あっという間に足腰は萎えていく

昨日の続きになります。
昨年11月の誕生日の頃は、ゆっくりゆっくりですが、クウ太郎は家の近くの公園まで、およそ300メートルくらいあるでしょうか、歩くことができました。
いまはその半分も歩けないのではないかと思います。さらに認知症が進んでいます。この前まで左回りだったのが、いつの間にか右回りをするようになり、さらに前進をすることがとても難しくなりました。
脚がもつれるため、うまく回ることもできません。

老犬だからたっぷりと休憩の時間が必要とはいっても、寝てばかりいるとあっという間に足腰は萎え、認知症はどんどん進んでいくようです。
この悪循環からどうすれば逃れられるのか?
人間もまったく同じでしょう。父がそうでしたから。
自分も気をつけなくては。
組織も同じかもしれない。老化に至るまでの過程ではそれなりの時間的猶予はあるかもしれませんが、老化現象が顕著になったら、まさに危険水域。

老犬の試練

昨年11月の誕生日で我が家のクウ太郎も17歳。人の年齢とすると一体何歳になるのか?90歳代?それとも100歳前後?!
この1,2か月で足腰が急激に弱くなっていて、ほんの少し歩いただけで地面にへたばってしまう。そもそも立ち上がって足をしっかりと踏ん張ることさえもできなくなってきている。
老いる犬たちに待っている試練は、老いる人たちを待つ試練と同じだ。歯周病、認知症、嚥下、力が入らない足腰。寝たきりになってしまうと床ずれも起こる。
朝夕の食事を与えることも大ごとになってきている。ほんの1、2年前には威勢よく口にしていた食べ物も、ドライのドッグフードからいまでは消化器サポートの缶詰になり、注射器(シリンジ)を使って口の中奥にしぼりこんでやらないと身体に取り入れることもできなくなってきた。
毎週の病院通いも病を持つ老人と同じか。頻繁な薬や注射の接種が必要なのも同様だ。脱水症状が気づかないうちに進んでしまう。
父母の後は、クウ太郎が年をとることのたいへんさを教えてくれている。

3.11

10年前の今日のことを忘れた人はいないでしょう。ぼくは自分で運転するクルマで、社員ひとりといっしょに、群馬県の試験会場数か所を訪問した日でした。
地震発生時は、最後の訪問予定であった藤岡市のパソコンスクールを訪問する直前。自らハンドルを握った運転中でした。

この10年間にはたくさんのことがありました。それは僕だけではなく、世界中のすべての人にとってですが。
僕自身に関して言うならば、自分自身の「老い」を確実に理解するようになったこと、身近な存在だった大切な生命が一つ、またひとつと終了を迎えたこと。

「過去は振り返らず未来のみを見つめて」というわけにはいかないし、決してそれがいいとは思わない
。もちろん、過去の過ちやうまく行かなかったことをずっと悔んだり、恨んだりすることはしない。
ただ、過去の出来事や行ったことは、いまに至るまでその影響が続くことも多く、さらには未来へも投射されることがあることは頭に入れておくこと、その影響を測っておくことは、同じ間違いのわだちから抜け出すためにも役立つ。

わが家も液状化のために30センチほど傾きましたが、命や財産を失った方々とは比較にならないほど恵まれていたと思います。
震災の後、石巻や南相馬などをなんどが訪れました。ここ数年東北エリアから足が遠のいています。暖かい季節になったら久しぶりに北に向かってみたいと思います。