福岡の「スモール・ジャイアンツ」_辛子明太子の「ふくや」

雑誌「日経ビジネス」でも取り上げていただいたおかげで、アメリカン・ブック&シネマの「Small Giants/スモール・ジャイアンツ」を手に取っていただく方が増えています。読者の皆様、ありがとうございます。
来月福岡訪問を予定しています。県内のお取引先訪問、地元のFM局出演、アビスパの試合観戦などがあるのですが、もうひとつ、(アビスパを応援している)地元企業の経営者の方たち何名かと一晩ご一緒させていただくことになっています。
辛子明太子で有名な「ふくや」の川原社長がその中心なのですが、「予習」もかねて「ふくや」のHPの中にある動画を拝見。「この会社は福岡の『スモール・ジャイアンツ』だ!」と思いました。
現社長のお父様が創業者のようですが、戦争直後、朝鮮半島から引き上げてからの創業物語は、とても感動的。
「ふくや」HP (ふくやTV内の川原社長インタビュー)

Dellから、MacBook Air の対抗馬

 超薄型で、すばらしいデザインのPCと言えば、断然MacBook Air ですが、今回、デルからマックの対抗馬が登場しました。名前はAdamo。ボクなんかの年齢だと、Adamoと聞くと歌手のアダモを思い出してしまいますが(「雪が降る、あなたは来ない!」のアダモ)。「恋に落ちる」、to fall in love という意味だとか。最近デルが出してくる商品も、だんだんデザイン性が高くなってきていますね。
 このAdamo、ボクはまだ実物を見ていないのですが、ちょっと楽しみにしています。まずどこかでこのPCを確かめてみて、気に入ったらWindows7が出た後、考えてみようかな?
Adamo

京都訪問

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 早朝の新幹線で京都へ、そして夕方には東京に帰ってきて会合2つに出席。普段はそれほど忙しく動き回っているわけではないのですが、時には長い一日があります。京都ではお取引先の方に昼食をごちそうしていただきました。「東京の食べ物は、高い!」とか。それから、値段の割には「まずい!」ともおっしゃっていました。そんな率直さ、大好き。東京だけが日本だと思っていると大間違いだから。
 東京に帰ってきては、虎ノ門の日本財団で、
構想日本がなさっている討論会に参加させていただきました。代表の加藤さん、お名前だけはずっとお聞きしていたのですが、今回初めてお会いできました。大蔵省を「ドロップアウト」されたあと、シンクタンクの活動を通して、立派なお仕事をされているなと思います。見習いたいです。

Too big to fail

アメリカ国債の格付けがAAAから下げられることなど、ほんの数年前には想像もできませんでしたが、今、「ありうる」という人たちが出てきています。シティにしろ、AIGにしろ、大手金融機関に関しては、Too big to fail (潰すには大きすぎる)として、アメリカ政府はこれらの金融機関を支えてきました。(バブル崩壊後の日本政府も同じようなことをしましたが)

で、実はそのアメリカ政府自体が、Too big to fail なのではないかと思います。これまで日本政府は相も変わらずドル国債を買い支えてきました。円建ての債券であれば、為替リスクもないのに、常にドル建ての債券を。ある意味、日本国政府は、アメリカ政府を買い支えてきたとも言えます。もちろん、アメリカが倒産するなんてことを言っているわけではありませんが、まったくあり得ないというように思い込んでいることが健全なのかどうか。一昔前、ブラジルやアルゼンチンなどの中南米国は、対外債務の支払いに困り、事実上の倒産のような状況に陥りました。

アメリカの場合、ドルを印刷すれば、支払いには問題ないわけで、かつて1970年代、ニクソン政権のある高官は、The dollar is our currency, but the problem is yours. 「ドルはわれわれのものだけど、通貨問題はお前たちのものだ」と、海外に向かってのたまわったという逸話が残っています。その前提は、海外の投資家たちが、ドルを信頼して投資続けてくれるということですが。

