明日からは3月

先々週から、海外のお客さんが何組も来たり、こちらからも数日間だけ海外に行ったりと、忙しい毎日が続いていましたが、今日でひと段落つきました。

明日からは3月。今年も、6分の1が終わり。3月に入って、もうすこし春らしくなるのが待ち遠しいです。

日本航空はどこに飛んでいくのか?

「告白」しますが、日本航空の長年の利用者です。76年に、初めてアメリカに行ったときも、日本航空でした。大学時代からの知人、友人もいれば、親族も働いています。あるいは、働いていました。

新聞、雑誌で報道されている状況は、本当に情けないありさまですが、まさに日本の縮図だとも思います。引退を目の前にし、抜本的に物事を変えることなく、既得権を守り抜きたい50代、60代。現状に危機感を持つ40代以下。社内にいくつもある組合、社内での足の引っ張り合い、外との競争は眼中にあらず、内向きの議論ばかり。

日本航空は、もしかして、1985年夏の御巣鷹山での悲劇をもう一度繰り返さないと、自分たちを変えることができないのでしょうか? 

でも、僕の知っている日本航空の優秀な人たちは、なにが問題なのか、よくわかっていることと思います。ただ、大きな組織の自己改革は、落ちるところまで落ちないと、始まらないのでしょうか?失うべきものを失ってから、ようやく、自己改革が始まるのでしょうか?

年金や医療の問題を見ていても、日本のいたるところで、既得権を守り抜きたい世代と、彼らを支えていかないといけない、われわれ40代以下の世代の間での「闘い」は、避けられないのではないかと思えてくることがあります。あるいは、もうすでに、「闘い」は進行しているのか。

ホリエモンを応援した人たちの気持ちの中には、既得権を持つ世代や勢力への反抗心があったと思います。ホリエモンは別としても、応援した人たちの気持ちに、正当性がないとは言えないと思っています。

イノシシ年うまれとしては

この手の顔立ちの動物たち、結構、好きです。

http://news.goo.ne.jp/news/picture/reuters/20060207/JAPAN-202372.html

「たった一人の30年戦争」

Dscf0140 週末は、小野田寛郎さんの「たった一人の30年戦争」を読みましたが、その中の一節が心に残りました。以下、引用です。

私は戦場での30年、「生きる」意味を真剣に考えた。戦前、人々は「命を惜しむな」と教えられ、死を覚悟して生きた。戦後、日本人は「命を惜しまなければならない」時代になった。何かを”命がけ”でやることを否定してしまった。覚悟をしないで生きられる時代は、いい時代である。だが、死を意識しないことで、日本人は「生きる」ことをおろそかにしてはいないだろうか。

われわれの大部分は、モノが溢れ、自然の厳しさから守られた毎日を送っているわけですが、30年間、フィリピンのジャングルの過酷な状況の中を生き抜いた話からは、考えさせられることがたくさんありました。

この方が1974年2月に「発見」されたときの写真を見ると、厳しく、鋭い目つきをしています。それがお歳をとられたせいもあるのでしょうが、最近の表情を拝見すると、たいへんおやさしい表情に変っています。

小野田さんはブラジルで牧場を経営されていますが、日本でも「小野田自然塾」という活動をされているとお聞きしました。日本の子供たちには、とても必要な経験を提供されていると思います。

追記

ケーブルの「ディスカバリーチャンネル」で、「Globe Trekker (グローブ・トレッカー)」という番組があります。その中の、北京紹介のシリーズを見ながら、これを書いています。アメリカ人(らしき)娘が自転車や地下鉄で北京市内を回っていくのですが、僕もまた北京に行く機会があれば、仕事以外の時間をとって、市内観光をしてみたいです。

オペラ「愛の白夜」を観る

Dscf0139出張帰りでやらないといけない仕事を済ませて、今夜(金曜日夜)は神奈川県民ホールであったオペラ「愛の白夜」を観に、急いで横浜まで行きました。1940年夏、杉原・リトアニア領事が、ポーランドから逃れてきたユダヤ人に、日本通過のビザを発給して、多くの人命を救ったという実話に基づいて、辻井喬さんが書き下ろしたものです。

