あてにならない「知日派」

今朝の朝日新聞朝刊に、ロバート・デュジャリックさん(テンプル大学日本校現代日本研究所長)が、『私の視点』というコーナーで、「日米関係、知日派依存体質改めては」というエッセイを出しています。この中で、元国務省副長官のアーミテージに代表される知日派といわれている人たちが、実は大統領に容易に接触できるわけでもなく、限られた影響力しか持っていないことを書いています。まったく同じ話を、元・NHKワシントン特派員であった手嶋龍一さんから、先週お聞きしました。

日本は、どうも海外との付き合いが下手で、残念ですが、中国や韓国、あるいはインドの人たちのほうが、アメリカにおいても、溶け込んでいく努力をずっとしていると思います。溶け込んでいくということは、つまり自分たちの影響力を浸透させていくということでもあって、日本の生命線であり、外交、経済において、頼りきっているアメリカにおける日本の力がどんどん低下していく、ということにもなります。

日本が自己憐憫と被害者意識にのみとらわれてしまって、アメリカだけでなく、中国や韓国ほかの隣国と積極的につきあっていかないと、世界は日本のカネを使い切ることにおいてのみ日本と付き合いをし、日本のカネがなくなったときには、だれも日本のことを思ってくれないということもありうると思っています。