「老眼鏡」への抵抗感。

うちのカイさん(♀の甲斐犬13歳)が緑内障で両目を失明しているということもあり、緑内障の検査を2年前から始めています。(ガンや糖尿病も怖いけど、緑内障は大いに怖い。)先週2回目の検査を行ったのですが、特に異常なしということでひと安心。

今年12月で53歳になるボクも、ここ1、2年で、ちょっと暗いところでは新聞や本を読むのが面倒になってきました。これって立派な老眼になりつつあるということらしくて、眼科の先生には「年の割には老眼が進んでいない」と、気休めの言葉をかけられたのですが、人間の老化なんて20代からもう進行しているよと思っているボクは、「これって老人力が強くなってるんじゃないの?」くらいに考えています。

ということで、一思いに、老眼鏡という奴をつくりました。そう、「老眼鏡」。

英語ではReading Glasses、つまり「読書用メガネ」。

「老眼鏡」という言葉には受け入れがたい抵抗感を持っている人が多いようですが、みなさん、読書用メガネですよ。知性ある人間は、読書用メガネが必要!

ますます「言葉狩り」が進み、それもこれも差別言葉みたいなことになりつつある日本語の世界ですが、「老眼鏡」に抵抗感を持つ人がこれだけ多いのだから、『老眼鏡」も「言葉狩り」の対象にしてみては?!

「読書メガネ」「シニアメガネ」「近距離用メガネ」「手元メガネ」。老眼鏡専門のメガネやとか、流行らないかな?

日経新聞はスポーツ記事がいいね。

日経新聞はスポーツ記事が好きだ。ビジネスの記事は正直言って面白くないものが多い。企業の記事なんて、「企業の広報記事ですか?」と言いたくなるような記事ばかりだ(いや、「多い」としておこう)。

先週5月25日金曜日の「速くなるにはまず減量」の特集記事は特に良かった。このページはボクにとっては何度も繰り返して読みたくなる内容だったので、しばらく大切にとっておくことにする。

編集委員の吉田誠一さん(普段、サッカー記事が多い人)が「ランナーのホンネ」というエッセイを、『「速くなりたくないんですか」と問われれば、答えは「なりたいです」なのだ。「だったら我慢しなさい」という声が聞こえる』という文章で締めくくっている。

五輪代表の藤原選手は、「食べたいものを好きだけ食べてしまわないようにしている」。

「どうすれば減らせるの」という見出しの話では、「運動こまめに 食事制限」、そして「お勧めは朝食前のランニング。グリコーゲン(糖)が枯渇している状態なので、脂肪が燃えやすい」とか。

健保組合からメタボに注意の連絡をもらい、管理栄養士について3ヶ月。4キロほど体重が落ちたのだけど、この2、3週間ほど、せいぜい現状維持がいいところなので、この特集記事は、ちょうどいいタイミングだった。

日経新聞のスポーツ、文化欄担当の皆さん、日経の「保守本流」でないからこそ、これからもおもしろい記事をお願いします!

松岡正剛さんのベスト

2003年7月から始まった松岡正剛の「連塾」が昨日の夜で終わった。計20回にわたってさまざまなゲストを招いてのトークショーだった。松岡さんは、「千夜千冊」を見ればわかるように、博覧強記というか、ものすごい読書家で、よくこれだけ古今東西の書物を読んできたことよと思う。途中で、少々トーンダウンしつつも、昨晩の最終回まで、海外出張で東京に居なかった1、2回を除けば、参加し始めた3回目からずっと顔を出してきた。

昨晩、最後の最後のセッションで、松岡さんは、今の時代を改めて把握するための座標軸となる25冊の書籍をリストアップしてくれた。その中で、日本編としてあげられた5冊に関しては、全部読もうと思っている。(漱石の「草枕」は再読。その他は、慈円「愚管抄」、心敬「ささめごと・ひとりごと」、塩見鮮一郎「浅草弾左衛門」、長谷川時雨「近代美人伝」)