歌、音楽、ストーリーはもちろんなのですが、舞台演出が特に素晴らしかったと思いました。

話は現在に飛びますが、沖縄返還時に結ばれた日米密約に関して、米国側で公開された資料からは、密約の存在が明らかになっていて、それを認める日本側の元・外交官の話が今日の朝日新聞に出ていました。日米密約をスクープした元毎日新聞記者の西山氏は名誉回復を求めています。

本件に関して、政府は相変わらず否定を続けています。資料がそろい、当事者がその存在を認めているというのに。

杉原さんは、ビザの発給後、外務省内部で複雑な立場に立たされたと言われています。(さまざまな意見があります) 沖縄をめぐる密約のことと、杉原さんのことはまったく関係はありません。ただ、このふたつのことだけからも、日本外務省、あるいは日本政府の、「狭量さ」、普遍的な価値観(民主主義の前提としての知る権利や、難民に対する人道主義)に対するコミットメントの弱さを感じてしまうのは、僕だけでしょうか?

追記

荒川さんのおかげで、ちょっとはトリノ・オリンピックが明るいものになりました。

北京でもオフィススペシャリスト、IC3開始

Dscf0135_1 火曜日の夜から北京に行っていたのですが、今日午後の飛行機で帰ってきました。初めての北京でしたが、残念ながら実質1日半程度の滞在。

Microsoft Office Specialist、IC3を実施しているアジア各国の代表が集まった会議に参加しました。日本、韓国、台湾、マレーシア、シンガポール、ニュージーランド、オーストラリア、中国などの代表が出席。インドでもIC3、オフィススペシャリストの実施が始まったそうです。(代表は病欠でした)

これまで中国では、弊社オデッセイも参加しているCertiport Chinaが、上海を中心として試験の運営を行っていたのですが、今回、北京でも試験の実施・運営が始まります。北京では、韓国でオフィススペシャリストやTOEICを運営しているYBM.Sisaという会社が担当します。

すごい社名

最近、「すごいなんとか」というタイトルの本の広告を何度か見かけました。会議、人、メモ術、やり方、上司、考え方、解決などなど、「すごい」という言葉をくっつけると、本も売れるのでしょうか?

でもまさに「すごい社名」の会社を見つけました。そのものずばり、Sugoi。カナダにあるアパレルの会社です。結構、商品はよさそうです。

Sugoi: http://www.sugoi.ca

テレビ広告のパワーダウン?

テレビ広告のパワーがなくなってきているというコメントを、この一週間に、複数の方からお聞きしました。新聞の広告媒体としての価値が下がっているのは言わずもがななのです(新聞を読まない人の多いこと!)。モノやサービスが販売される場所でのダイレクトなプロモーション、あるいは携帯電話を使った広告が効果的だという声も聞きます。

インターネット、携帯電話、ゲーム機器の影響でテレビを見る時間がだんだん少なくなってきているのでしょうか。それとも、携帯電話やiPodでテレビ番組が見られるようになって、テレビの媒体としての価値は引き続き残るのでしょうか?

FOM出版「IC3問題集」

Rimg0005 オデッセイで運営しているPCとインターネットの資格試験「IC3」の問題集が、本日、富士通オフィス機器(FOM)から出版されました。問題集なしで、受験準備に不安があった方々には、今後は安心して受験いただけるのではないかと思います。

富士通オフィス機器のこちらのHPをご覧ください。

インターネットの時代にエルジェが生きていたら

Part_of_my_life_032 Part_of_my_life_034

あるクレジットカード会社から、「もしもあの時あの人が」という小冊子が送られてきました。タンタンの作者・エルジェ、写真家・キャパ、作家の夏目漱石とサガンが取り上げられていて、カード会社が提供しているさまざまなサービスがあったなら、彼らはきっと重宝しただろというメッセージの広告でした。

エルジェは、さまざまな国や場所を舞台にしたタンタンのシリーズを書いていますが、実はあまり海外旅行をしなかったということを聞いたことがあります。雑誌「ナショナル・ジオグラフィックス」の愛読者で、この雑誌にでていた素晴らしい写真が、彼のインスピレーションのもとになっていたようです。

今では、さまざまな場所で起こっている出来事や風景を、PC上で簡単に見ることができるようになりました。このインターネットの時代に、エルジェが生きていたならば、どんな「タンタンの冒険」を書いてくれたのでしょうか?

