詩人の言葉

 2年前になくなられた茨木のり子さんの言葉。まだお会いしたことのない方のブログで発見。茨木さんの詩集では、「倚りかからず」は読んだことがありました。最後の「ばかものよ」が好き。

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
*

気難しくなってきたのを

友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
*
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
*

初心消えかかるのを

暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
*

駄目なことの一切を

時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
*
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

チャイコフスキー国際コンクール入賞者のソロを聴く贅沢

 今夜は、某人材派遣会社社長が中心になって行っている集まりで、2002年のチャイコフスキー国際コンクールのヴァイオリン部門で入賞した、川久保賜紀さんのソロをお聞きする機会がありました。通常演奏すると20分ほどのバッハの作品を、「一部省略しますが、きっと、皆さんは気づかないと思います!」なんて言われても、はい、その通り、こちらはどこを省略したのか、わかりませんでした。諏訪内晶子さんしかり、この川久保さんしかり、演奏だけでなく、ルックスもグー! 音楽、ルックスとも、素晴らしかったです。
 どちらにしろ、なんとも贅沢な時間でした。

ガソリンは上がり、駐車場は下がる。

 ガソリンの値段がどんどんあがっています。その結果、車で遠出する人がすくなくなっているのか、高速が心なしか空いているように感じます。新聞で、時間貸しの駐車場が値下げしているという記事を見たばかりですが、今夜使った都心の住宅街にある駐車場も、写真の通り、値下げをしていました。
 ガソリンは上がり、その他の自動車関連サービスや商品の値段は下がっているのでしょうか。

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2008年ツールドフランス終了

 ツールドフランスが昨晩で終了。8月30日からは三大サイクリングイベントの最後、ブエルタ・ア・エスパーニャが始まります。それまでは、またテレビをあまり見ない毎日に返ります。

 テレビ放送のすべてを見たわけではありませんが、フランスの美しさには改めて感心しました。イタリアの大会(ジロ・デ・イタリア)を見ていた時にも感じたことですが、美しい南欧の風景の中で、ぜひ、サイクリングをしてみたいです。

ドイツから帰った山下君が挨拶に来てくれました

オデッセイIT奨学金を受けて、ドイツへAFS高校留学していた山下君(愛媛県立伊予高校)が、昨晩挨拶に来てくれました。日本には2週間前に帰国、昨日は、獨協大学であったドイツ語でのスピーチコンテストに参加するために東京に来たそうです(左の写真はスピーチコンテストの表彰状とともに)愛媛に帰る前に、オデッセイのオフィスに来てくれ、アルバムを見せてくれながら、10ヶ月のドイツ経験を聞かせてくれました。後半年で、大学受験ですが、こちらも頑張ってください。

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大学生協おすすめの海外文学

  仕事で大学キャンパスを訪問することがあります。生協の売店に立ち寄るのが好き。どんな本がおいてあるのか、その生協オリジナルの商品をチェックしたりするのもおもしろい。で、この前、京都の京都橘大学に訪問した際に生協で見つけたチラシで、「大学生のための100人100冊ー海外文学編」(製作:大学生協文系委員会/東京事業連合)というのがあったので、もらってきました。必読の23人と、おすすめの77人にわかれていて、必読作品は以下のようになっています。
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1 ダンテ(神曲)
2 ボッカッチョ(デカメロン)
3 ラブレー(ガルガンチュア)
4 セルバンテス(ドンキホーテ)
5 シェークスピア(マクベス)
6 ゲーテ(ファウスト)
7 バルザック(ゴリオ爺さん)
8 ポー(黒猫)
9 ドストエフスキー(カラマーゾフ)
10 トルストイ(アンナカレーニナ)
11 ランボー(ランボウ詩集)
12 プルースト(失われた時を求めて)
13 トーマスマン(魔の山)
14 ジョイス(ユリシーズ)
15 カフカ(城)
16 フィッツジェラルド(グレートギャッツビー)
17 フォークナー(八月の光)
18 ヘミングウェー(老人と海)
19 ナボコフ(ロリータ)
20 ボルヘス(伝奇集)
21 サンテグジュペリ(星の王子さま)
22 カミュ(ペスト)
23 サリンジャー(ナインストーリーズ)

