「自然の利子」と「自然の資本」

2008年も今日で最後。
今日はベッドでごろ寝読書の時間が長かったのですが、その中の一冊は、雑誌「新潮45」。この雑誌にでている養老孟司先生の話がおもしろかったです。内容はこれまでずっとおっしゃってきたことと変わりないのですが、「自然の利子」で生きていくことを学ぶべきで、今のように、「自然の資本」(特に石油)を食いつぶしていくようなライフスタイルはもうダメだというご意見が印象に残りました。
2009年は、今年から始めた「新日本紀行」を継続します。規模は違いますが、ボクにとっては、養老先生がしきりに言われている、都会人に必要な「参勤交代」でもあります。もっと地方を訪問していきますよ!来年は、自分自身を少しずつ変えていく年にしたいです。もっと少食に、もっと体を動かす、毎日笑う。そんな簡単なことの積み重ねが大切かなと思っています。今年一年、お会いした皆さん、お世話になった皆さんに感謝申し上げます。

今日の丸の内

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会社に出るのは今日が今年最後。
最初の写真は、有楽町駅前。次の写真は、東京国際フォーラム。どちらもオデッセイのオフィスから歩いてすぐのところです。
使ったデジカメは、最近買ったキャノンのPower Shot G10。三脚を使っているので、手ぶれなく、きれいに写っているでしょう?このカメラ、ボク程度のアマチュアには、十二分な性能を持っていて、とても気に入っています。

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元旦の決勝戦が楽しみな天皇杯サッカー

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 今年で3年目になりますが、オデッセイコミュニケーションズも天皇杯のスポンサー企業に加えていただいています。
今日、静岡と東京の国立で、準決勝があり、ボクが応援してきた柏レイソルが2−1でFC東京に勝ち、元旦の決勝に進むことになりました。決勝の対戦相手は、かつて柏の監督だった西野さんが率いるガンバ大阪です。ガンバには、同じく柏にいた明神も。
次の試合で柏監督の石崎さんは、柏を去ることになっています。元旦の決勝戦は、とても楽しみな一戦になりました。
写真は、天皇杯カタログ表紙と、オデッセイの広告ページです。

An hour with Bill Gates

 ビル・ゲイツのことを好きな人、嫌いな人、尊敬している人、さまざまでしょうが、このインタビューを観ていて、ボクは好感を持ちます。それはボク自身がこの10年ほど、マイクロソフトと仕事をさせてもらい、そのことに感謝しているということもあると思いますが、決して、それだけではありません。知的好奇心の塊であり、科学やテクノロジーへの強烈な関心、勉強家であり続ける姿勢は立派だと思っています。
すべて英語ですが、ぜひご覧ください。
インタビュー("An hour with Bill Gates")

30代から50代に任せてはどうですか?

 NHK日曜討論をラジオで聴いているとおもしろい発言が多かったので、テレビをつけて誰がでているのかチェックしてみたところ、出席者は30代から50代の人たちばかりでした。ボクが共感を持ったのは、NPOライフリンクの代表者(清水康之)、駒澤大学の若手経済学者(飯田泰之)、そして北海道大学の若手政策学者(中島岳志)。
 NHKも民放も、週末の討論番組には、60代から70代、時には80代とおぼしき政治家や評論家たちを出しますが、もっと若返りをはかってみてはどうでしょうか?田原総一郎さんはじめ、司会役も、招待されている政治家たちも70代とあっては、残念だけど、もう新しいものは出てこないよね。
 クリントンも、そしてオバマも、あるいはかつてのケネディにしても、アメリカの大統領は、就任時点では、40代、せいぜい50代前半
ということが決して珍しくありません。永田町では、50代、60代はまだ子供みたいに言う老人たちが跋扈していて、失礼な言い方になりますが、老害となっているのではないかと思います。
 今朝の番組を見ていて思ったのですが、30代から40代の出席者の発言内容は、普段テレビによく出ている60代や70代の政治家や評論家たちよりも、ずっと前向きで中身がありました。聴いていて、新鮮で、希望が持てました。ボクも49歳、まだぎりぎりで40代なのですが、ほとんどの人間が、いい仕事を行うのは、せいぜい50代までではないでしょうか?(例外はもちろん、あります)

