機内で

2泊でホンコンに行ってました。仕事なので特にどこに行ったわけでもなく、中華料理も食べなかったので、「一体香港に行って何していたのか」と言われそうです。

帰りの機内で聞いた若手の日本のピアニストのラフマニノフにとても惹かれました。アマゾンでチェックすると、「2014年チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院に首席(日本人初の最高得点)で入学」とありました。さっそく、注文!

もうひとつ、映画「カンパイ!世界が恋する日本酒」という映画を見ましたが、これもとてもいい作品でした。日本酒にのめりこんでしまった二人の外国人(ひとりは、イギリスから。もうひとりはアメリカから)が出てきましたが、二人に共通しているのは、JETプログラムで英語を教えるために偶然来日したということ。(二人とも日本にそれほど関心があったわけではなく、若いうちの冒険を求めていた)JETプログラムの出身者にこういう人たちがいることは素晴らしいことだなと思いました。
実はうちの実家もかつては酒屋をやっていたのだから、日本酒のことをすこし勉強してみるのもいいかも。

映画「ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち」

数年前、BBCのインタビュー番組でその存在を初めて知ったイギリス人。残念ながら、2015年に亡くなられている。(→ウィキ
ナチスのユダヤ人虐殺に抗してチェコから子供たちを救ったこと、自分が行った英雄的行為を奥さんにも話していなかったことなど、決して声高に自分の功績を宣伝するようなことはなかった素晴らしい人。
あと数日で恵比寿での公開が終わってしまうことが残念。
映画公式HP

happy new year!

あけましておめでとうございます。
昨日、今日と、テレビで録画した映画を見ました。「戦争と平和」(オードリ・ヘップバーン主演)、「アラビアのロレンス」(ピーター・オツール主演)。どちらも3時間を超える大きなスケール。「アラビアのロレンス」にいたっては、序曲、前後半の間にインターミッションまである作品。ふたつの映画からは、現在の国際政治の原点のようなものを見た気がしました。

学生の頃だったかどうか忘れましたが、かなり前に、ロレンスの「知恵の七柱」を読みました。その後、東洋文庫では完全版が全5巻ででているようなので、あらためて読んでみようと思います。
松岡正剛さんが「千夜千冊」で「知恵の七柱」を取り上げています。久しぶりにこのサイトを訪問しました。

「戦争と平和」「アラビアのロレンス」、どちらの映画も大作である所以は、人間のスケールの大きな生き方を描いているからでしょう。大きな憧れの対象でもあります。

ハドソン川、それともクリント・イーストウッドの奇跡?

先週話題になっている映画「君の名は」を見ました。仕事で知り合った学習院大学の学生たちから、「超」が三つくらいつくほどの「おススメ」と聞いていたので。確かに、よくできているアニメだと思いましたが、どうもぼくは日本のアニメが苦手です。人物の表情や描写が、マンガにしか見えません。「君の名は」は背景が写実的に描かれていて、それは素敵だなと思いました。

その前の週に見た「ハドソン川の奇跡」にはとても感動しました。80代半ばを越えたクリント・イーストウッドが製作、監督を行った作品。まったく無駄のない編集も素晴らしいと思いました。
クリント・イーストウッドはこの10年ほど、すごい映画を連発しています。70代、80代になって、どうしてそんな気力や体力が残っているのだろうか? そのために若い頃から、どんな鍛錬をしてきたのか?彼の伝記がでています。だいぶ前に買っているのですが、まだ読んでいません。これを機に、彼の創作、創造の秘密を探ってみたいです。
それは「クリント・イーストウッドの奇跡」とでも云えるほどの活躍ですから。

ランス・アームストロングとスティーブ・ジョブス、ふたつの巨大なエゴ

今週は取引先が主催するアジアのビジネスパートナーのカンファランスに出席するために久しぶりにタイへ。
往復の機内で2つの映画を観た。行きは「スティーブ・ジョブス」、そして帰りにはランス・アームストロングのドーピング疑惑を追った「The Program」。
スティーブ・ジョブス、ランス・アームストロング、どちらも強烈なエゴを持ち、ひとりはヒーローとしてこの世を去り、ひとりはヒーローとしての仮面を引きはがされ、屈辱からまた立ち上がろうとしている。

映画「スティーブ・ジョブス」は日本でもすでに公開されている。映画「The Program」は、今年の夏に日本でも公開されるみたいだ。(→公開予定のニュース)映画の公式ホームページはこちら。(→The Program

ランス・アームストロングには複雑な思いでいっぱいだ。

「いちばん長い日」と「特別の一日」、それから「本日ただいま誕生」

先月は封切り日に映画館で「日本のいちばん長い日」を観た。戦争を始めることもたいへんだけども、それを終わらせることはもっとたいへんだったのだろうと想像する。

たとえどれほど思案したとしても、たとえ自己防衛であったとしても、強国に対して無鉄砲な戦争をしかけていくことは、やはり愚かだったというべきではないか?悲壮な決断だからといって正当化できるわけではないし、国際関係では愚直であることは決して褒められたことではない。まっすぐな精神論をどれだけ叫んでみたところで、大国との関係には通用しない。