それから、スピルバーグがタンタンの実写映画を企画しているという話もあります。是非実現して欲しいです。

「知って得するマイクロソフトオフィスの話」

昨日からオデッセイで運営するaotenで、木村幸子さんによるブログがスタートしています。題して「木村幸子の知って得するマイクロソフトオフィスの話」。aotenはパソコンスクールの検索サービスをメインに昨年開始したサイトなのですが、今年に入ってすこしずつ模様替えをしています。あなたのオフィス活用度をチェックするためのスキルチェックをはじめとして、パソコンをもっと活用していくための情報やサービスを提供していきます。これからも新しいメニューを追加していきますので、ご期待ください。

義理チョコの行方

僕が一番お世話になった方々のおひとりである、柳沼さん(元マイクロソフトの部長さん)から、僕がもらった大量の義理チョコをどうするのだろうか、という質問をいただきました。(yaginuma.com)

義理チョコは、義理をかいてはいけないので、時間をかけても、全部いただきます!その分、自転車にもっともっと乗ることにします。今日はこれから福岡出張です。ただし、福岡までは自転車でいけませんが。

追記

柳沼さんのブログは、僕のお気に入りブログのひとつです。

一番おもしろいのは人間

ITや金融のテクノロジーにかかわる部分もおもしろいのですが、一番おもしろいのは、人間かなと思います。今週は東欧からお客さんがあり、彼らと話していてITにかかわることも勉強になるのですが、やはりおもしろいのは、人間くさい話。

夜は夜で、年内に出したいと思っている本の翻訳をお願いする、ある著名翻訳家の方といっしょにお食事をさせていただきました。その方ご自身が、とても楽しく、かつ面白いかたでした。

ITも金融も、動かしているのは、やはり人間!

ある東欧IT企業の来日

今週は東ヨーロッパのある国から、医療分野に特化したIT企業の人たちが来日しています。日本におけるITビジネスの可能性を知りたいということで、関連する日本企業をご紹介しています。

日本企業をご紹介する過程で、僕自身も日本の医療制度の問題点、なぜIT化が十分に進んでいないのかということを、すこし理解することができました。ある方からは、個別の医師や病院によって治療方法や処置の仕方に違いがあったりすること、病院によって死亡率が大きく異なること、既得権を持っている組織の抵抗(ほかの分野でもよく聞く話ですが)などについて、初めてお聞きするような話もありました。

また、量の確保のため、質を犠牲にしてきた傾向があること、業界におけるトップのレベルが海外に比べてかなり落ちるということを聞くと、これって、日本の住宅問題と同じでは?!と思ってしまいました。社会が豊かになるにつれて、(余分にお金を払っても)もっといいサービスを受けたいという動きが、この医療分野でも起こってくるのは当然の結果なのかもしれません。

一月ほど前にも、高度医療を受けるために、アメリカで入院するという人たち(その多くが資産家たち)のことを聞いたばかりでしたので、総合して考えると、日本の医療水準に関して、悲観的な気持ちになりました。われわれにできる一番のことは、とにかく病気にならないことですね!

それから、医療分野におけるITでも、世界的な標準化の動きがあることや、同じようなテクノロジーを使っていることなどを知りました。問題は技術やテクノロジーではなく、政治的、制度的なことでしょうか?

Happy Valentine!

ヴァレンタインのチョコをくださった皆さん、ありがとうございます!お心遣いいただき、光栄です。社員の皆さん、ありがとうございます。

タンタンみたいに

Dscf0117 今年、「タンタンとスノーウィ」たちが、オデッセイのコーポレート・キャラクターとして応援してくれることになっています。写真は、日本におけるタンタンの権利元、ムーランサール・ジャパンの山田社長からいただいたプレゼントです。

自宅の居間ではこんな感じで本を読んでいます。ただし、我が家のカイは、雪のスノーウィとはちがって、黒虎毛です。

「素数の音楽」(新潮クレストブックス)