 僕が大学生だった頃にも、こんなリストが出回っていたように思うし(特に、岩波文庫を中心として)、これらの本は20年、30年前にも、必読リストにあがっていたと思います。でもこれらの本を読んだ方がいいのは、大学生でなく、われわれ大人たちじゃないかな?今でこそ言えるけど、僕なんて凡人だから、学生の頃はこれらの本の中身の10分の1くらいしか、理解できなかったと思う。恋愛や人間関係、食っていくことのたいへんさを経験して、ようやく、古典の良さがわかり始めてきたと思う。
 今時の大学生の話を聞いていると、これからの日本ってヤバいなと思うのですが、彼らは実は親の世代の鏡でしょう。高齢化社会になって、古典の時代以上に生きられる時間が長くなっているわけですが、学生たちに読めという前に、まず、大人であるわれわれが古典をしっかり読んだ方がいいのでは?と思っています。
 

任天堂Wiiのしたたかな広告

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昨晩、大阪から東京に帰ってきて、有楽町駅構内で撮った任天堂の広告。
「Wii Fitを利用する50代男性の59.7%が配偶者と一緒に利用」というアンケート結果を広告にしたもの。40代男性の巻もあって、子供たちと一緒に利用しているというようなメッセージだったと記憶しています。
任天堂は、ゲームを一部のおたくやマニアのためではなく、すべての人に広げようとしていて、そのビジネス戦略にはまったく脱帽します。ゲームに熱中する子供たちが、食卓での会話をまったく行わないことが、親たちの心配のたねだとすると、Wiiが家族間の会話を作っていくというメッセージは、実にうまいなと思います。

大阪でもオデッセイユニバーシティ

  先週東京で行ったオデッセイユニバーシティ、今日は大阪でお取引先の皆さんにお集りいただき行いました。大阪も暑い!ご参加いただいた皆さん、ありがとうございます。東京には夜11時前に帰ってきました。明日の朝は早く起きる元気があれば、自転車に乗って汗をかきたいです。(ツールドフランスの中継を見ていると、普段以上に自転車に乗りたくなってきます)

終盤に入ってきたツールドフランス

 昨晩の放送はアルプス越えの第17ステージ。コースに関する詳細な情報は、JSportsのサイトをご覧いただきたいのですが、サイクルスポーツの選手たちは多分すべてのスポーツ選手の中でも、もっとも鍛え抜かれた人たちなのではないかと思います。ツールの選手たちは17ステージの一日だけで、200キロ近く走り、3つの山を上っていきます。2年前、富士山の五合目まで自転車でのぼる大会にでましたが、僕らはこれだけでへとへとになりました。これに加えて、あと一つ二つ山越えをこなし、さらに100キロ以上走るわけです。そして21日間、平地のコースもあるとはいえ、苦難の連続を選手たちはこなしていきます。マラソンや駅伝と同じように、苦難を乗り越えていく選手たちに心から応援したくなります。
 ツール番組の司会役をこなしている白戸太朗さんは、丸の内インターネットラジオ「アイディアエクスチェンジ」に出てくれています。彼との対談はこちらから。→
「アイディアエクスチェンジ」(白戸太郎編)

世界経済はどうなるのか?

今週のニュースウィーク日本語版のタイトルは、『「大恐慌の足音」ー1930年代そっくりの連鎖破綻危機。世界経済は金融パニックを逃げられるか』。アメリカのサブプライム問題は、日本のバブル崩壊と同じ轍を進んでてきているという意見もかなり出てきています。→ロイター記事

ところで日本のマスコミ論調でよく読むのは、「アメリカの市場主義は崩壊したのに、どうして日本はそのアメリカの後をおって市場主義をとらないといけないのか」というような意見。でも、こんなたとえで、考えてみてはどうでしょうか?