今日は、先月テレビで録画していたイタリア映画「特別の一日」を観た。こちらも同じく戦争映画なんだけど、戦闘シーンなんかはでてこない。ヒットラーのイタリア訪問を祝って盛大に祝賀会が行われる日、ひとりアパートに残った専業主婦(ソフィア・ローレン!)が、偶然に知り合った同じアパートに住むゲイの男(マルチェロ・マストロヤンニ!)と交わす心と体のふれあいを描いた映画。

「いちばん長い日」で主に描かれているのは敗戦をどのように受け入れていくかをめぐる権力者たちの衝突なのに対して、「特別の一日」の主要なテーマは個人を巡るものばかりだ。同じ戦争をテーマとしても、まったく違う位置から、まったく違う人間たちを主人公としている。

「特別の一日」は根本的なところで強い反戦映画になっている。マルチェロ・マストロヤンニ演ずるラジオ局のアナウンサーは、ゲイであることで仕事を失い、最後には権力の手先と思われる男たちにアパートからどこかに連れて行かれる。映画の中で、ソフィア・ローレン演ずる、貧しい専業主婦に、こんなことをつぶやく。
「男は夫であれ、父であれ、そして兵士であれと、ムッソリーニは言う。でも僕は、夫でもなく、父でもなく、兵士でもない」。

ソフィア・ローレンはどんな役を演じてもすばらしい。マルチェロ・マストロヤンニもそう。

昨日は植木等が主人公の「本日ただいま誕生」も観た。これも衛星放送の日本映画チャンネルで録画したもの。
植木等って、無責任男シリーズでは、スマートで、女にもてて、ビジネスも上手な役を演じていて、とてもカッコいいんだけど、この映画では日中戦争で両足を失い、戦後、這いつくばって生きる男を演じている。この映画も強烈な反戦映画だ。
ネットのニュースを見ると、植木が希望して作った映画だそうだ。彼は僕が好きな日本の俳優のひとり。

「あらしのよるに」

絵本「あらしのよるに」から生まれた映画「あらしのよるに」。
こんな出会いと友情はありえないお話かもしれないけど、とても素敵なメルヘンだと思うな。
ガブはオオカミ。我が家の甲斐犬たちも、その昔は、日本オオカミにつながる血筋とも言われている。そんなこともあって、「あらしのよるに」は大いにお気に入りのストーリーになっちゃった。
この物語を教えてくれた友人には感謝。

「あらしのよるに」

映画『風立ちぬ』

まったく見るつもりはなかったのだけど、先日、フィナンシャルタイムス(FT)やニューヨークタイムス(NYT)の記事で、この映画のせいで宮崎駿がたくさんの敵を作ってしまったという記事を読んで、それなら是非見てみようと思った。記事によると、この映画の反戦メッセージや軍人を揶揄したところが右翼を刺激し、零戦の設計者を主人公にしたことが平和主義者の失望を生み、そして主人公が喫煙者であることが反タバコ勢力の非難を浴びている、というような話だった。

これまですべての宮崎駿作品を見ているわけではないけど、僕にとっては、この作品がもっとも美しく、感動的な作品だった。

映画館には、宮崎作品ということで、子供連れが多かったけど、この映画は大人のために作られた作品だ(子供たちにとっては、すごく長い作品だったろうに、上映中はみんな静かにしていた)。堀越二郎の声を演じた庵野秀明が最高によかった。

安倍さんにもぜひ見ていただきたい。
そして、この映画が中国でも、韓国でも、上映されることを希望したい。

映画『マリアブラウンの結婚』

大学生の頃一度見たことがある映画。

1979年西ドイツの監督ファスビンダーによって制作された。監督のファスビンダーは37歳で亡くなっている。渋谷のイメージフォーラムが期間限定で再上映している。今朝、11時15分の回を観に行くと、僕と同じように30年以上前に観たであろう、今は50代以上の人たちが半数程度いた。

ドイツの戦後体験を背景にした映画。今、自分自身が50歳を過ぎて、この映画の主人公たちのことをもっとよく理解できるようになったし、ずっと身近に感ずることができる。主人公のマリアブラウン役のハンナ・シグラがいい。

待ち遠しい映画「レ・ミゼラブル」の封切り




YouTube: Lea Salonga - I Dreamed A Dream at the 25th Anniversary Concert of Les Miserables at the London O2


昨晩、007の最新作を観にいったら、ながながと予告編を見せられたのですが、その中で唯一よかったのは、今月21日に封切りになる「レ・ミゼラブル」。

大好きな小説!最高!これまではずっと岩波文庫で読んでいたけど、別の翻訳でも読んでみようと思って新潮文庫の全5巻をまとめ買いしています。封切りになる前にもう一度読んでおこう。

20年ほど前、ロンドンでミュージカル「レ・ミゼラブ」も観たこともあります。ミュージカルやオペラなどの言葉があるエンターテインメントは苦手で(つまり外国語が苦手ということ?!)、言葉のないバレエや通常のコンサートなどを好むのですが、「レ・ミゼラブル」だけは例外。大好きです。

映画が封切りになることで、ロンドンでミュージカルも観たくなりました。

ユーチューブの動画は、「レ・ミゼラブル」でもっとも有名な歌。公開25周年記念のコンサートから。

「レ・ミゼラブル」公式サイト