この頃、「ドルはあなたの通貨、そしてそれはあなたの問題でもある。」と言いだしているのは、中国です。アメリカはもう際限なく、おカネを印刷しつづけています。これからドルへの信頼がどうなるのか、ある意味、楽しみにしながら、その展開を見ていきたいです。 さっき、ロイターを見ていると、ムーディーズがアメリカの格付けAAAを確認したという記事がでていました。アメリカの会社であるムーディーズやS&Pが格付けをやっている限り、よっぽどのことがない限り、自国政府の格付けを下げるようなことはないのでは?彼らが自国政府の格付けを下げるような事態になるということは、よっぽどのことでしょう。

Pax Intrantibus Salus Exeuntibus

丸の内に建設中のビルを囲む壁に書かれていたラテン語。日本語訳は、「歩みいる人に安らぎを、去りゆく人に幸せを」。この世に生まれてくる人、そして去っていく人にこそ、この言葉を。
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「ノルウェーの森」の映画化、建築家ヴォリーズ

 今日の朝日新聞夕刊によると、村上春樹の「ノルウェーの森」が映画化されるとか。この小説を読んだのは、もう20年以上前のような気もします。中身はほとんど覚えていません。村上春樹が、雑誌のインタビュー記事で、ウォークマンでビートルズの「ノルウェーの森」を聞きながらこの小説を書いたというようなことを話していたことを覚えています。おかしなもので、小説の大まかな筋さえもほとんど覚えていないのに、こんな些細なことは記憶に残っています。
 主人公を取り巻く女性の一人に、菊地凛子が抜擢されるということが記事に出ています。ボクは、映画「バベル」で菊地さんの大ファンになりました。来年公開予定ということですが、「ノルウェーの森」の映画化を楽しみにしています。
 話は変わりますが、昨日、NHKの「日曜美術館」でメンソレータムで有名な近江兄弟社を始めたことでも知られるアメリカ人建築家ヴォリーズの作品が紹介されていました。神戸女学院を始め、ミッション系の学校建築を広く手がけた人で、戦前、戦後の日本の建築界に大きな影響を与えた人です。とてもいい紹介番組でした。その建築物が「作品」となり、住む人の利便性を必ずしも優先していないと言われることもある、また、政治力もある某有名建築家が、ヴォリーズの設計した洋館を、「住む人のことを考えた家である」と言って褒めていたことが、ちょっと滑稽ではありました。
 

『負けに不思議の負けなし』(野村克也著)

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 先日ご報告した通り、愛犬も飼い主も体調不良で、だるい週末を過ごしました。カイは夜になると昨年以来完全に占領したソファの上で、写真のような格好で休養をとっています。飼い主は貧乏性でじっとしていることができないのですが、我慢してベッドの上で本を読んでいます。

 応援しているJリーグのチームがさっぱり勝てません。レイソルもアビスパも、よくても引き分けで、負けが続いています。アビスパはユニフォームスポンサーとして応援させていただいておりますので、勝ってほしいです。
 この両チームだけではないのですが、Jリーグは歴史が浅いせいもあるのでしょうか、野球と比べると、指導者層での人材が乏しいのではないかと勝手に想像しています。Jリーグのチームの監督経験者がしばしばテレビの実況解説に出てきますが、その人たちの話を聞いていても、失礼ながら、この程度の精神論しか言わないようじゃ、たいしたことないなと、素人ながら思ってしまうことが多いのです。

 もしかして、きちんと技術的なこともお話されているのかもしれません。ただ全体から受けるお話の印象に深みがないのです。でも、そもそもテレビの解説なんていうものは、そういうものかもしれませんが。
 その点、野球は歴史が長いからか、論客が多いように思います。日経新聞にコラムを持っている元西鉄の豊田泰光さん、そしてこの『負けに不思議の負けなし』の野村克也さんなど、すごいベテランがいるなと感心します。お二人とも勉強家だし、人間観察がすごく、文章を読んでいて勉強になります。(知り合いの方からお聞きしたのですが、ザスパ草津の廣山選手のブログが面白いそうです。今度ゆっくり読んでみようと思っています)
 ボク自身は、もう野球には興味を失っていて、新聞のスポーツ欄でも野球記事にはまったく目がいっていません。もっぱらサッカー、サイクリング、そしてボクシングです。日本のサッカー界にも、野村克也のような指導者がでてきて、試合のレベルを上げてくれないものかと思います。ボクは何度かこのブログで書いたとおり、オシムの大ファンです。彼が日本を去ったことはとても残念に思っています。野村監督の「ぼやき」を聞いていると、オシムを思い出してしまいます。お二人とも苦労人なのが共通点でもあります。
 最後になりますが、この本のタイトルは、
「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」からとったものだそうです。スポーツだけでなく、ビジネスにも当てはまる箴言です。