 確かに運動のやり過ぎは健康によくないかもしれない。特に、運動というよりも、競技となってしまった場合。でも、日本の場合はと言えば、運動不足でメタボなのでは?つまり市場主義からはほど遠く、自由な資本主義経済とは言えないのが日本で、もっと資本主義の精神を勉強した方がいいように思うんだけど。比喩を使うことは時には議論をおおざっぱにしてしまうから気をつけないといけないけども、お上が重要なことを決める日本の社会主義的傾向は、アメリカの行き過ぎた市場主義同様、破綻してしまっているのに。とにかく「小さな政府」を目標に定める政治家の先生たちに頑張っていただきたい。そして我々ビジネスマンは、自立しながらしっかりビジネスをやっていき、安定した職場を作っていくこと。

 蛇足ですが、今夜は、今年オープンした赤坂Sacasにあるベルギービール屋さんで、社員の人たちといっぱいやったのですが、このお店もほぼ満員でした。日本経済の見通しは暗いと思っていますが、東京の一部のエリアはにぎやかです。写真は、このビル開発の目玉のひとつになっている(だろう)、映し出された絵が変化する階段。

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年金の支払い記録をめぐる日英政府の違い

 きのうは、金融界で働き始めた頃(1980年代後半)お世話になった、某メガバンクにお務めだったNさんと昼食。お会いするのは数年ぶり。当時30代後半だったNさんも今年57歳、でも、当時とあまり変わらないかな。
 Nさん、ロンドン支店で4年ほど働いたことがあって、その間、年金掛け金を支払っていたそうです。そのままになっていたそうですが、ある方から、小額だろうけど、その掛け金に対して年金が払われるのではないかとお聞きし、イギリスに連絡したところ、きちんと支払い記録を確認し、こうすれば、これだけの年金が受け取ることができますよと、丁寧な連絡があったそうです。
 反対に、結婚まで某財閥系の企業に務めていた奥さんは、掛け金の支払い記録がまったく残っていなかったとか。
 日英政府の違いに、心底、憤慨されていました。日経新聞朝刊では、「ザ厚労省」という特集がスタートしていますが、中身を読んでいると、暗澹たる気持ちになってきます。

クウ太郎君の動物病院、鈴木孝夫先生

0123午前中は、クウ太郎君が「大好きな」動物病院。先生は臨時の優しい先生。口輪をしているせいか、診察台の上でも普段よりは静か。かゆがっていて、ダニでもついているのではないかと心配。

夜、久しぶりに行った某所にある食堂で言語学の鈴木孝夫先生(慶応名誉教授)ご家族といっしょになる。先にいらっしゃっていて、お顔を拝見してすぐにわかったのですが、お邪魔になると思ってお声をかけず。これまで先生の一般向けの本は何冊も読んでいたので、ご挨拶くらいしておけば良かった。

あとで食堂のおばあさんから、「先生は声をかけられるのが大好き!」と聞いたけども、後の祭り。おばあさんの話では、先生はご著書に書かれているとおり、ものをすごく大切にあつかっていて、割り箸なども捨てないで家にもって帰るとか。81歳になられて、腰を上げるのが一苦労だといいながら、立ち上がっていらっしゃいました。ご自愛いただきたいです。

鈴木孝夫著作集(岩波書店)

追伸

アルゴアなんかよりも、ずっと鈴木先生の方が地球環境派です。いろいろと読んだ鈴木先生の本の中でも記憶に残っているもののひとつです。

→「人にはどれだけのものが必要か

帯広でお世話になっている会場

今回初めて訪問した帯広ですが、オデッセイの試験会場になっていただいている、富士通オープンカレッジ帯広校とPCスクール「プラネッツ」にお会いしました。

まず、駅についてすぐにお会いしたのは、富士通オープンカレッジの五十嵐さん。(あっと、実はその前に、クランベリーという地元で有名洋菓子店でお土産を買いましたが!)五十嵐さんはもともと根室のご出身で、大学でコンピュータを勉強した後、東京のソフトウェア会社で働いた後、帯広に「Jターン」したということでした。(写真は五十嵐さん)


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その後、プラネッツの逢坂さんが予約を取ってくれた、レストランへ直行。昼食をしながら、ご自身のお話を聞かせていただきました。地方公務員を数年されたあとフランスへ2年間「遊学」。東京でしばらく働くも満員電車が耐えられず、帯広に帰省。ところが、なかなか仕事が見つからず、ご自分で起業することにされたそうです。今では自治体や地元企業のHPなども製作されるだけでなく、東京からの仕事もうけていらっしゃるようなことをお聞きしました。逢坂さん、落ちついた素敵な女性でしたが、うちに秘めたがんばりに感心しました。

北の大地で暮らす方々に、ほんのわずかな時間ですが触れることができてとてもよかったです。

帯広は、碁盤の目のように道路が造られ、僕は高校のとき、1年過ごしたアイオワ州に帰ったような錯覚にとらわれました。高いビルは駅前にいくつかあるだけで、町の中には空き地がぽつんぽつんとあって、アメリカの田舎町みたい。

富士通オープンカレッジ帯広校
PCスクールプラネッツ

北海道訪問

 金曜日、久しぶりに北海道訪問。前回札幌に一泊したのは、もしかして10年以上も前かな?今回は、札幌と帯広のお取引先を訪問。札幌行きの飛行機では、オデッセイを担当してもらっている広告代理店のYさんと、偶然にもいっしょになり、お互いビックリ!

