東大阪訪問ー近畿大学、司馬遼太郎記念館
posted at 2009.07.05
この前の金曜日、2度目になりますが近畿大学を訪問させていただきました。日頃、経済学部、経営学部の学生たちに、弊社のIT資格をご紹介いただいており、今年は経営学部の藤江亨さんが、エクセルの大学部門で4位入賞でした。次回も多数の参加をお待ちしています。
前回、近畿大学を訪問した際、この大学のキャンパスからそれほど遠くない、タクシーでもワンメーターのところに、司馬遼太郎記念館があることを発見していました。そして今回の訪問で司馬遼太郎記念館訪問が実現!次のアポが大阪市内であったため、ほんの30分程度、司馬遼太郎が生前暮らしていた家(そこには、まだ奥様が生活されているとか)と、安藤忠雄が設計した建物からなる記念館を訪問しました。
司馬遼太郎の蔵書4万冊が、普通の家にすれば4階ほどにもなろうかとする壁一面に展示され、見るものを圧倒する高さでした。そして、ひとつの壁には、司馬遼太郎が小学生の教科書のために書いたという、「二十一世紀に生きる君たちへ」という素晴らしいエッセイが額に入れてかけられています。この文章を書くために、作家は長編小説を書くほどのエネルギーを使ったと言っていたそうですが、死を自覚した作家の未来の世代への素晴らしいメッセージになっていて、「誰か、このエッセイを英訳したのだろうか」と思いました。日本にも、こんなにも謙虚で、優しく、でも力強く生きていくことへの励ましを与えてくれる作家がいたことを、海外のひとたちにもぜひ知ってもらいたいと思います。
ボクは決して司馬遼太郎の熱心な読者とは言えないと思っています。というのは、歴史小説家であるこの作家の代表的な小説はほとんど読んでいないからです。高知県生まれだというのに、『龍馬がゆく』にさえも手をつけていませんから。
さらに言えば、日本人の歴史観に過大なほどの影響を与えてしまった司馬遼太郎という作家の功罪もあるのではないかと思うこともあるくらいです。
でも、この作家の人柄そのものが伝わってくるエッセイはとても好きです。司馬遼太郎のエッセイは、『この国にかたち』を始めとしてかなりを読んでいます。まだ途中ですが、『司馬遼太郎が考えたこと』の全シリーズもきっとすべて読むだろうと思います。
そして「二十一世紀に生きる君たちへ」というエッセイを読んで、ますますこの作家が好きになりました。
最初の写真は、近畿大学キャンパス。
下の写真は、司馬遼太郎の書斎(外からだけ拝見できます)と、記念館の外観(一部)。