犬も人間も体調不良

今週の我が家は犬も人間も体調不良。
飼い主は回復基調かと思っていた腰痛がひどくなり、愛犬は膀胱炎、胃の荒れ、さらには胆のうも腫れ気味と診断され、我が家は踏んだり蹴ったりです。(動物病院は決して安くないので、財布にもダメージ。)このままでは今年は自転車に乗れないのではないか?!

Odyssey Magazine 最新号

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 これまで主に女性読者を想定して出してきたOdyssey Magazine ですが、11号めにして初めて「男性版」を出してみました。都内の主要地下鉄では、10万部がMetropolitana(メトロポリターナ)の増刊号として配布されました。
 なぜ男性版か?小社の資格試験も、男性受験者が増加しており、F1層の女性以外のお客様にも情報提供させていただくニーズを感じておりました。
 都内配布分はほぼ即日でなくなってしまったようですが、デジタル版の入手は可能です。アイデアエクスチェンジにもでてもらった西野さんが社長をやっているFujisan.co.jpのサイトをご覧ください。(→f
ujisan.co.jp 内、Odyssey Magazine

日本にはすごい食料品が多い!

今週はありがたいことにお取引先の方々から、各地のユニークな食料品をいただきました。ありがとうございます!

まずO.Henry という名前の焼酎。15年もの、とか。うちの母親からは、「あんた焼酎なんて飲むの?!」と驚かれたことがあります。焼酎、結構好きです!製造元は石川県の会社で、発売元が広島の会社。 今晩あたり、小魚のつまみなんかで、ラジオを聞きながら、一杯やりましょうか?

それから、新潟のお取引先からいただいたこしひかりとお味噌。新潟のお米は最高!

昨年から始めた「新日本紀行」で強く感じたことですが、日本中に、おいしい食べ物が多いです。これって、日本のすごいところの一つだと思います。国内ではネット通販などでビジネスは広がったことだと思いますが、世界に日本の食べ物のファンを作ることができれば、日本のアグリビジネスは、格段の進歩というか、成長を遂げるのではないかと思います。

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『日清戦争_「国民」の誕生』(佐谷眞木人著)

 講談社現代新書なので、手軽に読めます。内容も、それほど重くありません。先週、海外の勉強会の連中に聞いてみても、100年ほど前、日本が中国、ロシアと戦争をして勝ったなんてことは、ほとんど知りませんでした。我々日本人でも、きちんと歴史教育を受けていない人が増えているようなので、日清戦争、日露戦争を知らないという人が、もしかしているのかもしれません。

 おもしろかったのは、日清戦争を経て、初めて「日本国民」の意識が広まったという指摘。また、当時、東京の銀座は、新聞街で、「大通りだけでも読売、新朝野、自由、東京日日、中央、毎日の諸新聞社がある。(中略)都と二六を除くの外は、あらゆる新聞社が銀座界隈に集まっていた」とか。また、作者によると、「日清戦争という強烈なコンテンツは読者を熱狂させ、新聞や雑誌によって世界を認識する習慣を社会に定着させた。こうして、メディアが社会の風潮を増幅し、人びとを単一の価値観に染め上げていく危険性をもつ、大衆社会が成立した」。CNNをはじめとする映像メディアが、湾岸戦争を世界にライブで中継し、お茶の間に戦争が入ってきたことを思い出します。

 今、崩壊過程にある新聞事業ですが、このころは、成長産業だったのかと思います。新聞に代わって、世界を認識する手段となり、人々を同じ価値観に染めていったのは、戦後はテレビでした。そしていまその役割は、インターネットが担いつつあるのでしょうか?

