韓国人ITコンサルタントとの夕食

 昨晩、韓国と日本でITコンサルティングを行なっている方と歓談。日本語もお上手。日本に暮らしながら、日本で仕事をしていて、先々は日本国籍も取ろうと考えているとか。日本への「愛情」をお持ちの方だとお見受けしました。

 この10年ほど、韓国で起こっているさまざまな変化のことをお聞きしました。何千億円も使いながらまったく実質的な前進が見られない日本政府の電子化(住基ネットなんて誰が使っているのか!)に対して、韓国はどんどん電子化が進んでいて、国民の便利さを優先して電子化をすすめているそうです。医療、教育、行政、金融のIT化が日本は遅れているというご意見でした。例えば、医療の分野では、韓国のソウル大学の病院はベッド数が1000以上あり、カルテの電子化も進んでいるそうですが、この病院を支えるIT投資は10億円以下なのに対して、東京にある某有名病院は250ほどのベッド数でIT投資費用が30億円ほどだということでした。この方のお話では、日本のITベンダーに力がないこと、クライアント側(病院)にITへの理解、ITの導入知識がなく、ベンダーの「おどし、すかし」にやられっぱなしだということでした。残念ですが、これは国と大手ITベンダーの間でも同じような関係がまだまだあるのではないかと思います。

 1962年生まれということでした(45歳)。 韓国では、どれだけ日本が素晴らしいかということを聞かされながら育ったこともあり、日本は憧れの国だったそうです。なので、1990年代半ば以降、必要とされる改革を進められない日本が残念でしょうがないということでした。