 今朝、札幌から帯広に移動して、お取引先を訪問後、すぐに十勝帯広空港から帰ってきました。札幌から帯広は電車で2時間40分ほど。電車は山の中をずっと走り、北海道の広さを感じました。羽田で機内から一歩外に出ると、暑さと疲れとでへたりそうになりました。

タンタンが雑誌の表紙に

オデッセイコミュニケーションズで使っているキャラクター「タンタンとスノーウィー」が、新創刊の雑誌『diaries=ダイアリーズ』の表紙に使われています。タンタンとスノーウィーが、ロケットにまたがって宇宙旅行に出かけているシーンです。中でも4ページにわたって、タンタンの紹介記事があります。→オデッセイHP

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モーニングコールをする教師

 少子化で、日本の人口が減ることは問題だと思っていないのですが、その副産物として、教育現場でこんなことが実際に進行していると聞いて、驚いています。

 どういうことかというと、一部の専門学校や大学で、先生が生徒に「モーニングコール」をしているというのです。遅刻しないように、欠席しないように、先生がここまで面倒を見ているという話です。一体、どうなっているのかと思います。それくらい生徒を「お客さん扱い」しないといけないほど、生徒集めが厳しくなっているという話です。少子化に加え、豊かな時代、ハングリーさがなくなった社会における学校経営の厳しさでしょうか。

 一人や二人から聞いた話ではありません。(現場の先生からも何度かお聞きしましたし、今日昼食をしたリクルート出身の某人材コンサルティング会社社長からもお聞きしました。)

 うちの会社も新卒の募集や第二新卒の採用はしますが、数合わせのために、無理に採用することはありません。でも、大手企業などで、どうしても頭数をそろえないといけない人事部の方たちは、先生から「モーニングコール」をしてもらっていたような学生たちも、採用しないといけないのでしょうか。

すごい時代になったものだと思います。

中国人作家に芥川賞

 中国人作家のヤン・イーさんに芥川賞決定の記事。この方が書かれた「ワンちゃん」は以前芥川賞候補になっていたと記憶していますが、とてもおもしろい小説でした。うちの会社にインターンとして中国から来て、一度北京に返った後、今は名古屋で勉強しているチェンチェンに送ってあげたら、「おもしろくておもしろくて徹夜して読んだ」と言っていました。今回、芥川賞を受賞した作品も読んでみたいです。

「自転車ツーキニスト」疋田智さん登場

TBS報道局勤務で「自転車通勤」の伝道者、疋田智さんが、丸の内インターネットラジオ「アイディア・エクスチェンジ」に登場です。→「アイディア・エクスチェンジ」

Fuji Xeroxのロゴが変更されている

 富士ゼロックスのロゴが変更されていることに、新聞広告を見ていて気づきました。フォントのタイプが、なんとなく、NTTドコモのロゴタイプに似ているのでは?全体として受ける印象は、AT&Tにも似ているかな?同じ時代の流行をなんとなく、感じます。

 会社のHPを拝見すると、今年の4月1日に変更されています。

富士ゼロックス
at&t
ntt docomo

第六回オデッセイユニバーシティ実施

 午後、東京丸の内で、オデッセイユニバーシティを実施。スクール経営のカギとなるインストラクターに関する議論を中心に議事を進めました。
 パソコンインストラクターだけではありませんが、インストラクター業というのは、全人格的な、その方の持つすべての人間力を発揮してはじめてお客さんに喜んでもらえる仕事だなと、あらためて思いました。お客さんからお呼びがかかるインストラクターになるためには、それなりの時間がかかるのではないか?単に、アプリケーションの使い方、資格試験の合格法だけを教えているので、お客さんのニーズに対応していけないでしょうから。
 パネリストおよび講演者の皆さん、そしてご参加いただいたお取引先の皆さん、ありがとうございました。