今日は風が強くて、寒かったですね。(でも、朝、自転車に乗りましたよ。)

この前、「博士の愛した数式」を読んだことを書きました。(1月15日) 学校に通っていたときにはそれほど数学が得意だったわけではないのですが(大学入試の時には、数学のテストの出来があまりよくなくて、落ちたかなと思ったくらいです)、数学や数学者には関心があって、時々、数学関連の本を読みます。

昨日から、素数の音楽(The Music of the Primes)」を読んでいます。素数は、それより小さな数の積では表せない数のことで、素数を使えば、ほかのすべての数が作れます。素数は、セキュリティ(RSA)などでも使われていて、インターネットにも重要なのです。

藤原正彦先生の本で、何人かの数学者の人生をたどったことがありますが、数学の美しさにひきつけられた人たちに魅力を感じました。いつかどっぷり数学に漬かってみたいと思っています。

「老犬 クー太 18歳」

NHKのテレビ番組「にんげんドキュメント」で、「老犬 クー太 18歳」という番組がありました。その録画を今日見ました。愛犬のいるすべての人にとって、涙がでてくるような番組でした。

動物病院にいくと、老犬の治療のためにきているご老人をよく見かけます。老いは、必ず僕にも、カイにも来ます。悲しいけど。でも、老いは素直に受け入れたいと思っています。それまでは、せいぜい、体を鍛えて、やりたいことにできるだけチャレンジしていきたい。素直に老いを受け入れられるようになるために。

今朝先週末以来の自転車。明日の朝も早く起きて自転車をしたいです。天気もよさそうだし。

北岡さんが亡くなった日

1997年の今日、北岡靖男さん(TOEIC創業者)が亡くなりました。これまで多くのひとにお世話になってきているのですが、その中でも特にお世話になったひとりが北岡さんです。今のビジネス、会社を始めることができたのは、何人かの人の導きがあったからですが、北岡さんもその一人です。

今日のブログを書くのに、北岡さんのことを検索してみて、北岡さんが1928年の12月10日生まれだということを知りました。いや、忘れてしまっていたのかもしれません。 僕の誕生日は、1959年の12月11日。1日の違いです。ちょっと感慨深いものがあります。実は僕も北岡さんも高知県出身です。

北岡さんの晩年、1年以上にわたってお世話になりました。96年の初夏、北岡さんにとって最後の海外旅行になったヨーロッパ旅行。奥さんの由美子さんも交えて、いっしょにロンドン、ブリュッセル、そしてパリに行ったことも、楽しい思い出です。

人の死を僕に初めて教えてくれたのも、北岡さんでした。いろいろな意味で、北岡さんには感謝しています。

ドラッカー「365の金言」

社員の人たちと読書会をやっています。ふたつのグループと読書会をしているのですが、ひとつのグループとは、ドラッカーの「365の金言」を一月ごとに読んでいます。僕は英語版のThe Daily Drucker を、社員の人たちは、日本語訳を読んでいます。この本、ドラッカーの入門書として、おススメの一冊です。

本が売れなくなっていると聞きます。その結果は、何十年後かに、日本の国力の低下として表われてくるように思います。本を読むことは、本を選択するところから始まって、人を育ててくれます。まず作者との出会いを選択すること、そしてじっと我慢をしながら作者の声に耳を傾けること。その後、すこしずつ新しい世界が現れてきます。そのような経験はテレビではすべて省略されます。ただ単に、受身になって、ぼんやりしていればいいだけですから。

文部科学省は、教科書の検定なんかしても意味ないのだから(単に隣国とのいさかいを引き起こすだけでしょう)、テレビの検定でも仕事にすればいいのでは?

