新訳ブーム
posted at 2006.03.10
ここ数年、古典的な外国文学作品の新訳ブームが続いているようです。この半年以内に、僕が買った本でも以下のようなものがあります。
戦争と平和 (1) (2) 藤沼 貴訳 岩波文庫
ドンキホーテ 全4巻 荻内 勝之訳 新潮社 (僕が大好きな小説のひとつ!)
過去、「大先生」たちによってなされた翻訳が、必ずしも読みやすいものではなかったりしています。原文をしっかりと訳していることはもちろんですが、もっと読みやすい翻訳がたくさん出てくることは、とてもいいことだと思っています。
結局、読書から得られるものに関して言えば、古典のしっかりした本を、じっくり読むことが一番おもしろいです。今、僕らが生きている時代や時間に関係ないように見えても、僕らの経験の多くが、先人たちの経験の再現であることに、ようやく僕も気づいたからかもしれません。時には、百年単位の時間の流れの中に、自分をおいてみることが、気ぜわしく、目先のことを追い求めている生活のなかで、必須だと思います。
僕が出版社に出してもらいたい全集があります。ずっと前に、新潮社から「ヘンリー・ミラー全集」がでていました。絶版となって、数十年になるのかもしれません。残念ながら、英語でヘンリー・ミラーの本を読みこなすだけの力がないのですが、どこかの出版社が再び「ヘンリー・ミラー全集」を出して欲しいと、切に願っています。
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