集中的なハードワークが必要な時

 7月14日号の日経ビジネス「終わらない話」に、吉野家ホールディングスの安部社長が「労働時間を限る弊害」というテーマで書かれています。以下のような点に大賛成です。

1 未来のリーダーを目指す人材には、集中的なハードワークが必要な時期がある。

2 量をこなして初めてつかめる仕事の勘所がある。量によって、質が向上する。

3 自己啓発意欲が強い人材は仕事に費やす時間が長い。同じ能力であれば時間数をこなした人が成果を出す。

 転職が一般的なことになっていますが、安部社長の書かれていることは転職にも当てはまります。転職した人は、最初の3か月から半年の間に、新しい職場で集中的にハードワークをする必要があるのではないかと思います。これまでさまざまな人たちを見てきましたが、転職しても新しい職場で活躍できる人は、入社後半年から1年の間に仕事にはげみ、量(時間)を質(結果)につなげています。

"Is Google Making Us Stupid?"

 "IT Doesn't Matter" (邦訳タイトル『ITにお金を使うのはもうおやめなさい』)で有名になったジャーナリストが、雑誌「アトランティックマンスリー」(2008年7/8月号)に発表したエッセイ。→Is Google Making Us Stupid?
 メディアは情報のチャンネルであるだけでなく、読者の思考プロセスを形作っていくこと。なにを読むのか、どのように読むのか(例:インターネットか書籍か)ということが、われわれの自己形成に大きな影響を与えていくこと。(メディアの重要性の例として、ニーチェがタイプライターを使い始めてから書いた文章がそれ以前とは異なることをあげています。
 著者も、インターネットが読書経験に、さらには人物形成にどのような影響を与えつつあるのか、時間がたってみないとまだはっきりしたことは言えないとしていますが、Mayanne Wolf (タフツ大学の発達心理学者)の以下のような言葉を引用しています。"Deep reading is indistinguishable from deep thinking."(深い読書というものは、深い思考と切っても切りはなせないものだ)
 ネットサーフィンに代表されるように、長いものを読まなくなった人がアメリカでも増えているようです。ネットが人類にどのような影響を与えていくのかは、まだ見えないということでしょうか。

『ジェネラルパーパス・テクノロジーー日本の停滞を打破する究極手段』(野口悠紀雄、遠藤諭共著)

 僕が大学生の頃、マクロ経済学の入門書が多いに売れたNという先生がいます。いまでもしばしばテレビや新聞に出る方で、経済学者からいつの間にか経営学者になっています。この先生のお話を小さなサークルでお聞きする機会があったのですが、「私はアメリカに洗脳されていた。日本にはアメリカのような市場主義経済は合わないし、アメリカや中国のような、二枚舌の政治はできない。日本のリーダーシップは歴史的にみても、徳治主義でないといけない。」というような話をきかされ、あきれました。(洗脳されていたうんぬんは、サービス精神から、おもしろおかしく発言されているのかと思いますが)日本国内の政治や財界には、二枚舌のおえらさんたちはいないのだろうか?!単に、役者の違いで、アメリカや中国の政治家相手に大芝居をうつことができないだけじゃないのか?「先祖帰り」してしまったこの有名タレント教授の話には、あきれてしまいました。
 それに引き換え、野口先生は徹底的にシリコンバレーのビジネスモデル、経営手法や哲学を日本の大企業や政府に対比させながら、日本の経営層(公的部門の経営層も含め)が既得権を守りながら、新しい環境に対応しようとしないという批判を続けています。日本社会が、IT革命がもたらした新しい情報、通信システムに適合しようとしていないことを、繰り返し述べています。このあたりのことは、ここ数年の野口先生のすべての著書に共通しているテーマです。
 野口先生は僕が大学在学中に一橋で教鞭をとっていました。先にあげたN先生も、他大学を経由して、一橋で教えていらっしゃいました。野口先生も、学者からいつの間にか、ベストセラー作家になられていますが、先祖がえりのN先生と違って、少なくとも現状に対する批判精神を維持されているところは評価しています。

映画「クライマーズ・ハイ」

 1985年8月に、御巣鷹山に墜落した日航機事故。この事故を取材する群馬の地方新聞に働く人物たちが主役の映画。あまり映画を見ているわけではないのですが、今年見た映画の中でも感動した映画のひとつでした。この20数年の日本で変わったことと変わっていないことも考えさせられました。