金融プロフェッショナルに対する不信感

 海外の知人、友人たちと話をしていて、各国の一般ビジネスマンの間、あるいはわれわれ庶民レベルで、金融プロフェッショナルに対する非常に強い不信感が固まってしまったなと思います。あいつらは自分たちのカネのためになら、平気でうそをつく連中だ、というような。

 ここ数日、金融機関、特にアメリカの金融機関ですが、お互いの株価見通しを上げていくケースが出ています。たとえば、ゴールドマンサックスがバンカメの株価見通しを上げ(→ロイター記事)、シティがゴールドマンとモルガンスタンレーの株価見通しを上げる(→ロイター記事)というふうに。

 金融不安は一応落ち着いてきたのだと思いますが、それでも個人破産などは高水準でとどまっています。皮肉な見方かもしれませんが、なんとなく、お互いをかばいあい、お互いの間で値段を釣り上げているようにも見えるのですが、お門違いでしょうか?

 今回の世界不況で徹底的に改革が進めばいいと思っているセクターがあります。それはまさにアメリカの金融業界です。実体経済をこえて、あまりにも過大な報酬を取ってきた状況に対して、なんらかの規制が入らざるをえないのではないか?そうでないと、アメリカ社会内における治安が非常に悪化し続けるのではないかと思っています。

 

『Small Giants』が日経ビジネス5月18日号で紹介されました

 「日経ビジネス」最新号の書評コーナー(「仕事に生かすならこの一冊」)で、アメリカン・ブック&シネマの『Small Giants』が紹介されています。評者の岡部弘さま(デンソー相談役)、および日経ビジネスには、心より感謝申し上げます。

 金融界の強欲がひとつのきっかけとなったこの世界不況の中、評者の方が書かれているように、「企業は誰のためにあるのか」という問いから、もっと根源的な、「企業はそもそも何のためにあるのか」という問いに、議論は深まっていくべきなのかもしれません。

 マレーシアからの帰りの機内で、『代表的日本人』(内村鑑三著)を再度読んだのですが、二宮尊徳、中江藤樹、あるいは上杉鷹山といった先人たちの考えのなかに、僕らが求めている答えのヒントがあるのではないかと思います。

益多

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クアラルンプールのホテルの朝食ビュッフェに、ヤクルトがありました。写真をクリックしていただければ、読めると思います。「益(いいこと?)が多い」ヤクルト。ヤクルトの海外売上げ比率は知りませんが、以前、日経ビジネスで、ブラジルにおいても、「ヤクルトおばさん」がヤクルトを売り歩いて成功しているという記事を読んだ記憶があります。

自分の原点

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 誰も自分の原点を持っています。ここ数年、学生だった頃抱えていた問題や意識をあらためて考えることがしばしばあります。もちろん、自分が楽しいと思うことも、それには含まれますけど。そして思うことの一つは自分はやっぱり旅が好きなのかな、ってこと。体力的にはちょっと難しくなってきたけど、いつかまた、バックパックで旅行に出かけていきたいです。 
 写真はボクが好きなJALのボーイング777。この飛行機の端正なスタイルが好きです(大好きだったDCー10を思い出します)。これからマレーシアにでかけます。アジア、オーストラリアの同年代のビジネスマンたちと去年から行っているフォーラムです。日本とアジアとを結ぶビジネスを起こせないものかと思っています。

幸せの閾値(いきち)

「閾値」、日頃聞き慣れない言葉ですが、以下のような意味です。

1 ある反応を起こさせる、最低の刺激量。2 生体の感覚に興奮を生じさせるために必要な刺激の最小値。  

弊社が提供していたラジオ番組、「ライブラリーby オデッセイ」でお世話になった小山薫堂さんが、今回の経済不況が、人が幸せと感じる閾値をさげてくれればいい、というような発言をされていることを聞きました。大賛成!  昨日のニューヨークで、4月の小売りが期待を下回ったということで、株が大幅に下げ、円高に傾いています。先日、アメリカで知り合いたちと話をしていても、生活を慎ましやかにしないといけないという人たちが多く、実体経済はまだまだ厳しいのではないかと思っています。ここ数ヶ月で、アメリカ株が3割以上上がっていることのほうがおかしいいのでは?(これからアメリカは巨額の財政赤字の問題が大きくクローズアップされてきます。日本も同様の問題を抱えていますが、ボクはアメリカの格付けがAAAからいつ落っこちるのかと、ちょっと期待しながら、興味津々で見ています) 最近はあまり聞かれなくなった「百年に一度の不況」という言葉。言葉の持っている力が一人歩きすることには注意をしないといけませんが、「百年に一度の不況」なんて大仰なことを言っていた割には、一年もたたないのに、あの言葉はどこに行ってしまったのか? どちらにしろ、今回の経済不況が、小山さんが言っているように、ボクらが幸せだと感じる閾値をさげてくれる結果になればいいなと思っています。松下幸之助ではありませんが、「好況よし、不況もまたよし」ということにするためにも。  

クルマよりパソコン?

