文章です。日経ビジネスオンラインに河合さんが書かれている文章はしばしば拝読します。非常にバランスがどれたものの見方をされる方だなと思います。
 →
“切りたい社員”を生む、オトナの勝手と新人の甘さ、「やりたいこと」症候群が不幸を増幅する

Learn how to be a good loser.

 政権交代後の自民党を見ていると、野党としてどのような存在であればいいのか、どのような時間を過ごせばいいのか、わかっていないのかなと思います。ずっと権力の座にあった人たちが負けるとこんなにも混乱してしまうのかという感じもします。
 日本の同時通訳の先駆者、村松増美さん(以下、先生)がお元気な頃、good loser であることを学ばないといけないという主旨のことをしばしばおっしゃっていました(現在健康を害されて療養中)。ボクが先生の既知を得たのは、10年ほど前で、先生のほんの一面しか存じ上げませんのでこれはボクの勝手な想像ですが、ご自分が作ったサイマルという、同時通訳派遣、通訳養成、そして出版を行っていた会社を失った影響が大きかったのかもしれません。
 名前は「勝つなり」なんてなっていますが、結構負けも多いクロイヌのボクからすると、Learn how to be a good loser というのは、生きていく上での大切なテーマのひとつです。人生の中で起きるさまざまな出来事と、どう折り合いをつけていくのかを学ぶ、失敗の経験を生かす、次回は同じ失敗は繰り返さないようにする、同じ立場の人達への思いをはせる。そんなことをgood loser として学んでいかないといけないと思っています。
 自民党は、2世、3世の苦労知らずの先生方が半分以上になってしまい、挫折をしらない人達の集まりになってしまっているのでしょうか?50年以上も天下をとっていたわけだから、good loserと言われても、まったく余裕もないのかなとは思います。でも、まずgood loser とならないと、再び政権を取ることは難しいのではないかな?
 それから村松先生は、ユーモアの大家でもありました。会話の中に、英語、日本語を行き交いながら、ユーモアが飛び交っていました。自民党にはこのユーモアも必要なような気がします。あるいは日本人全体かな?

内村鑑三の「成功の秘訣」

この前、某記念館にて自筆のコピーを読みました。(決して達筆ではありませんでした。ちょっと安心!)
以下の通り。

大正15年7月26日 星野温泉若主人のために草す              
成功の秘訣
                                     
六十六翁 内村鑑三

1.自己に頼るべし、他人に頼るべからず。

1.本を固うすべし、しからば事業は自ずから発展すべし。

1.急ぐべからず、自動車のごときもなるべく徐行すべし。

1.成功本位の米国主義に倣うべからず、誠実本位の日本主義に則るべし。

1.濫費は罪悪と知るべし。

1.よく天の命に聴いて行うべし。自ら己が運命を作らんと欲すべからず。

1.雇人は兄弟と思うべし、客人は家族として扱うべし。

1.誠実によりて得たる信用は最大の財産なりと知るべし。

1.清潔、整頓、堅実を主とすべし。

1.人もし全世界を得るともその霊魂失わば何のためあらんや。
 人生の目的は金銭を得るにあらず。品性を完成するにあり。

不況期に起業に挑む人(自転車ビジネス)

 須賀さんの紹介で、某大手メーカーを退職された40代の方が夕方来社。
自転車が好きで、自転車をテーマにした起業をしたいとか。その勇気には敬意を表します。
僕が自転車(ロードバイク)に乗り始めた6、7年前頃からすると、自転車ブームはかなりのものになったなと思います。アメリカン・ブック&シネマでもツールドフランス、ランスアームストロングの本を出していますが、好評いただいています。首都圏を中心として、自転車人口は確実に増えていると思います。
今夜いらっしゃった方は、まだ模索中ということでしたが、不況期の今、起業を志す方には心から応援したいです。

 自転車分野に関して言えば、ずっと感じていることですが、メカニックの人たちがまだ足りないのではないでしょうか。ママチャリを一台修理しても1000円、2000円かもしれませんが、手仕事ができるようになると、現金収入につながります。ママチャリから始めて、ロードバイクの修理ができるほどのテクニックを身につけると、月に10万、20万の収入も見えてくるのではないでしょうか。政府は何十億円の税金を雇用訓練に使っています。その訓練の講座の対象として、MOSやMCASを入れていただくことも増え、小社にとってはたいへんありがたいお話です。それはそれで感謝しているのですが、必ずしもデスクワークだけがいいというわけではありません。
 自転車のメカニックというのも、僕は新規分野として可能性があると思っています。どなたか雇用訓練の講座として始めてみてはいかがでしょうか?デスクワークを目指すばかりではなく、手をグリースやオイルで汚しながらの仕事をする人がもっといてもいいように思います。そしてその人たちが食っていけるようなビジネスモデルというか、商売モデルが必要だなとも思います。

 追伸 今日来社された方から、「自転車の病院」という会社のことをお聞きしました。独立支援の個人授業もされているようです。この会社の方も、非常にユニークな起業家だと思います。→自転車の病院

就活はいつから3年生からになったのか?

 今日、国際教養大、慶応や京都大学で講師として教えている須賀さんが来てくれていろいろと話をしたんだけど、一体、どうして企業は大学3年生を面接するのだろうかという話になった。僕らが一致している意見は、大学生をますます小粒にしていることのひとつにこの就活というやつがあって、特に3年生になったばかりの学生を、企業はこれだけ引き回す権利があるのだろうかということ。企業には企業の意見があるのかもしれないけど、大学生たちの勉強時間を奪っていることを十分わかっているだろう。学生時代にまずやるべきことはたくさんあって、就活は4年生になってからでは遅いのだろうか?
 この前書いたけど、僕は「戦略的留年」には決して反対じゃない。こんな閉塞感におおわれた日本社会の中に、そんなに急いで飛び込んでいくばかりが能じゃないと思うし、本当に自分の10年後、20年後のことを(たとえ答えは簡単にでないにしろ)、真剣に考えつめることなく、まわりに押されて就職活動に流されていくことだけがすべてじゃないと思う。もちろん、親御さんのすねかじりというのも難しくなっているのはわかっている。であるなら、なおさら限られた時間を、自分には社会やまわりが押し付けてくる答えしかないのかどうか、正面から問い続けるべきだ。
 どちらにしろ、企業、特に大企業なんだけど、面接開始時期をもっと遅く、日本社会お得意の「横並び」というやつで実行してもらえないものだろうか。
 先週まで2週間小社に来ていた大学生のひとり(女子学生)も、4月に3年生になると、すぐに就活が始まると言っていた。おかしいよ、これは!

「戦略的休学」のススメ

 今日の日経朝刊一面したの「春秋」に、大学生に「戦略的休学」を勧める一風変わったイベントが紹介されていた。クロイヌ、これには大賛成!僕も実は大学卒業を一年延期したくちです。

 なにをやって食って行こうか、途方に暮れていたからで、それはクロイヌが凡人だからという証拠でもあるし、終身雇用の社会に対する反発もあったからなのですが、日本社会のなかで平凡に暮らしてきて、なにをやりたいのか分かっている方が例外なのではないかとさえ思っています。

 最近は留学希望者も減少気味だとききますが、閉そく感だらけの日本から一度外に出てみるべきだと、大学生には強くすすめたいです。