 事故が起こった頃、僕はアメリカのコーネル大学のサマースクールで、秋から始まるビジネススクールのことを不安に思いながらも、最高に楽しい毎日を送っていました。そんな中に飛び込んできた日本でおこった大惨事でした。あのときのことはとてもよく覚えています。あとで知ったことですが、大学の同級生のお父さんがこの事故でお亡くなりになられていたことも、この事故が強く心に刻まれている理由のひとつかもしれません。
 映画のおわりにも字幕で指摘されているのですが、事故の原因はなんとなくうやむやになっているように思えます。日米の関係の中で、真実がきちんと公表されていないようにも見えるのですが、僕の深読みなのでしょうか。
 

東京国際ブックフェア2008

 東京国際ブックフェア2008がビックサイトで開催中。オデッセイコミュニケーションズでも、ユーキャン、日経BPソフトプレス、そして翔泳社と共同で、ブースを出展しています。
 このイベント、出展している出版社が、通常価格の2割引で本を売ってくれるので、週末は個人客も多く集まります。本日午前中あった特別講演「どうする!出版産業のビジネスモデル」を聞いたあと、展示コーナーへ。みすず書房、勁草書房などのちょっと高額な本を買ったので、2割引が助かりました。

大学で使う出欠チェックのためのツール

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OSにウィンドウズを使った、講義の出欠チェックのために使われているツールボックス。今日訪問した某大学で拝見。100人単位の学生が登録している講義では、このようなツールを使わないと時間がかかってしまうとか。これで代弁がきかない。
 

丸の内インターネットラジオ「アイディアエクスチェンジ」ゲストとの写真

8月放送分になりますが、TBS報道局にお勤めの「自転車ツーキニスト」疋田智さんと、元佐賀市長の木下さんとのツーショット写真です。今週はお二人とお会いしました。

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リレーエッセイ

小社のHPで続けている「リレーエッセイ」。今回で37人目になるのは、エムズコミュニケートの岡田祐子社長。過去ご登場いただいた方々のエッセイも含めて、ぜひご一読を!

『考える人』(新潮社刊)

 小社で提供していたラジオ番組、Library by Odysseyで、パーソナリティをお願いしていたノンフィクション作家、最相葉月さん。最新の季刊誌『考える人』(伝記、評伝、日記特集)にインタビュー記事がでていたので、久しぶりにこの雑誌を買いました。鶴見俊輔さんの自伝『期待と回想』に関連して、「人がちゃんと生きてきたということが伝わってくることほど、人生に役立つ教えはない」。僕が自伝を読むのが好きな理由でもあります。

なが〜い一日

 朝7時28分の新幹線で長野へ。昨年より弊社資格を取り入れていただいている須坂商業高校を訪問。ご担当の先生の熱意には頭が下がりました。須坂のあとには上田市にある専門学校、上田情報ビジネス専門学校を訪問。須坂も上田も、かつては製糸業でたいへん栄えたとのこと。須坂は「蔵の町」が観光テーマ。上田も、駅から上っていく中心の商店街には、レトロな建物がいくも見られ、素敵な町でした。
 で、夕方には東京に帰ってきて、丸の内インターネットラジオの収録。今回は、自転車ツーキニストこと、疋田智さんがゲスト。自転車を巡るディープなお話をお聞きしました。もちろん、自転車で弊社までいらっしゃいました。放送をお楽しみに!

『大いなる看取りー山谷のホスピスで生きる人々』(中村智志著、新潮社刊)

 以前紹介した山谷のホスピス「きぼうのいえ」そこで晩年を過ごしたひとたちの人生の断面を、週刊朝日の記者が本にしたもの。死を遠ざけ、死を見ないふりをすることが多いわれわれですが、死のことを考えてはじめて、よく生きることもできるのではないかと思います。僕の場合は、仕事でお世話になった北岡さん(TOEICの創案者)の死から教えられることが多かったです。残された北岡さんの奥さんの由美子さんは宝塚出身で、あるホスピスで時々歌っていらっしゃいます。1年に一度はお会いしますが、これからも歌い続けていただきたいと思っています。
 この本の中で、紹介されている、以下のような素敵な言葉があります。
Bach gave us God's word. (バッハは私たちに神の言葉を与えた)
Mozart gave us God's laughter. (モーツアルトは私たちに神の笑いを与えた)
Beethoven gave us God's fire (ベートーベンは私たちに神の熱情を与えた)
God gave us music, so that we can pray without words. (言葉がなくても祈れるように、神は私たちに音楽を与えてくださった)
 音楽のユニークさを表している言葉かと思います。

