アメリカ経済との「カップリング」

株式市場が世界的に大きく揺れ動いています。日経平均も昨日は1万3千円を割り込み、2年3ヶ月前の水準まで落ちています。結局、小泉さんの構造改革への期待からあがった日本株も、安倍さん、福田さんによって、すべて帳消しとなってしまいました。 

 ある証券会社のレポートを読んでいたら、2007年の為替市場を一言で表現すると、「歴史的な米ドル相場の底割れ、暴落が相次いだ年」であったとしています。さらに、2007年の米ドルは、欧州通貨や資源国通貨に対して、「現役で活躍している為替ディーラーが、ほとんど誰も経験したことのないような水準までドル安が進行した」とあります。

 日本国内だけを見ていると、歴史的な経済変動を直接感じることは難しいように思います。ポイントは、アメリカ経済と、ヨーロッパ、アジア、その他新興国の経済が、どれだけ相関関係があるのか(アメリカが不況になると、その影響で世界経済も不況になるのかどうか)、昨今はやりの言葉でいうと、アメリカ経済と世界経済全般が、カプリングされているのか、それともデカプリングされているのか。

 先週会ったシンガポール在住の日本人ファンドマネージャーは、シンガポールは絶好調で、サブプライムの影響などまったく感じないということでした。でも、僕はアメリカ不況の影響は、これからアジアにも波及するのではないか、まだまだ世界経済は、アメリカとカプリングの状況にあるのではないかと思っています。