 社団法人日本自動車工業会が、「乗用車市場動向調査_クルマ市場におけるエントリー世代のクルマ意識」を発表しています。最近の若い人たちは、かつての若者ほどクルマに強い関心を持っていないと聞きます。この調査では、対象となった大学生たちは、クルマよりもパソコンに関心を持っているという結果が出ています。(パソコンは1位、クルマは17位) 

 「幼い頃から多くのモノに囲まれ、興味関心のある財の幅が広がり、情報通信機器やコンテンツなど、クルマ以外にベネフィットを感じる財がでてきた結果、エントリー世代において、クルマへの関心が相対的に低下している」とされています。

 この調査結果を読んでいると、若者は、あまり家から出ないで、一人パソコンやゲームをやって過ごす時間が増えているような感じです。「書を捨てて、街に出よう」と言った作家がいましたが、今は「ネットを閉じて、クルマを走らせよう」でしょうか。

 この調査結果が正しいとすると、確かに自動車産業は国内市場に対して、危機感を強くせざるをえないかと思います。

日本自動車工業会

アイデアエクスチェンジに原正紀さん登場

 アイデアエクスチェンジに、株式会社クオリティオブライフ代表の原正紀さんにご登場いただいています。原さんは、リクルートご出身の人材ビジネスの専門家で、若者の就業支援をしているジョブカフェの代表もされています。 今日は逆に、原さんが担当されている雑誌のインタビューをボクが受けてしまいました。同年代ということもあって、日本の地方に対する思い入れなど共感する点があります。

アイデアエクスチェンジ「原正紀さんの巻」 

株式会社クオリティオブライフ 

ジョブカフェ

カイ近況

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元気にやっていますが、もう10歳。長時間車に乗ると、飼い主同様、疲れが数日続くようです。

『運命の人1、2』(山崎豊子著)

 外務省機密漏洩事件を小説にした山崎豊子の最新作。沖縄返還をめぐって、今に至っても日本の外務省が否定し続け、アメリカ側では公的文書が公表され、その存在が広く知られている密約。それをスクープした毎日新聞の西山記者を巡るフィクション。政治家たちも含めて、登場人物たちの名前は変えられていますが、誰のことか簡単に分かります。
 日本政府はアメリカとの対等の関係を口にしますが、残念ながら、現在にいたるまでアメリカの僕(しもべ)としての関係はずっと続いています。戦後60年以上もたつというのに、実質的な
アメリカの日本占領政策はまだまだ続き、われわれ日本人も防衛をアメリカに任せきって金儲けに集中することで、自立した国家としてのとても大切なものを失ったままになっています。ボクら国民も、無意識のうちにアメリカの指示を求め、その枠内で行動することで安心してしまっています。
 この事件が起こった1972年前後、ボクは中学生だったように思いますが、この事件はその後の展開も含めて、ボクにはとても大きな戦後の出来事のひとつです。毎日新聞の西山記者は、社会的な地位も家族もすべて失い、福岡の実家にお帰りになったまま、ずっと自分の名誉回復のための裁判闘争を続けてきたようにお聞きしています。取材方法に問題があったとはいえ、彼が行った問題提起は、今も日本の存在のありかたへの問いかけをボクらに突きつけているのに、この事件を覚えている人、関心を持っている人は少なくなっているのではないかと思います。
 『運命の人』3、4巻目の発売を楽しみに待っています。
 →ウィキ
西山事件
 

久しぶりの週末

GWは4泊6日でアメリカ3都市訪問。荷物を抱えて移動するだけで腰痛がひどくなりました。で、昨日は近場の山に黒犬たちと出かけていきました。久しぶりに解放感!経済効果はないかもしれませんが、お金なしでもゆったりと楽しい時間は過ごせます。

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ケージの中のクー太郎クン。

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眺めのいい山稜。

過剰反応?