2008年ツールドフランスが始まりました

 普段自転車に乗る時間があまりないので、夏の週末はトレーニングを集中して行ういい季節。今朝も荒川沿いを2時間、45キロ走りましたよ。2時間くらい走ると、足、腹の筋肉がしゃきっと引き締まります。その感じが大好きです。
 今日から世界最大の自転車競技、ツールドフランスが始まりました。これを見るために、J Sports Plus というオプションチャンネルに入りました。
 まだ翻訳中で、出版は秋頃になると思いますが、ツールドフランス七連覇の歴史的選手となったランス・アームストロングが所属したチーム監督の手記( We Might As Well Win) を、アメリカン・ブック&シネマで発行する予定です。ランスが序文を書いてくれています。アメリカのアマゾンでは、五つ星が付いています。お楽しみに!

エドはるみ、24時間テレビマラソンランナー

今月半ばに発行予定の「オデッセイマガジン」。巻頭インタビューはエドはるみさんです。エドはるみさんがマイクロソフトのトレーナー資格を過去にとっていたこと、同じ資格を持っている人たちの間でもご存じない人たちがまだいるようなので、念のために書いておきます。
24時間テレビマラソンランナー発表の瞬間のビデオがYouTubeに出ています。



福島訪問

Fukushima 初めての福島市。今日は東京でも今年初めての30度越えの日だったようですが、福島市内も蒸し暑かった!

福島大学と、お取引いただいているPCスクールなどを訪問。写真は試験会場になっていただいているTONET Open Collegeの美人インストラクター、斉藤さんと舩山さんを真ん中にして撮ったものです。左端は、うちの社員の山内さん。福島市でもMOS、MCAS、IC3、VBAエキスパートの運営にご協力いただき、感謝申し上げます。

 福島大学では生協のご担当者とお話をしましたが、学生たちが就職後、しっかり仕事ができるようにPCスキルを身につけさせたいという「親心」に感心!

オデッセイIT奨学金の池上クン来社

080702ikegami1 今週水曜日の話なのですが、オデッセイIT奨学金を受けて、AFS高校留学をしていた池上クンが、帰国報告のあいさつのため、成田到着のその足で来てくれました。アメリカのミネソタ州に1年間滞在。楽しい1年間だったということで、たいへんよかった!写真は会社の受付で。

大阪教育大付属池田高校の2年生に復帰後は、医学部を目指すということですが、がんばって勉強してね。

オデッセイIT奨学金

『田舎暮らしに殺されない法』(丸山健二著、朝日新聞出版刊)

 ちょっとドキッとするタイトルですが、中身を読むともっとドキッとします。定年退職後、田舎暮らしに淡い夢と希望を持っている人たちに、冷水どころか、ハンマーで殴り掛かるくらいショックを与えると思います。厳しいリアリズムに基づく忠告の連続です。丸山さんはストイックな生き方をされてきた作家なので、あまっちょろい団塊世代には我慢もならないのでしょうか。(団塊世代だけでなく、ペットのような人間すべてに我慢がならないのでしょうが)

 これから田舎暮らしを始めようとする人たちだけではないと思います。ちょっと真剣に生きることを模索しているひとすべてへのメッセージかと思います。参考までに、各文章のタイトルだけあげておきます。
- その前に、「自立」しているかを問え
- 確固たる「目的」を持て
- 「自然が美しい」とは「生活環境が厳しい」と同義である
- 年齢と体力を正確に把握せよ
- 「田舎暮らし」を考えるなら、まず酒と煙草をやめよ
- 「孤独」と闘う決意を持て
- 「妄想」が消えてから「現実」は始まる
- 田舎は「犯罪」の巣窟である(これはショッキングでしたが、ほかの方の話を聞いていても確かなようです)
- 田舎に「プライバシー」は存在しない(これは僕の育った田舎もそうですね)
- 「付き合わずに嫌われる」ほうが底が浅く、「付き合ってから嫌われる」ほうが数倍も根が深い
- 「第二の人生」について冷静に考えよ
- 「老後の現実」を直視せよ
- あなたを本当に救えるのは、あなた自身である (以上)
アオテンストア

