歴史家・渡辺京二のアドバイス、水森亜土と愛犬(東京新聞夕刊から)
posted at 2011.10.17
今日の東京新聞夕刊の文化欄に、津田塾大学の三砂ちづるさんが、渡辺京二の言葉を紹介していた。ゼミ生たちを連れて、熊本に住む渡辺を訪れた時の彼の言葉。すべての学生、そしてかつて学生だったすべての大人に励ましになる言葉だ。
「自己実現?それは出世主義のことでしょう。人生は無名に埋没するのがよいのです。でも、あなたがたは卒業論文を通じて、知の世界にひらかれた。その問いをずっと抱えていくことです。一生、本を読んでいきなさい。」
「社会がどうであろうと、自分は生きたいし生きてみせる。人は社会から認められるから生きているのではない。社会に貢献なんかしなくてよろしい。まず自分がしっかり生きること。社会全体がお前は死ねと言ったって、嫌われたって、自分は生きる。生きていっていいんだ。そのことを肯定すること。そうやって生きているひとりひとりがなんとか関係を作らなければならないから、社会というものができていくる。」
「社会は正義の権化ではなく、もっとでたらめでいいかげんなものだ。社会が立派なものでないからこそ就職難もでてくる。人類としての問題も出てくる。人間がどうやって生きていけばよいのか、問いがでてくる。あなたがたは大学でその知の扉に立った。だから、一生、その問いを手放さないことです。」
そう一生、問い続けること!
追伸
東京新聞のとなりのページには、愛犬・ムクといっしょに写った水森亜土さんの写真が。ムクは♀の17歳。「甲斐犬の血が入っているらしく、野性的な性格でね」って。ここにも甲斐犬仲間!
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