週刊東洋経済「テレビ・新聞陥落!」(2009年1月31日号)

 インタネットがブームとなった2000年前後からほぼ10年。これまでずっと「安全地帯」にいて、特権階級と自他ともに考えていたテレビや新聞業界が、大きな岐路に立たされているという話です。インターネットが一般的なものとなり、経済不況の中、ようやく日本のマスコミにも地殻変動が起こってきたということだと思っています。
 テレビにしろ新聞にしろ、規制や日本語によって、完璧なまでに保護されてきた業界でした。特にテレビ局においては、その業界全般の給与水準の高さは、日本の産業界のなかで際立っていました。
 日本の問題のすべてはマスコミに原因があると、そんなことは思っていませんが、多くのテレビ番組の低俗ぶり、バカさ加減にはずっとあきれてきました。今回、マスコミ、特にテレビですが、危機感を持たれていることはいいことではないでしょうか。
 当事者の皆さん、あるいは広告代理店の皆さんの多くが、「創業以来の危機」というようにとらえていらっしゃるようです。
 でも、ボクは、メディア産業に新しいなにかが生まれるきっかけになるのではないかと、ちょっと期待しています。

スポーツ面がおもしろい日経新聞

 こんなことを書くと、日経新聞の皆さんに失礼かもしれませんが、日経新聞で一番目をひく文章が多いのは、スポーツと文芸、それと研究者たちによる経済教室のページ。

 今週26日から3日間続いた夕刊スポーツ面の「駆ける魂」。プロボクサー・嶋田雄大(しまだひろたけ)のコラム記事はおもしろかったです。この頃、ボクシングをテレビで見たりしませんが、40歳までに世界チャンピョンを目指しているというこの選手にちょっと関心を持ちました。

嶋田雄大ブログ

追記

日本経済新聞も広告収入がガタ落ちになり、他の新聞同様、たいへんそうです。朝刊、夕刊とも、連日のように自社の広告、たとえば日経テストの広告が多いことに驚きます。

『新聞再生_コミュニティからの挑戦』(畑仲哲雄著)

 この本を読んで初めて、戦前の日本には、1200以上もの日刊新聞があり、週刊や旬刊の新聞を含めると、7700もの新聞紙があったことを知りました。それが、1930年代後半から、40年代前半にかけて、新聞統合と呼ばれる業界再編が行われ、少数の全国紙と、各県に地方紙一紙を配置するという「一県一紙」政策がとられたそうです。このときできあがった業界地図が、戦後70年も保存されています。野口悠紀夫先生が、日本経済の基礎的枠組みとして、戦中経済体制からの脱皮ができていないことをしばしば書かれていますが、新聞業界もそのひとつだということでしょうか。
 先日、大分を訪問した際、大分合同新聞を訪問しましたが、この新聞社は、40年代前半、県内の複数の新聞社が合併して出来上がった新聞社で、大分県における、「一県一紙」です。
 さて、『新聞再生』ですが、共同通信に勤務する著者が、大学院に通いながら書いた論文を、新書用にまとめたもの。地方紙の挑戦と挫折をレポートしながら、新聞なるもののこれからの姿を探っています。
 以前紹介した
新聞社_破綻したビジネスモデル(河内孝著、新潮新書)とあわせて読むとおもしろいです。

アイティメディア株式会社の藤村会長、アイデアエクスチェンジに

日本のウェブメディアの代表選手のひとつ、アイティメディア株式会社の藤村さんに、ご出演いただきました。現在、配信中ですので、ぜひお聞きください。→アイデアエクスチェンジ藤村さんの編

太陽のイメージ

ボストンの新聞(Boston Globe)が、素晴らしい太陽のイメージをウェブ上に公開しています。ぜひ、ご覧ください。
Boston Globe

映画監督デイビッド・リンチの講演

 数日前、黒のiPod nanoを買いました。とても気に入っています。
時々チェックしているpodcastingのサイトに、Listeningtowords.comがあります。アメリカの大学や学術機関で行われた講演を集めています。ここで、映画監督のDavid Lynch(エレファントマンやブルーベルベット、そしてあのツインピークス!)が、2005年、カリフォルニア大学のバークレーで行った「 意識、創造性、脳」(Consciousness, Creativity and the Brain)という講演を見つけました。昨日から3、4回聞いていますが、デイビッド・リンチが、超越瞑想に30年以上も傾倒していることを知りませんでした。平和とは、争いがない状態を言うのではなく、負の気持ちが人々の心から消えてなくなることだという言葉は、9/11以降の世界においては、多くの人たちが同意するのではないかと思います。
 ちょっとした逸話としては、リンチが、ジョージ・ルーカスから、Star Wars シリーズのなかのReturn of The Jedi を監督してくれと頼まれていたことも知りました。
その他では、Listeningtowords.com の中には、グーグルの社内で、ゲストを招いての講演もかなり含まれています。中には、日本でも名を知られた人たちも多く、この程度のことだからとも言えるのですが、社外にも公表していく姿勢は、ちょっとありがたいと思いました。

Listeningtowords.com

1800人のヌード写真を撮るカメラマン

ヤフーのニュースに、「ウィーンのスタジアムで1800人がヌード撮影」という記事。これ、有名なカメラマン、Spencer Tunickの話。アメリカのHBO (Home Box Office)が制作した、彼の撮影風景を紹介するテレビ番組を、アメリカで見たことがあります。記憶では、日本にも来たことがあります。彼のHPに紹介されている写真もおもしろい。
Spencer Tunick ホームページ
ヤフーニュース
Spencer Tunick @ HBO

「アイディア・エクスチェンジ」に須賀さん

丸の内インターネットラジオ「アイディア・エクスチェンジ」に、丸の内起業塾・塾長の須賀さんが登場です。4回にわたって、須賀さんとの会話が配信されます。
アイディア・エクスチェンジ

「アイディア・エクチェンジ」に原田英治さん登場。

「アイディア エクスチェンジ」第5回目のゲストは、英治出版株式会社の代表取締役 原田英治さん。先週18日から配信が始まっています。→丸の内インターネットラジオ「アイディア・エクスチェンジ」