オシムの偉いところ

今朝の朝日新聞「天声人語」がオシムのことを書いています。もう日本代表監督の継続はないのでしょうが、彼の回復を祈っています。

オシム・ファンの僕は、彼に関する本はほとんどすべて読んでいるのですが、ひとつオシムが偉いなと感心しているところがあります。それはオシムが前任者であるジーコのことを決して批判しない点です。オシムとジーコはサッカーに関する考えも、人生哲学もかなり違うのではないかと思うのですが、「ジーコは与えられた状況のなかで最善を尽くした」というようなことをしばしば発言していて、決して、監督として経験の浅かったジーコのことを悪く言うことを読んだことがありません。オシムは人間的にも大きな人だなと思うのは、僕の買いかぶりかもしれませんが、僕がオシムのファンである理由のひとつは、そんなところにもあるかと思っています。

どちらにしろ、オシムの回復となんらかの形で日本サッカーにかかわり続けてくれることを期待しています。

オシムの回復を祈る

オシムが自宅で倒れたというニュースを昨晩幕張に行く車中のラジオで聞きました。この黒犬通信でなんどかオシムのことを書いているのですが、大のファンです。彼は大きな理由があって、日本で必要とされていると思っています。それは彼が単に優秀なサッカーの監督であるというだけでなく、彼の人生経験から発せられる言葉が、われわれ日本人に、複雑な国際社会の中で生きていくために、多くのインスピレーションを与えてくれるから。少なくとも、僕にとっては彼はインスピレーションを与えてくれる先達のひとりです。

僕は彼と、とある中華料理屋で会ったことがあります。そこはとても安くて、そこそこの味だったので、一時期、僕はよく行っていました。オシムは息子さん、奥さん、それと何人かの同国人らしき人たちと来ていました。今回、彼が倒れたとき、119番の電話ができるまで1時間ほどかかったと聞きました。彼のために、日本人のアシスタント、24時間サポートしてくれる人が付いていなかったのだとしたら、とても残念です。