 よく若い人たちに、もっと政治に関心を持てと言う「大人」たちがいます。でも、それはとても簡単なことだと思います。年寄りたちが、一線を退き、若手に機会を与えることです。テレビ局も、もっと若手を起用し、視聴者である若者たちとの年齢差を縮めていくことがまず必要なのでは?若手がでてくるのは、せいぜいふざけたバラエティ番組で、政治討論番組となると、60代、70代のひとたちばかりでは、あまりにもバランスがとれていません。
 「平成の維新」は、老人たちにはできっこないでしょう。いつの時代も、変革を起こしていくのは、失うものを持たない若者たちですから。老人たちが権力を手放さないままだと、日本は時間をかけて安楽死していくだろうと思います。
 確かに、現在、60代から上の方々には、元気な方々が多いです。でも、すこしずつ役割を変えていき、アドバイザーとして、若い世代をサポートしていく側にまわってはどうでしょうか? あるいはもうすこし若い世代との「ジョブシェアリング」を行っては?
 こんなことを言っているボクですので、残りあと10年が現役最後の10年だと思っています。気力、体力、精神力、そして経験から得た知恵の組み合わせがピークを迎える時期だろうと思うのです。

 60代を迎えるときには、若い人たちを応援する側にまわっていたいです。
 

自動車産業の影響

 大阪の某放送局の社長がご来社。以前、東京の某局の役員をされていた頃からのおつきあい。で、大阪に関する印象をお聞きしたときに出てきた話題が、自動車産業の地域に与える影響度合い。
中部地域が5とすると、関東は3、そして関西は1。大阪には名古屋、東京ほど、自動車業界の不況の影響はないのではないかということでした。
 トヨタがダメになるときは、日本がダメになるときだよねと、ほんの今年の始めくらい前まで、大勢のひとたちが考えていたと思いますが、そのトヨタが苦境に立たされているという現実が目の前に突然、現れました。
 今日は、2007年、OECD加盟国内で、日本の名目GDPは19位まで後退してしまったという記事が、
ロイターにでています。G7の中の最下位だとか。頑張れ、ニッポン!

『新聞再生_コミュニティからの挑戦』(畑仲哲雄著)

 この本を読んで初めて、戦前の日本には、1200以上もの日刊新聞があり、週刊や旬刊の新聞を含めると、7700もの新聞紙があったことを知りました。それが、1930年代後半から、40年代前半にかけて、新聞統合と呼ばれる業界再編が行われ、少数の全国紙と、各県に地方紙一紙を配置するという「一県一紙」政策がとられたそうです。このときできあがった業界地図が、戦後70年も保存されています。野口悠紀夫先生が、日本経済の基礎的枠組みとして、戦中経済体制からの脱皮ができていないことをしばしば書かれていますが、新聞業界もそのひとつだということでしょうか。
 先日、大分を訪問した際、大分合同新聞を訪問しましたが、この新聞社は、40年代前半、県内の複数の新聞社が合併して出来上がった新聞社で、大分県における、「一県一紙」です。
 さて、『新聞再生』ですが、共同通信に勤務する著者が、大学院に通いながら書いた論文を、新書用にまとめたもの。地方紙の挑戦と挫折をレポートしながら、新聞なるもののこれからの姿を探っています。
 以前紹介した
新聞社_破綻したビジネスモデル(河内孝著、新潮新書)とあわせて読むとおもしろいです。

書籍『Small Giants(スモール・ジャイアンツ)』 (yes, small is beautiful!)

アメリカン・ブック&シネマから今年最後の本です。
この本は、2006年、フィナンシャルタイムスのビジネスブックオブザイヤー最終選考に選ばれた本です。
サブタイトルにあるように、事業規模の拡大よりも、自分たちの信じる価値を守ろうとしてきた企業14を紹介しています。
日本でもファンが多い、『ビジョナリーカンパニー』の著者、ジム・コリンズは、『本書は、私たちに大切な真実を思い出させる。「偉大」と「ビッグ」は、等価値ではないということを」という推薦をしてくれています。
 日本ではとかく大きさを誇る経営者が多いように思います。業界団体などでも、大企業であることが、その業界を代表する条件になっています。でも、規模は必ずしも、素晴らしい会社の条件ではないかもしれません。すくなくとも、十分条件では。
 かつて、ある経済学者は、Small is beautiful. という本を書きました。大企業は、beautifulなのか、さらにはgreat なのか?ボクはsmall で、simpleであることが、これからの組織には大切なポイントになるのではないかと思っています。
著者のボー・バーリンガムは、アメリカの各種ビジネス雑誌に関わってきた非常に著名なジャーナリストです。2006年グーグル社員向けに、Small Giantsというテーマで、講演を行っています。その模様は、YouTubeで見ることができます。ぜひ、ご覧ください。
 また、数ヶ月前、アメリカで発売された彼の新刊"Knack"を、来年、アメリカン・ブック&シネマでは発売する予定です。この本は、最高の起業ガイドブックです。ご期待ください。
アマゾン『Small Giants』