入社前にMicrosoft Office Specialist

内定が決まった大学生に、弊社で運営しているMicrosoft Office Specialist を受けさせているという企業の方(人事部)からお話をお聞きしました。

この会社では、顧客への提案営業が重要な役割を果たしていて、パワーポイントが必須になっているそうです。大学生でもこのごろは卒論を書くために、ワードはかなり使えるようになっているそうですが、エクセルになると少々心もとなく、パワーポイントは大学生が買っているPCにはインストールされていないことも多いため(ワードとエクセルは最初からインストールされている)、使ったことさえもないという学生が、まだまだ多いそうです。

そこで、入社時までのMicrosoft Office Specialist 合格を必須条件にし、70~80名の新入社員のPCスキルを担保しているそうです。結果的に、新人研修では、基礎的なPCスキルの使い方はスキップして、すぐにプロポーザルの書き方に進むことができるようになり、研修がより効率的に行えるようになったとか。今日は、ちょっとうれしいお話をお聞きできました。

最後に。さっき、BSフジで、「料理の鉄人」のアメリカ版をやっていたのですが、タイトルも、"Iron Chef America"、フォーマットは完全に日本版を真似ていて、音楽も同じ。最後には、Original Format by Fuji Televisionというクレジット。初めて見たのですが、仰々しい司会の口ぶりまで同じで、とてもおもしろかったです。

自分の言葉、自分のメッセージ

今週はイー・ウーマンのHPで、イー・ウーマン・サーベイのキャスターの役を仰せつかっています。タイトルは、「尊敬できるビジネスパーソンはいますか?」。本日いただいたコメントの中で、あるメンバーの方は、「自分の言葉を持ち、自分のメッセージを誰にでも、どの言語でも同じようにアピールできる力」を持っているという人をご存知だそうで、その方をあげていました。どの言語でもというのは、かなりハードルが高いのですが、確かに、自分の言葉で、メッセージを伝えていくことは、尊敬されるリーダーには必要な力だと思います。

芸能人の間でブログの女王と言われている人がいますが、その理由としてよく挙げられるのが、「彼女は自分で実際に書いているから」ということです。言い換えれば、他の芸能人の多く(あるいはほとんど)は、自分で語る言葉もなく、他の人が書いているらしい、ということのようです。これってちょっと情けない話ですね。

NHKで放送されている番組で、アメリカの映画界の人たちとのインタビュー番組があります。(英語での番組名は、Inside The Actors Studio) アメリカのBravo TVというケーブルチャンネルの番組ですが、有名な映画関係者が、自分の人生、哲学を語ってくれる番組です。

日本の映画界の人たちも、きっと自分の言葉で、メッセージを伝えることのできる人は多いと思うのですが(そう信じたいです)、いわゆるタレントさんたちは、ちょっと情けない人たちが多いように見えます。

自分の言葉、自分のメッセージを探していくことは、しっかりと生きていくことと同意義だと、僕は思います。だから、自分の言葉を持っていない、自分のメッセージを持っていない(ブログも他人まかせ)、というようなタレントさんは、空虚な存在だなと思えてしょうがないです。でも、そんなタレントがテレビにでて、少なからぬ影響力を持っているような国って、どうなんでしょうか?

結局、広告は誰のため?何のため?

大学の同窓の人たちが行っているある勉強会に初参加。今夜の議論のテーマは、広告の効果。ほとんどの場合、広告が商品の販売につながっているのかどうか、企業側は把握できていないという話になりました。

広告代理店やマスコミ側は、効果があるのかどうか、知りたくないし、知らせたくない。(今夜参加していたあるテレビ局の人、曰く。「効果が測れたら、うちの会社は今頃存在していないですよ!」)企業内の広告担当者も、社内失業につながってしまうため、効果の有無は追及したくない。関係者は自分たちの身を守るため、真実を隠している?

オデッセイでも広告を出しますし、広告代理店の方たちとのおつきあいもあります。確かに、広告の効果測定、本当に難しいです。

追記

企業によっては、広告を売り上げアップと結びつけて考えていないところもあるかもしれません。社員や取引先に対するアピールのために、広告を行っている場合もあるでしょう。その場合には、売り上げにどのようなインパクトがあったのかどうか、知ろうとも思っていないはず。

IC3導入事例(千葉商科大学)

加藤寛先生が学長をされている千葉商科大学で、専任職員の皆さんのITリテラシーを育成するために、IC3をご利用いただいています。オデッセイでは、導入事例をパンフレットにして、ご紹介しています。ご希望の方は、IC3センターまでご連絡ください。(ic3@odyssey-com.co.jp)

NHK「大地の子を育てて」

お世話になっているアメリカのお客さんを成田に迎えにいき、都内のホテルまでお送りして今日の午後はおわり。(ヒンギスの試合は見られず!残念ながら、完敗だったみたいですね) 

さらに夕方からは住んでいる住宅街の自治会の役員をしないといけないということで、アミダくじの結果、4月からの1年間、広報役を担当することに。(地域のボランティア活動も大切だからね) 会長は女性の方にあたったのですが、旦那はいっさい手伝ってくれないと嘆いていらっしゃいました。(なぜ、こうも多くの旦那連中は地域のボランティア活動にでてこないのか?)