松岡さんに関して言えば、この人の専門分野は一体なんだろうかとずっと思ってきた。正直、滅茶苦茶物知りだけど、どこにオリジナリティがあるのか、よくわからなかった。でも、夕べ、ご本人が、「グレン・グールドは『草枕』を30回読み、自分の音楽の方法論を深めていったけど、自分はそこまで深く(「草枕」を)読み込むことをしてこなかった」とステージで反省されていたのを聞いて、この方はご自分のことをよくわかっているのだと思い、ボクは逆にこの人に好感を持ってしまった。

もしかして、昨晩の「連塾」最終ステージの松岡さんは、これまでのベストだったのかもしれない。ご本人がよく使われている、ご自身の「フラジャイル」な部分も含めて。

昨晩は、ゲストとして、森村泰晶、山本耀司、安田登たちがステージに上がって、とても面白かった。特に能楽師の安田さんには魅了されたし、関心を持った。松岡正剛さんの人的ネットワークの広がりにはほとほと感心する。もう「連塾」がないのかと思うと、寂しい思いがする。

東京風景

先週の東京風景。
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5月21日、金環日食の朝。東京會舘周辺で。
映画の一場面みたい。


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第一生命本社ビル周辺でも。「あ、スーパーマンだ!」

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5月17日オープンしたパレスホテル。たいそう立派なものを建てましたね!
東京駅周辺のホテルは大競争時代。

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お昼休みに、皇居の大手門から入って平川門まで歩きました。平川門の内側から外のパレスサイドビル方面を見る。


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朝の皇居一周ウォーキングの時、平川門を外側から撮った写真。


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25日朝品川駅構内の通勤風景。アメリカのお客さんが泊まる品川のホテルで朝食ミーティング。9時前、品川駅で電車に乗るため、構内を歩いていくとき、逆に駅から出てくる人たちの数に、圧倒されました。この前、群馬の桐生駅を降りたとき、片手で数えることができるくらいの人の姿しか見なかったことを思い出しました(ただし、通勤時間ではありませんが)。やっぱり東京は人が多い!

ヴァンフォーレ甲府の皆様へ感謝!

昨日、ヴァンフォーレ甲府とザスパ草津の試合のゲームスポンサーをいたしました。用事があったので、試合は前半だけ拝見して東京に帰りましたが、ヴァンフォーレのマスコット、甲斐犬のヴァン君とフォーレちゃんにも熱い歓迎をもらい、楽しい時間を過ごすことができました。ヴァンフォーレの地元スポンサーの多さは立派。海野会長を始めとする、関係各位の努力に敬意を表します。

人口19万の甲府市で、Jのチームを維持していくことは決して楽ではないと思いますが、J1への復帰も含めて、ますますの健闘と発展をお祈りしています。


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ヴァン君とフォーレちゃんのミニチュア人形。


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今日の試合では、小社のロゴ入りTシャツを来てくれたヴァン君たち。


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試合前、ピッチ上で記念撮影。


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たくさんのボードスポンサー。ヴァンフォーレ関係各位の営業努力のたまもの。

横須賀美術館ー大好きな場所の一つ。

昨日、横須賀美術館に「国吉康雄」展を観にいきました。戦前、日本を出てアメリカで活躍した画家。2時から、美術館内で、国吉の映画製作を希望する映画監督(五十嵐匠)とシナリオ作家によるお話がありました。生まれ故郷の岡山でも、国吉のことをきちんと伝えていないという嘆きを五十嵐さんから聞きましたが、本当のところはどうなのでしょうか?

