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クウ太郎と

クウ太郎と(2021年2月17日)

チェッキが大好きです。クウ太郎17歳と3か月。

はみ出し者

『子どもができて考えた、ワクチンと命のこと』という本を読んでいます。著者はアメリカ人女性でエッセイストのユーラ・ビス。
彼女の文章を読むのは初めて。Financial Timesの記事で知った作家で、おもしろそうだったので調べたら、この本が町の図書館にありました。
この本は2018年に翻訳が出版されています。ワクチンや免疫のことを取り上げていますが、ちょっとした哲学書になっています。
コロナ禍のいま、とてもタイムリーな内容の本でもあります。

ご自身のアイデンティティに関する想いを書かれている箇所があり、以下のような記述がとても記憶に残りました。

「自分の属するところが見つからないことではなく、どこにも属していないことを説明する方法が見つからない(ことだ)。そのため、私はアリス・ウォーカーの詩にある『だれのお気に入りでもなく/はみ出し者であれ』を心に留めておくようにしてきた。私的エッセイは昔もいまも、はみ出し者たちが書いていることが多い。その伝統に照らせば、私は詩人でもメディアでもなく、エッセイストか市民思索家だといえるだろう」

ぼくも、はみ出し者のひとり。

『パトリックと本を読む:絶望から立ち上がるための読書会』(ミッシェル・クオ著)

kuroinu.meをほったらかしにしたまま何か月か経ってしまいました。今年も続けていきます。
昨年11月にはクウ太郎が17歳の誕生日を迎え、この1年の間ですっかり彼の老化が進みました。犬も人間も同じ。足腰が弱り、認知症が進む。
まだガンの症状がみられないことは良しとしています。
家の中はいわゆるフローリングの床になっているため、後ろ足がすべりしっかりと立つことも難しくなりました。すこし歩かせることさえも難儀になることが愛犬介護の現実。
愛犬の介護はlabor of love。
そういえば、labor of loveという言葉そのものだなと思ったのが、『パトリックと本を読む』の著者、ミッシェル・クオがパトリックと過ごした時間。
学部、ロースクール、ともにハーバードに行った台湾系アメリカ人女性が、Teach for Americaの教師として赴任したアメリカ南部(Deep South!)で知り合った黒人少年のために続けた「読書会」。
人を間違って殺めたパトリックが刑務所に入っている間、半年ほどにわたって訪問、読書会を継続していく著者がおこなったことはまさにlabor of love だと思いました。
この本を読んで、あらためてアメリカ社会の中での人種差別の課題を実感しました。黒人として生きることもそうですが、アジア系であることも決して楽ではないのだな、と。
著者のTEDでのスピーチほか、この本のプロモーション動画などがいくつかYouTubeに出ています。
ハーバードロースクールをでても、カネのために大手弁護士事務所に働くキャリアを選択しない人がいることにちょっと「救われる」気がしました。
著者はとても美しい心を持った人。一茶や芭蕉など、俳句が引用されていることも、この本を魅力的にしています。