自治会の集まりから帰ってきて、NHKをつけたのが運のつき、「大地の子を育てて」という番組を終わりまで見てしまいました。日本人孤児を育ててくれた中国人の養母たちのことを想い、胸がいたくなりました。この番組、2004年に初めて放送された番組のようですが、中国(あるいは反日教育を進める中国政府)は嫌いだという人も、見ておいたほうがいいと思いました。

中日友好楼」は、日本人の寄付によって建てられた、養父母たちのためのアパートだそうです。「長春 中日友好楼」と検索すると、僕と同じように、このNHK番組を見て、考え込んでしまった人たちのブログや情報が出てきました。

例: http://jun.typepad.jp/junhara/2004/12/post_4.html

なお、この番組に関するNHKのHPは以下のとおりです。

http://www.nhk.or.jp/special/libraly/06/l0002/l0205s.html

この1年余り、NHKって結構たたかれているので、社員のひとたちも少々元気がなくなっているという話を漏れ聞きます。民放はどうでもいいバラエティ番組が多いのに対して、今夜のような番組は、NHKでしか見られないわけで、ぜひがんばって欲しいと思っています。

橘玲著「雨の降る日曜は幸福について考えよう」を読む

Part_of_my_life Hot Wired 編集長の江坂さんのご紹介で、橘玲著「雨の日曜は幸福について考えよう」を読んでみました。作者は、僕と同じ1959年生まれということもあり、ちょっと親しみを感じながら、本を手に取りましたが、内容にも共感するところがありました。

この本は、端的に言うと、お金が僕たちの「幸福」とどうかかわっているのかを考えさせてくれる本です。借金をすること(特に住宅ローン)、生命保険、投資などの身近なお金に関することから、医療や年金などの国民的課題に関して、わかりやすい言葉で、橘さんの考えを知ることができます。

橘さんの本の中で、もっとも大切なキーワードは、ファイナンシャル・フリーダム=経済的自由だと思います。かつて言われた「恒産なくして恒心なし」ということと、広義では同じ意味だと僕はこの「経済的自由」をとらえています。

僕にとっても、ファイナンシャル・フリーダムは、最も重要な課題のひとつです。この前、ある新聞の囲み記事を読んでいたら、10億円あれば、毎月100万円を使ったとしても40年間生活できるという話がでていました。サッカーで言えば、6-0で勝たなくても、1-0で勝つことができれば十分。僕には10億円なんて必要ありませんが、ファイナンシャル・フリーダムを得るために、ある程度のたくわえは必要かと思っています。

ファイナンシャル・フリーダム、簡素な(シンプルな)生活、本を読む生活、愛する人たちや動物たちといっしょの生活、そして政府をはじめとする他人の干渉からの自由。(あ、最近はこれに、サイクリングをする生活も加えないと!) 「雨の日曜は幸福について考えよう」にならって僕なりの幸福をあらわせば、こんなところでしょうか。

橘さんは、アメリカの自由主義者の考えからさまざまな影響を受けているようですが、僕もあらためてロバート・ノジック(「アナーキー・国家・ユートピア」)ミルトン・フリードマン(「選択の自由」)ディヴィッド・フリードマン(「自由のためのメカニズム」)マリー・ロスバード(「自由の倫理学」)などを読んでみようと思いました。この人たちが投げかけている議論(例:最小規模の国家こそ、ユートピアである)は、いままさに、日本で真剣に議論すべきことだと思います。

