世界の建築家紹介サイト

海外にいる友人が教えてくれたサイト。
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これはおもしろいセカンドハウスになるかもしれません。
ただし、置き場所が問題ですが。
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「ノルウェーの森」の映画化、建築家ヴォリーズ

 今日の朝日新聞夕刊によると、村上春樹の「ノルウェーの森」が映画化されるとか。この小説を読んだのは、もう20年以上前のような気もします。中身はほとんど覚えていません。村上春樹が、雑誌のインタビュー記事で、ウォークマンでビートルズの「ノルウェーの森」を聞きながらこの小説を書いたというようなことを話していたことを覚えています。おかしなもので、小説の大まかな筋さえもほとんど覚えていないのに、こんな些細なことは記憶に残っています。
 主人公を取り巻く女性の一人に、菊地凛子が抜擢されるということが記事に出ています。ボクは、映画「バベル」で菊地さんの大ファンになりました。来年公開予定ということですが、「ノルウェーの森」の映画化を楽しみにしています。
 話は変わりますが、昨日、NHKの「日曜美術館」でメンソレータムで有名な近江兄弟社を始めたことでも知られるアメリカ人建築家ヴォリーズの作品が紹介されていました。神戸女学院を始め、ミッション系の学校建築を広く手がけた人で、戦前、戦後の日本の建築界に大きな影響を与えた人です。とてもいい紹介番組でした。その建築物が「作品」となり、住む人の利便性を必ずしも優先していないと言われることもある、また、政治力もある某有名建築家が、ヴォリーズの設計した洋館を、「住む人のことを考えた家である」と言って褒めていたことが、ちょっと滑稽ではありました。
 

『建築家・安藤忠雄』(安藤忠雄著、新潮社刊)

ご存知日本を代表する建築家のお話。これまで安藤忠雄の本を何冊か読んでいる読者(ボクも含めて)には、特に新しいお話はそれほどありませんが、それでもおもしろい。昨日は腰痛でずっと寝込んでいたので、ベッドの上で、一気に読みました。
 「人生に”光”を求めるのなら、まず目の前の苦しい現実という”影”をしっかり見据え、それを乗り越えるべく、勇気をもって進んでいくことだ。情報化が進み、高度に管理された現代の社会状況の中で、人々は、『絶えず光の当たる場所にいなければならない』という強迫観念に縛られているように見える。」(中略)何を人生の幸福と考えるか、考えは人それぞれでいいだろう。私は、人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う。その光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走っている、無我夢中の時間の中にっこそ、人生の充実があると思う。」
5年くらい前かと思いますが、あるところで、安藤忠雄のプレゼンテーションを聞いたことがあります。それ以来のファンで、ほとんどの本は読んでいますが、まだ安藤忠雄を読んだことのない人たちにもおすすめの一冊です。
 安藤忠雄のポートレートは、アラーキーが、建築作品の写真は松岡満男。たくさんある写真のページも素敵な本です。

『ルイス・カーンとはだれか』(香山壽夫著、王国社刊)

先日(6月10日)ご紹介した映画の主人公で建築家であるルイス・カーンのもとで勉強した東大名誉教授によるルイス・カーン論。引用されているカーンの言葉にははっとし、感動するものが多々あります。
 「自然は、夕焼けのいかに美しきかを知らぬ。」(Nature does not know how beautiful the sunset is.) 
 「あったものは、常にあったものである。今あるものも、常にあったものである。いつかあるであろうものも、常にあったものである。」(What was has always been. What is has always been. What will be has always been.)

 
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西新宿に建設中のビル

Shinjuku 西新宿の某所を営業のため訪問。大学の大先輩が快く会ってくれ、予定よりも1時間余分に時間をくださったことに感謝。

写真は、現在、西新宿に建設中のビル。オーナーは、名古屋のある専門学校だったと記憶しています。銀座のデ・ビアスビルもそうですが、曲線をアピールするビルが増えているように思います。

Kamikozawa House

Casa Brutus (2008年2月号)はバイリンガル特別号。といっても、英語のページは12ページほどですが。この号で紹介されている上小沢さんご夫妻に惹かれました。ご主人は1927年生まれ、医者からゲーテの「詩と真実」に出会ったことから東大の独文に再入学。現在は東京農工大名誉教授。趣味は車(フェラーリF430)と家。奥様は1915年生まれ。趣味は囲碁。

 48年前、建築家・広瀬件鎌二さんの、無駄も媚もない空間に心底共感し、設計を依頼されたそうです。住むにあたっては、さまざまなご苦労もあったようですが、「戦後日本の住宅改革に対する広瀬さんの気迫に、負け、どうしてもこの家を壊そうとは思えなかった。」とか。

 この家とともに生きていくうえでは、「いらざるものは、入れない。これがモットー。モノは最小限にして、上質でなければならず、それを見極める選択眼も必要になります。ちょうど恋愛をしている人間と同様、適度な緊張感と知的な向上心をもって生きるということです。(中略)モノがないことで精神の自由を得るのです。豊かさとは、モノが豊潤にあふれていることではなく、心の満たされた状態のこと。」

 「人は、飽食をすると滅びます。しかし何回かの氷河期を越えてきた人類にとって腹八分目でとどめるというのは困難なことで、克己心が必要となってきます。わたしはあらゆる生活の場面において、この精神を実践しようと努力してきました。余計なものは捨て、余計な買い物はせず、家の建設に心血を注いできたという人生でした。」

 この家と出会って、わたしの人生は変りました、と言えることの素晴らしさ!

 英文ページでは、"Know what is truly of value and have the courage to get rid of everything else:" By always preserving and updating the beauty of his 48-year-old modernist home, Kamikozawa makes the very act of living in it the key to understanding its aesthetic richness. と紹介されていました。