誰のためのボランティアなの?

 昨晩(10月28日)の「クローズアップ現代」(NHK)でみた、カンボジアの井戸水でのヒ素中毒の被害の報道には、いろいろと考えさせられました。斡旋会社の紹介を受けた、「ボランティア」の日本人が「善意」で掘っている井戸から、自然界に存在するヒ素を長年にわたって飲み続けたカンボジア人たちは、中毒となり、死亡者もでているという話です。
「善意」といっても、番組を見ていると、助けられているのは、カンボジアのひとたちというよりも、「いいことをやっている」、「生きる目標がない」、「生き甲斐を感じられない」と、贅沢なことを言っている日本人のように見えました。ちょっと辛口の言い方をすると、旅行代理店が斡旋している、「善意ごっこ」のように見えました。この井戸は、だれだれの寄付でできました、なんて看板を立てているのを見て、いったい、「お客さん」は誰なのかと疑問に思いました。
 カンボジアに行かなくても、日本国内に、困っている人、「善意」を必要とする人たちは、たくさんいるよ。それに、日本国内の地方訪問をやっていると、地方で起業すること、仕事を作り出していくこと、そして地方を活性化していくこと、これこそが、いま、ボクたちができる最高の貢献のひとつだと思います。