鹿児島訪問

 今年最後になるお取引先訪問は、初めての鹿児島。金曜日一番の飛行機で羽田から飛び、金曜日は会場訪問、そして今日土曜日に帰ってきました。鹿児島でお会いした皆さん、ありがとうございました。家庭の都合で鹿児島に居を移し、自分にふさわしい仕事がないために、パソコンスクールを始められたSさん、ぜひ頑張ってください。鹿児島のような地方都市で、新しい会社を立ち上げるすべての若者たちを応援したいです。
 さて、鹿児島と言えば、桜島。桜島の火山灰の影響で、鹿児島にだけあるものを見つけました。
最初の写真は、火山灰注意の掲示板。市内で発見。次の写真は、お墓。お墓の上には、屋根があります。火山灰からお墓を守るため。写真に写っているのは、お墓の横でおしゃべりをしていた鹿児島のおばーちゃん、二人。お願いして写真をとらせてもらいました。タクシーの運転手から聞いた話ですが、鹿児島では花の消費が全国でも有数だそうです。お墓には花がきれいに添えられていました。(撮影は、嘉列川駅そば)
そして最後は、大久保利通の銅像(市内)。西郷ドンにはお会いできず、残念。

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「アイデアエクスチェンジ」に東恵美子さん登場

ボクの大学生時代からの友人で、85年にハーバードビジネススクールを卒業して以来、ずっとアメリカの金融界の一線で働いてきた東恵美子さんに、「アイデアエクスチェンジ」にご登場いただきました。アメリカ国内で、日本人であることを武器にすることなく、アメリカ人と伍して仕事をしてきた、数少ない日本人の一人です。西海岸から仕事で一時帰国された12月10日夜収録したものです。
アイデアエクスチェンジ

田中千絵さんのブレイクを祝う!

以前も何度かご紹介しましたが、オデッセイで過去に2回作ったMOSのプロモーションビデオに主演いただいた田中千絵さん。今年、台湾で出演された映画でブレイクし、人気急上昇ということです。ヤフーのトップページのニュースでも紹介されています。心からお祝い申し上げます。→ヤフーニュース
弊社プロモーションビデオ

役立つのは「技能」_日経新聞夕刊より

 昨日の日経新聞夕刊(生活面)に、教育投資に関連するアンケートで、「社会に出て役立つと感じること」の筆頭(34%)に、技能や職能が挙げられていました。

 うちの会社がパソコンの資格試験をやっているからでもあるのですが、すべての職業人、特に、オフィスでパソコンを使って働くひとたちが、自動車免許を取るのと同じように、パソコンスキルをみにつけ、なかでもマイクロソフトオフィス(ワード、エクセル、パワーポイントなど)が使えるようになったほうがいいと思っています。それが、これから仕事を始めるすべての人たちにとって、基礎中の基礎のオフィス技能ではないか、と。うちの会社がMOSやMCASをやっていなかったとしても、きっと、そう申し上げると思います。

 皆さん英語にはものすごい時間を使われますが、3年やっても、仕事で使えるほどには、そう簡単にはならないです。それよりも、3か月もやれば、すぐに仕事に役立つパソコンの技能を習得された方が、ずっと時間の投資効率はいいです。