丸の内インターネットラジオ「アイディアエクチェンジ」

パーソナルトレーナーの大西仁美さんご登場。この番組を通して初めてお会いしましたが、明るく、健康的な(当然!)美人トレーナーでした。楽しいお話は、こちらへ→丸の内インターネットラジオ「アイディアエクチェンジ」

資源高は永遠には続かないけど

 昨日は、高崎にある専門学校のトップの方を訪問。昨今の学生事情をお聞きしましたが、「モンスターピアレンツ」の話にはあらためてあきれます(差し障りもあるから、具体例は書きませんが)。昨晩は、テレビでも、まさに「モンスターピアレンツ」という番組名のドラマが始まったとか。
 振り返ってみると、バブル経済まっさかりの1980年代後半から始まって、戦後の日本社会のモラルの空洞化や劣化は、この20年で、相当進んでしまったんだろうと思っています。心のありかた、家族関係だけを見れば、今の日本って、江戸時代なんかではなく、戦国時代の乱世だと思うんだけど。
 1970年代の狂乱インフレのことをまだ覚えているからかもしれませんが、石油をはじめとする資源の値上がりは永遠に続く訳ではないと、ある意味、腹が据わっているつもりです。自動車が乗れなくなれば、自転車に乗るからね!
 でも、モンスターピアレンツ、モンスターキッズの話みたいな、心の話はちょっと心配。「野村ノート」ではないけども、多くのことは、気持ちの持ち方、考え方、心のあり方から始まるものだから。
 「忙しい」という字は、「心を亡くす」ということを表しているけど、日本はカネ儲けだけで来たので、まさに心をなくしてしまたのかもしれない。(なんてことを書くようになると、僕自身、年をとった証拠かな?!)
 一度、アブダビとかドバイに行ってみたいと思っています。今の資源高に浮かれている中東マネーが、バブルのときの日本のように、どんな愚行を行っているのか、それとも賢く将来に備えて投資を行っているのか、自分の目で見てみたいです。

山形の黒犬

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 柳沼家のブルーノ君。
うちの黒犬たちと、こんな風に、自然の中を走り回りたいです。

菅野孝憲(レイソルGK)

 先週末、レイソルがレッズに勝つとは思っていませんでしたが、2-1で勝利。翌日の新聞の記事を読むのが久しぶりに楽しかったです。昨日から、日経夕刊のスポーツコーナーで、レイソルGKの菅野が紹介されています。(「駆ける魂」)

 これまで正ゴールキーパーだった南くんには申し訳ないけど、菅野がゴールを守るようになって、レイソルはまだ負けなし(6勝2分け)。今週日曜日のガンバ戦での善戦を期待しています。

ケータイとガールフレンドの「オヤジ」との関係

 こんなタイトルだと何のことか、わからないかもしれませんが、先週、ある人と話していて気づいたことです。BCと歴史で言えば、before christ、つまりキリスト以前ということになりますが、今の時代、bcとは、before cellular、つまりケータイ以前。この時代は、ガーフレンドの家に電話するときには、当然、一家に一台の固定電話にかけますので、誰がでてくるかわからない。もしかして、ガーフレンドの怖そうな「オヤジ」さんが出てきたらどうしよう、なんて心配しながら電話。もちろん、悪印象を与えないように、また何時までにかければ、常識の範囲内かなんて考えながら電話をしたわけです。そうすることで、見ず知らずの人とどのように挨拶し、会話をするのかということをすこしずつ勉強していったのが、bc=before cellularの歴史。小生こと、黒犬はこのbcの世代に属します。大学時代を送った1980年代前半は、完全にbcの時代。

 ところが、ケータイの時代に入ると、時間も場所もわきまえず、どんどん電話をする。ガールフレンド本人がでてきて、こわーい「オヤジ」さんなんて、出てこないと安心。だから、丁寧に話すことを勉強する必要もないし、電話の常識やマナー(少なくとも、かつては存在していた)を考える必要もない。
 このごろの新入社員には、基礎的な電話の掛け方や取り次ぎの仕方から教えてやらないと、だめなんだそうです。ほかの国ではこのような問題は、ないのでしょうか?!