ビジョンを提示する企業

きのう見たBizInnovation 2007だけでなく、各種イベント、特にIT関係のイベントなのですが、新しい生き方を訴えかけてくるようなビジョンの提案に出会うことがほとんどありません。そんなことは、本当に稀な話なのかとは思います。でも、言葉だけが上滑りしている「イノベーション」や「ブレイクスルー」でなく、自分の生活スタイルや生き方そのものを変えてみようと思わせるビジョンを提示してくれる企業がないものかと思います。残念ながら、僕の会社にはまだそのような力はありませんが、新しいビジョンを作りだしていくという気持ちだけは持ち続けていたいです。それがなくなったら、きっと会社は黒字を出していたとしても、あるいはどれだけ利益をあげていたとしても、お金儲けがうまかった会社ということで終わるのかと思います。(それだって悪くはないのですが)

若いうちの苦労は買わなくてもいい

「若いうちの苦労は、買ってでもしたほうがいい」というのは、日本人の好きなことわざのひとつかもしれません。かつては、僕もそう思っていました。が、この頃は、必ずしもそうとは言えないと思うようになりました。

若いうちの苦労を糧にして、大きく成長する人も確かにいます。でも、苦労を乗り越えられる人は、案外、少ないのではないでしょうか?それよりも、苦労が原因で、すねてしまったり、被害者意識を持つようになったりする人のほうが、多いような気がします。これは僕の偏見かもしれません。反対意見の方もいらっしゃることと思います。

若いうちに買うべきなのは、「苦労」ではなく、成功している人たちから学ぶ機会のように思います。僕の周りを見ていても、若いうちに、成功している人たちに接することが出来た人、彼らを身近に見ることの出来た人のほうが、成功する確率が高いように思います。若い頃に接した成功者たちは、若者にとっての夢となり、目標となります。成功した人たちが、なぜ成功したのか、どれだけ努力しているのか、そういうことを見聞きしながら、勉強していくことのほうが、「苦労」なんかよりも、ずっと価値があります。

つまらない「苦労」は、弱い凡人にとっては、プラスよりも、マイナスの結果につながるように思います。素晴らしい師に恵まれ、すくすくと育った素直な人は、幸せです。

「天才数学者・失踪の謎」

昨晩見逃したNHKスペシャル。明日深夜の再放送を楽しみにしています。昨年、9月3日の黒犬通信で紹介した、グレゴリー・ペレルマンを取り上げたテレビ番組です。

Mad or fit?

来週日本に来ることになっているイギリス人に、自転車で160キロ走る大会に出ることをメールで伝えると、You must be either mad or fit.(そりゃ君はキチガイか、体が引き締まっているんだわ)と言ってきたので、You know I am rather mad than fit. (体が引き締まっているんではなく、キチガイなのは、ご存知でしょう)と返事をしておきました。このイギリス人のユーモアが好きです。

ところで、知人の会社経営者には、この前、「160キロも自転車で走ろうと言っている割には、痩せてないじゃない!」とはっきりと言われてしまいました。だからというわけでもないのですが、今話題の本、『いつまでもデブと思うなよ』(岡田斗司夫著、新潮新書)を買ってしまいました。著者は、僕よりも一つ年上ですが、1年間で50キロもの減量を成功させたのは、本当に立派だと思います。ちょっと真剣に読んでみます。まわりには、この黒犬通信で、僕自身のダイエット話を書けばいいプレッシャーになるという意見もあるのですが、まだダイエット宣言をする勇気がありません。

おぞましき風景

硬いことを書いた日は読み飛ばす、という「読者」の方の声を聞いたので、ちょっとやわらかい話題です。

先日、知人の誕生日祝いに付き合うため、某有名ケーキ屋さんに行きました。名前はあえて書きません。そこでなんともおぞましい風景を目にし、真っ先に席をたってしまいました。

この日、このお店は月に一度開催されるケーキ・ビュフェの日で、お客さんの大半は女性客だったのですが、このお客さんたちが皿に乗せるケーキの数のすごいこと。部屋の隅にあるいくつかのテーブルに置かれたケーキたちをめがけていく姿には、獲物を狙う獣に通ずるものを感じます。なかには、一度に10個くらいのケーキやマカロンを自分の皿にとってくる女性もいました。それらを全部食べるのかと思いきや、結構食べ散らかしています。店員さんたちも、そのようなお客さんたちに対して、ある種、見下したかのような態度を時には見せます。(いったん皿にとったケーキは、絶対に食べ残すなよ!)

なかには、きれいに食べきる人もいて、その食べっぷりには、あきれるやら感心するやら。すべてのケーキを試さないと気が済まなさそうな女性たちを見ながら、カイ(僕の♀の甲斐犬、8歳)をこの場につれてきたら、きっと20個くらいのケーキやマカロンを、口の周りにクリームをつけながら、一瞬のうちに食べつくすだろと、思いました。自慢ではありませんが、うちのカイは僕が目を離した隙に、麻布十番の黒犬御用達・豆源の出世豆(豆源に行くと必ず買う)一袋を食べてしまうという前科がある犬ですから。

ところで、明日は、Odyssey Magazine 次号の巻頭インタビューを飾っていただくことになった某・若手女優の取材に、ちょっと立ち会うことになりました。それが誰かは、近いうちにお知らせします。