「貸しはがし」と「人はがし」

 「借りたいのなら、お貸ししますよ」といっておいて、いつの間にか、「世の中が変わりましたので、金を返してください」というのが、貸しはがし。今年はこのパターンで不動産会社がバタバタと倒産していきました。責任の所在は貸し手、借り手、ケースバイケースかな。
 もう要はないから、寮からも出て行ってくれ、もちろん金はその後は払わない、というのがいまはやりの「人はがし」でしょうか。その人たちは、いったい、どこに消えていくのでしょうか。新聞を読んでいると、正社員と派遣社員がいっしょに同じところで食事をすることさえも禁じている関西のメーカーがあるという記事がありました。製造業で働いたことがありませんし、大企業で働いたことがありませんので、このようなルールがまったく理解できません。
 「はがされた」人たちは、どこに行くのでしょうか。
 
 

あたかも免罪符を得たかのように

 最近の雇用調整、特に派遣社員、期間工の人たちの人減らしのニュースを聞いていると、あたかも免罪符を得たかのように、企業は続々と首切りをやっているという印象を持ちます。社会不安がますます高まるのではないかと、心配です。(→参考記事
 うちの会社に関して言えば、こんな時こそ、コスト管理を行いつつ積極的に営業を行い、人材、特に長期に働いてくれる正社員をしっかりと鍛え、自分たちを変革していくチャンスにしたいです。危機の時こそ、人材教育、人材育成だと思います。

『松下幸之助発言集・第一巻』(PHP文庫)

 今日もベッドの上でゴロゴロしながら、本を読んでいます。(腰痛のおかげで、普段以上に本が読めます)
この前、イトーヨーカドー創業者の本のことを書きましたが、今回は、「経営の神様」松下幸之助。松下幸之助は、1989年4月に亡くなられたので、来年で没後20年になろうとしています。松下電器産業は、社名をパナソニックとかえ、大きな変革を目指していらっしゃるようです。ボクはどちらかというと、ソニーブランドがずっと好きだったのですが、ここ数年、パナソニックブランドを見直しています。大型テレビ、DVD、ハイビジョンカメラ、この3点セットが欲しくて、暇なときに、会社の近所のビックカメラでぶらぶら見てあるくことがあります。日進月歩の家電製品で、なかなか踏ん切りがつかず、いつもwindow shopping ばかりです。以前であれば、ソニー商品しか検討しなかったのですが、このごろは、パナソニック商品にも、目がいくようになっています。ボクの中では、パナソニックブランドの株は、かなりあがっています。
 で、松下幸之助です。本のサブタイトルには、「商売は真剣勝負」なんてありますが、昭和35年から38年にかけて、企業主催の研修会やセミナーなどに招かれて行った講演を集めたもので、松下幸之助の非常に合理的な考え方を、わかりやすい言葉で理解することができます。ヨーカドーの伊藤さんもそうですが、松下さんのお話も、基本に忠実で、合理的、かつ実践的です。昭和35年というのは、ボクが生まれた翌年で、1960年代前半、今から50年近くも前の話になるのですが、会社経営に関して、ほとんどすべての発言は、われわれにも参考になるものばかりです。企業や資本が社会的な存在であり、社会や国家に対する責任を持つという考え方は、現在のCSRに通ずるものがあり、また金融不況の原因の一つであるモラルハザードに関しても、松下幸之助が生きていたら、きっと鋭い発言をされていたことだろうと思います。
 また、こんな発言もあって、現在の政治を考える上でも多いに参考になります。政府支出に関して、昭和38年(1963年)、長野で行った講演で以下のような発言をされています。
 「昭和10年(1935)の時分に日本は軍備をもってましたですね。国費の少なくとも35%前後を使っとったわけです。そのほかに、まだ大きな国費を使っとった。それは何かというと満州国の建設です。あれだけの軍事費を支出し、あれだけの満州国を建設する金を国費から出して日本はやっていた。だから税金が高かったかというと、今日と比べますと非常に安いんであります。」「今日は、そういうものはいっさい要らんようになったんです。にもかかわらず、税率は倍になりました。納税者が三倍になっています。何に金を使っているんでしょうか。これはやはり行政費と申しますか、国家運営費と申しますか、そういうものに余計な費用がかかっているということではないかと思います。」「経費が国によけい要るかたちにおいて、物が安く売れるかというと私は売れないと思います。われわれのお互いの会社を、十分健全な姿に直すということに成功したといたしましても、まだ不十分である。国の経費を少なくとも昭和10年程度まで切りつめるよう合理化する。そうすれば日本はもう限りないと申していいくらい繁栄していくだろうと思うんです。」
 松下幸之助は、松下政経塾を建て、多くの政治家を輩出していきましたが、政経塾の出身者で総理大臣になったかたはまだ出ていないと思います。現総理の麻生さんは、ご自身も会社経営に携わったことがあり、経営感覚のある総理だということですが、松下幸之助のような人に、ぜひ、総理大臣を務めていただきたかったです。