横須賀美術館は大好きな場所の一つ。昨日のような晴天の日は特に、この美術館はとても素敵なデートスポットになります(と言っても、ボクは独りで行きましたが)。
横須賀美術館

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「国吉康雄」展

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美術館内から海をみる。


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空がきれいだった。


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空と海が大好き!うちのクウ太郎君のクウは「空」、カイさんのカイは「海」。

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カイの近況

緑内障のためカイが両目を失明して満2年になろうとしています。

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今年2月で13歳のおばあちゃんです。でも、食欲だけは旺盛です。

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エリザベスカラーをして、歩き回るとき、壁や家具から顔を守るようにしています。

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カイさん、これからもよろしく。


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「35歳から出世する人、しない人」(佐藤文男著)

著者は僕の大学時代の同級生で、ヘッドハンターとして成功しています。いつものことですが、新著を出されるたびに、わざわざ本を持って挨拶に来てくれるマメな人です。ポッドキャスティング「アイデアエクスチェンジ」にもでてもらっています。→アイデアエクスチェンジ「佐藤文男さん編」

以上、著者との個人的な関係があることをお断りしたうえで、ご本を紹介しますが、僕のようにもうとっくの昔に35歳を過ぎてしまった人間でも、まだまだ「出世したい」「出世しないといけない」とプレッシャーを自分にかけている人には、読んで学ぶことが多い本です。

ただ、「出世」と言っても、昔よく言った「立身出世」とは少々意味合いが異なります。著者が問うているように、「自分なりのオリジナルな生き方を目指しているか」「自分なりの美学や信念を持っているか」ということからすると、「出世」がどういうことを意味するのか、それは読者によって違ってくるのではないかと思います。

これら以外で、著者の言葉で共感した点をあげておきます。

1気配りというのは意識して身につけるべき一種のスキルだ。

2「キャリア」の定義は、「他社でも通用する専門性」。他社でも通用するかどうかを考える際には、漠然とした社内の評価ではなく客観的に判断できる数字で表せる実績(成果)を基準にすることがポイント。

3日頃からの整理整頓、清掃が大切。ため込んでいる物を捨てることが、変なこだわりや先入観を捨てることにもつながり、心のリセットができる。

4会社の看板がなくても食べていける人間になれ。

5普段会えない人に会いに行っているか。

以上、著者に対するひいき目もあるかもしれませんが、若い人たちはもちろんのこと、まだまだ働かないといけない中高年にも役立つアドバイスに満ちた本です。

「コンタクトセンター」という呼び方

設立時からオデッセイコミュニケーションズでもメンバーとして加わっている一般社団法人日本コンタクトセンター教育検定協会(「コン検」)ですが、本年4月より、コン検の理事長に就任しました。就任のご挨拶は以下のHPをご覧ください。→「理事長ご挨拶」 オデッセイコミュニケーションズでは、コン検の資格試験を全国で実施運営させていただいています。

一般には、「コンタクトセンター」という呼び方よりも、「コールセンター」という呼び方の方が浸透しているかもしれません。コールセンターとコンタクトセンターの違いに関して、以下のような質問と回答をあげているHPがあります。→人力検索はてな

今日、地下鉄の車内で、ライフネット生命の以下のような広告を見かけました。
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大見出しには、「多くのコールセンターは、電話したいとき、閉まっている」とありますが、キャッチのコピー以下の文章は、以下のように続きます。「若い人ほど、多忙なもの。(中略)私たちは、平日9時から22時まで、コンタクトセンターでお電話を受け付けています」。

ライフネット生命のHPにある社員ブログをのぞくと、たとえば5月9日の「おさるの話」という投稿は、「はじめまして。4月に入社したコンタクトセンターの三宅です」とあって、社内でも「コンタクトセンター」という呼び方が使われていると想像されます。→ライフネット生命社員ブログ

これから「コンタクトセンター」が「コールセンター」に置き換わって、一般的な呼び方となるのかどうか?

今回コン検の理事長に就任したことで、コンタクトセンター業界のことをこれまで以上に勉強してみようと思っています。

あ、ちなみに、ライフネット生命の岩瀬副社長は、ハーバードビジネススクールの後輩にあたるのですが、アメリカン・ブック&シネマ(オデッセイコミュニケーションズの出版子会社)で発行している「MBAの誓い」の監訳者でもあります。→「MBAの誓い」

プロ登山家・竹内洋岳(たけうち・ひろたか)

4月21日の朝日新聞beの「フロントランナー」で、プロ登山家の竹内洋岳(41歳)が紹介されていた。上下関係や、個人と組織のことまで触れる内容で、とてもいいインタビュー記事だった。こんな人が日本のいろいろな分野ででてくると、日本はずっといい国になるだろうと思います。組織の前に個人 (individuality) を持った人、そんな人がもっと、もっと増えてこないと、無責任なサラリーマン根性の人間ばかりになっては、いま進行中の、日本の「第二の敗戦」はこれからあと20年も続くのでは?