作家・井上ひさしさんの話

もう日付が変りましたので昨日になりますが、ある小さな集まりで、作家・井上ひさしさんのお話をお聞きしました。本をめぐる井上さんの個人的なお話を、質疑応答も含めて2時間半以上にわたって聞かせていただきました。小さな集まりでしたので、すぐそばで井上さんのお話をお聞きすることができ、とてもありがたい時間でした。

ちょっとびっくりしたのは、井上さんが後悔していることのひとつとして、若い頃に、世界文学全集や日本文学全集をじっくりと読みこなさなかったとおっしゃっていたこと。大江健三郎さんや丸谷才一さんたちは、若い頃にそれらの全集をお読みになられていて、彼らと話をしていて「ついていけないことがある」とか。

でも井上さんは、市川のご自宅が13万冊の蔵書の重さで床が抜けたほどの読書家。また最近病気で入院されたときには、あらためて世界文学全集を読みこなしたとか。

僕も本は好きなほうなのですが、1万冊もないでしょうね。もしかして5、6千冊はあるかもしれませんが・・・・僕も世界文学全集のつまみ食いはしているのですが、フルコースで読んだものはありません。反省しています。

井上さんからのアドバイスのひとつ。速読の秘訣は、まずじっくり読むことだそうです。特に小説は最初の数ページが肝心だとか。じっくり読みこなし、作者の世界が見えてくると、どんどんスピードがあがるので、速読するにはじっくり読み始めることが大切だとお聞きしました。

それから、今日は、10数年ぶりに、バンカーズ・トラスト時代の知人からお電話をいただきました。先日J-Waveのラジオ番組を聴いていただいたこと、黒犬通信を読んでいただいたこと、そしてその方がぜひ翻訳したいと思っているアメリカの絵本のことなどをお聞きしました。

あまりマスコミにでるようなことは希望もしていないのですが、長くお会いしていないような方からご連絡をいただくのは、マスメディアの力かと思います。

Product Red キャンペーン

U2のBonoが、Product Redというキャンペーンを始めることを知りました。来月イギリスでスタートするようですが、アメリカン・エクスプレス、Gap、エンポリオ・アルマーニ、コンヴァース(靴)などが、Product Redブランドで売った商品の売り上げの一部を、アフリカのエイズ患者のために使うという話です。

ヨーロッパやアメリカのアーティストのこのような活動が、どれだけ本気なのか、よくわからないのですが、遠い国での悲惨な状況に、多くの人たちの関心を向けている効果はきっとあると思います。ビル・ゲイツほどでなかったとしても、欧米のビジネスマンの中でも、同じような関心を持っている人は、(日本よりも)ずっと多いように思います。

日本が常任理事国入りを目指している話はよく新聞に出るのですが、ほとんどの国民は関心さえ持っていないように見えます。世界の中で、一定の責任を果たす覚悟がないのであれば、常任理事国入りなんて、やめたほうがいいのに。

また、日本のアーティストからは、BonoやBob Geldorf、あるいはUSA for Africaに集ったアメリカのアーティストのような動きはあまり出てこないようですが、これも国民の関心のなさの反映ということでしょうか?

ちなみに、U2のブログを見ると、2月1日現在では、日本公演の話がでていて、その前の日(1月31日)には、マーチン・ルーサー・キングの奥さんが亡くなったことが取り上げられています。

iPodのCMには、Bonoがでていたように思うのですが、アップルは、政治的にも活発なBono(のイメージ)をうまく利用しているという側面があります。(そんなこと、日本では関係ないのかな?) ちなみに、アップルは、Bob Dylanの映画にもお金を出していて、映画の始めに、アップルからお金がでていることを示すクレジットが、きちんとされていました。

2006年度「チャレンジ!IC3」今日からスタート

Dscf0111_1 昨年参加いただいた30数校の高校の関係各位より、たいへん高いご評価をいただいた  「チャレンジ!IC3」を、今年も行います。今年1年間にわたって、国際IT資格「IC3」に、全国の高校生が挑戦します。(写真は案内のパンフレット)

本日から5月末日までの募集期間の間で、昨年を上回る50校のエントリーを目指しています。まず最初のチャレンジャーとして、東京農業大学第一高等学校のエントリーをいただいています。

高校の教科「情報」を担当している先生方、生徒さんといっしょにIC3に挑戦してみませんか?!