49歳の誕生日を迎えて

 12月11日は49歳の誕生日、大分市内でお取引先を訪問し、夜は湯布院で過ごしました。仕事でお世話になっている人たちといっしょで、お祝いの言葉をいただきました。その他、メールやカードをくださった皆さん、感謝申し上げます。
 いつの間にか、この年まで生きてきたという気がします。来年は、50歳です。あー、恐ろしい!でも、年を取ることもいいことがたくさんありますからね。
 今年は、人生の中で初めてと言っていいほど、日本国内を廻りました。訪問した町をあげていけば、旭川、帯広、札幌、弘前、八戸、盛岡、北上、仙台、秋田、新潟、富山、金沢、福井、宇都宮、小山、須坂、上田、高崎、名古屋、大阪、京都、奈良、高松、高知、福岡、八女、大分、熊本。そして来週、鹿児島に行きます。
 ほとんどの町は、3時間や4時間、せいぜい半日の滞在で、泊まった町は半分もなく、日帰りのお取引先訪問ばかりでしたが、それでも、ものすごく楽しい経験でした。これまでお世話になった方々を訪問し、その方達の職場を訪れました。初めてお会いした方たちとの出会いも、たくさん。
 見えたものは、日本国中で進んでいる共通化(あるいは「都市化」)と、その裏にかすかに隠れている、その土地の歴史と風土。「日本って、結構、多様性のある国じゃん!」、というのがボクの感想です。この多様性をもっと大切にしなくちゃ!JRの駅前は、ホテルチェーンやコンビニ、デパートや大手企業のでかい看板に占拠されたとしても、その土地の自然だけはたいせつに残しておいて欲しいなと、強く思いました。だって、駅前がどれだけ都市化していって、東京みたいになったとしても、土地のユニークさは、自然と歴史、そしてそこに生きる人たちにしかないのだから。
 企業なんて、いつかは消えてなくなるもの。ビルだって、いつかはとりこわされていくもの。東京と同じものを作ったって、所詮、まねでしかないけど、歴史と自然だけは、そこにしかないから。ボクも田舎出身だからわかりますが、田舎に住んでいると、東京と同じものが欲しくなります。でも、それだけでは、その土地は経済的にも、豊かにならないです。だって、都会の人間は、東京から逃れたい、都市から逃げ出したいんだから。その地にしかないもの、かつては、当たり前だったけど、東京には無くなったものに、金を払うんだから。(ボクが生まれた高知県南西部なんて、はっきり言って、地の果て。鉄道だってまともに通っていないような場所だったんだから。その結果、四万十川はきれいに残り、日本最後の清流なんてことになって、逆に観光資源になって、訪問してくれる人たちもいるわけだから)
 今年は、ボクにとっては、「なんとなく新発見!」、「新日本紀行」の一年でした。この経験を、次のビジネスにつなげていきたいです。ボクはビジネスは自分の世界を広げ、人と人をつなげてくれるものだと思っています。お会いした人たちにも、喜んでいただけるようなことを、考えていきたいです。
 来年も、いろいろな土地を訪れて、3時間、あるいは4時間程度かもしれないけど、お取引先巡りをやっていきますよ。
(写真は、マジックミラーに映る由布岳)

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大分の皆さん、ありがとうございました。

 
木曜日、金曜日と、仕事で大分を訪問。日本文理大学はじめ、OBS大分放送、大分合同新聞などの方々とお会いすることができ、勉強になりました。特に、日本文理大学の瀬川副学長からはいいお話を聞かせていただきました。東京の大手広告代理店を卒業し、大分という地に生活して初めて見えてくる日本の現状があるというお話に共感。それは、今年、ボク自身、全国を歩き回って、感じたことでもあります。
 今年2回目の大分ですが、一泊することで、湯布院を訪問することができました(49歳の誕生日!)。また訪問してみたい日本の土地が、一つ増えました。(写真は、大分空港で偶然見かけた、USJ特別機)