以下、とても共感を覚えた彼の発言:

「2001年にドイツ人登山家の組織したナンガパルバット(8126メートル)の国際公募隊に参加。それまで経験した日本隊の組織登山とは全く違いました。お互いファーストネームで呼び合い、全員に登頂のチャンスがありました。幸い登頂でき、実力を認めてもらいました」

「8000メートルを超える高所登山は万全のコンディションでないと登頂できません。ささいなけがでもパーフォーマンスは落ちます。酸素の消費量を増やさないため、余分な筋肉はつけません。身長は180センチありますが、体重は60キロくらいがベスト」

「プロって、何かと考えたら、結局は覚悟だと思います。長男の幼稚園の入学願書に妻は『会社員』と書きましたが、私は『登山家』と直しました。確かに登山用品専門店ICIの社員ですが、会社から『プロ宣言』を認めてもらっています。日本では登山家という職業が確立されていません。プロを名乗ることが登山をスポーツや文化として根付かせる第一歩なのです」

「登山には競技スポーツのようなルールがありません。だから、自分で制約を加えないといけません。プロとして14座を登るとき、内容が問われます。無酸素なのか、酸素ボンベを使ったのか、と。欧州だと14座制覇は無酸素でないと評価されません」

「親しかった田辺治さんはダウラギリ1峰で雪崩で亡くなりました。私よりヒマラヤ経験の多い田辺さんでも、雪崩は容赦しなかった。本人は悔しいと思っているでしょう。でも、登らなければよかったという後悔はしていないと思います。だから、私が遭難しても悲しんでもらいたくないです」

「富士山が日本一高い山なのは誰でも知っています。じゃあ2番目は?あやふやになりますね。日本人なら3番目の山までは知っていてもらいたいです」

「14座についても、エベレストとK2をのぞくと同じでしょう。世界で14番目に高い山を子供たちが知るようになった時、山に対する考え方が変わるのではないでしょうか。それなれば志半ばで逝った山田昇さんや名塚秀二さん、田辺さんの再評価につながる」

サイズのインフレ

先日、雑誌「エコノミスト」を読んでいたら、過去何十年かの間で、表示されている服のサイズが大きく変わってきているという記事がありました。("Size inflation": Why a size 10 is really a size 14)サイズ10と表示してあっても、かつてのサイズ14と同じ大きさからもしれないから、自分はかつてと同じスタイルを維持できているなんて、幻想を持たないことだという趣旨の記事でした。

リンクを貼った記事にあるグラフを見てもらいたいのですが、イギリスにおいて、1975年、女性服のサイズ10はウェストが24インチだったのが、2010年には28インチちかくにまでなっています。

女性服だけでなく、男性服にも言えることらしいのです。サイズがどんどん大きくなっていくと、購買意欲に悪影響があるので、小さめのサイズ表示でお客さんをいい気持ちにしようとする風潮が続いているということです。

減量に成功する(→スタイルが改善する)と、新しいファッションに挑戦したくなるのが人間の心理かと思います。

僕の場合は、まだそれほど減量に成功していないし、たとえ減量できたとしてもいまのスタイルが改善するかどうか、怪しいもの。最近はカジュアルな服で会社に行くことが多いので、かつてほど、スーツを買ったりすることはなくなりました。でも、たまに買うときには、ひとつでも小さめのサイズの服が入ると、うれしくなったりするので、「サイズのインフレ」(あるいは「まやかしのサイズ表示」と言った方が正確かな?)の心理的効果は確かにあるなと思います。