村上春樹著「走ることについて語るときに僕の語ること」

司馬遼太郎もそうだけど、僕は村上春樹についても熱心な小説の読者ではありません。20年ほど前、「羊をめぐる冒険」と「ノルウェーの森」のほか、一、二冊読んだかどうかです。でも、村上春樹のエッセイ、特に走ることに関して書かれた文章を読むのは、大好きです。99年6月1日号の雑誌『ブルータス』にでていた村上春樹の特集は、走ることでどのように文体が変わってきたかについて彼が語っていたことがとても印象に残っていて、今でも本棚のどこかにしまってあるはずです。

村上春樹には勝手に親近感を感じている点がいくつかあります。彼も一人っ子であること、早寝早起きの、かなりストイックな生活を継続していること。

この本は昨日、いつもお世話になっている新東京ビル地下一階の大手町書房で、表紙だけをみてぱっと買った本。今日一日で読み終えてしまいそうなほど、共感を覚えています。蛇足ですが、この本の中に、「筋肉はつきにくく、落ち易い。贅肉はつき易く、落ちにくい」という言葉がでてきます。人間の体だけでなく、会社組織にも当てはまります。