 先ほどアメリカから帰国しました。予想していた通り、成田到着後、検疫官たちが機内に入ってきて、健康状況に関するアンケート用紙と、発熱者がいないかどうかをチェックしていきました。検査が終わるまでの約30分ほど、機内で足止め。アメリカでは4日間で3都市を訪問しましたが、どこの空港でも誰一人としてマスクなどをしている人を見ませんでした。マスクをしている人間を見つけたとしても、我が同胞のみ。テレビや新聞でも報道されていますが、日本ほどの騒ぎではありません。
 行き帰りの機内も、豚インフルエンザ報道の影響でか、空席が目立ちました。
 われわれは、少々、過剰反応?

アメリカでも人気の柴犬

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 取引先訪問のため、ゴールデンウィーク中は先日から、アメリカの何カ所かの都市を訪問しています。豚インフルエンザを心配していたのですが、大勢がマスクをしている成田とちがって、こちらの空港では誰もマスクなんかしていません。われわれ日本人は、マスコミの影響を受けやすいのでしょうか?
 取引先の一つの会社の役員は、数年前から柴犬を飼っています。彼の自宅で夕食をごちそうになった時、この柴犬と再会しました(♀の柴)。とても厳しくしつけられていて感心。我が家は、黒犬たちの育児ならぬ、育犬に失敗しています。黒犬たちはテーブルの上にある食べ物にすぐ手を付けようとするのですが、この柴犬は、ずっと我慢強く伏せをして待っていました。
 アメリカでも日本犬、特に柴犬を買う家族が増えているようです。

戦時下の動物園を思い出しました。

 ブロンクスの動物園が不況の影響を受けて、いくつかの動物たちが「リストラ」対象になっている話を読みました(ロイター記事)。戦時下の上野動物園でも動物たちに悲劇があったように記憶しています。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-37830120090502

ライチョウを救え!

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 南アルプスのライチョウが絶滅の危機にあるそうです。(→ヤフーの記事
写真は、先日地下鉄の構内で見つけた上野動物園のポスター。この写真を撮っておいたのは、ライチョウは英語でptarmigans ということを知らなかったから。
もうすべてのものが、大なり小なり、絶命の危機にあるような状況になってしまってます。
いつまでも経済発展のために自然の体系を破壊し続けていくと、すべての生き物は本当に絶命してしまうのではないかと思えてきます。

アメリカ自動車メーカーの存在意義

 フィアットがクライスラーの救済に乗り出すというような話があります。偏見かもしれませんが、かつて潰れそうだったフィアットにクライスラーの救済ができるなんて思えません。クライスラーとイタリアの組み合わせは、かつてクライスラーを救済したリー・アイアコッカがイタリア系だったということくらいで充分なんじゃないでしょうか。
 ボクも自動車には関心がない方ではないと思いますが、これまで関心を持ったアメリカ車を思い浮かべることができません。関心を引いてきた車は、ドイツ車であり、イタリア車であり、そして日本車でした。
 この30年、40年間、いったいアメリカの自動車産業って、一度たりと、まともな車を作ったことがあるのでしょうか?財テク主導の経営、カネを貸して買いやすくした車。クライスラーにしろ、GMにしろ、一度として買って乗ってみたいと思ったことはありません。(社員の方達には申し訳ありませんが。)
 マスキー法ができ、燃費のいい車が必要とされはじめたのは、1970年代の始めのように記憶しています。マスキー法をチャンスとして果敢に挑戦したのは、ホンダでした。それに対して、アメリカのメーカーは、これまでも散々チャンスがあったのに、まったくやる気がなかったわけで、潰れるべくして潰れつつあるという印象です。まさに敗戦直前の日本における戦艦大和のように。
 ビッグスリーにはもう存在意義ってないのではないでしょうか?新しい存在意義を持った自動車企業がアメリカで誕生するとしたら、デトロイトからではなく、シリコンバレーから生まれてくるのではないかと思います。