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アイティメディア株式会社の藤村会長、アイデアエクスチェンジに

日本のウェブメディアの代表選手のひとつ、アイティメディア株式会社の藤村さんに、ご出演いただきました。現在、配信中ですので、ぜひお聞きください。→アイデアエクスチェンジ藤村さんの編

エースタッフ(株式会社山善子会社)訪問

 大阪の株式会社エースタッフを日帰りで訪問、ビデオインタビューにご協力いただきました。常務の松元さん、マネージャーの岡本さん、インストラクターの土師さん、本当にありがとうございました。とても真摯な姿勢で人材教育、人材派遣事業を行っていらっしゃることが、皆さんのお話から伝わってきました。編集後、オデッセイのホームページなどで公開させていただきます。
 親会社の山善は、専門商社で、一部上場企業。松元さんからは、創業者の山本猛夫の語録もいただきました。今日は大阪でエースタッフの皆さんに、たいへんお世話になりました。重ねて感謝申し上げます。(写真は、インタビューご対応中の岡本さん)

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プレミアム炊飯器

この前、新潟でいただいた新米を一口味わって以来、俄然と、お米への関心をもつようになりました。先週末、秋田から帰るときにも、空港で秋田の新米を買ってきました(下の写真)。で、今、年末までに狙っているのが、プレミアム炊飯器です。いくつかのサイトを読むと、なんとなく、SANYOの炊飯器がいいと出ています。「おどり炊き」というのが、SANYOのネーミングのようで、サイトをみていると、技術者の方たちの努力に泣けてきます(→こちらのサイト)。気に入ったのは、「おどり炊きムービー」(→こちらのサイトの左下に、バナーあり)。
日本人はやっぱりご飯!

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『私の履歴書_人生越境ゲーム』(青木昌彦著)

先週読んだ本の中で面白かったもう一冊。昨年日経新聞連載中には、途切れとぎれにしか読んでいなかった、経済学者による「私の履歴書」。日本とアメリカの大学の間を、「越境」しながら、アカデミックな分野のみならず、実務分野においても、いくつかの「ベンチャー」を立ち上げられたお話。学生時代(60年前後)の学生運動の話が特におもしろかったです。→著者日本語ホームページ

『建築家・安藤忠雄』(安藤忠雄著、新潮社刊)

ご存知日本を代表する建築家のお話。これまで安藤忠雄の本を何冊か読んでいる読者(ボクも含めて)には、特に新しいお話はそれほどありませんが、それでもおもしろい。昨日は腰痛でずっと寝込んでいたので、ベッドの上で、一気に読みました。
 「人生に”光”を求めるのなら、まず目の前の苦しい現実という”影”をしっかり見据え、それを乗り越えるべく、勇気をもって進んでいくことだ。情報化が進み、高度に管理された現代の社会状況の中で、人々は、『絶えず光の当たる場所にいなければならない』という強迫観念に縛られているように見える。」(中略)何を人生の幸福と考えるか、考えは人それぞれでいいだろう。私は、人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う。その光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走っている、無我夢中の時間の中にっこそ、人生の充実があると思う。」
5年くらい前かと思いますが、あるところで、安藤忠雄のプレゼンテーションを聞いたことがあります。それ以来のファンで、ほとんどの本は読んでいますが、まだ安藤忠雄を読んだことのない人たちにもおすすめの一冊です。
 安藤忠雄のポートレートは、アラーキーが、建築作品の写真は松岡満男。たくさんある写真のページも素敵な本です。

ビジネスプラン発表会_国際教養大学(AIU)

 金曜日は午後から秋田の国際教養大学へ。丸の内起業塾をいっしょにやっている須賀さんが、起業について、11回にわたって英語で授業を行っていて、その最後にはビジネスプランの発表会があります。今回で2回目ですが、ボクも審査委員のひとりとして参加。あと、AIUで教えているマイクさんと、ハーバードビジネススクールでドクターコースにいるマイクさんの友人。

 3組の学生チームのプレゼンテーションは、みんな、限られた経験の中から、いろいろとプロジェクトを考えていて感心。ただ、マイクさんの希望は、授業の一環として、ビジネスを考えるだけでなく、実際に誰か、実行にうつす「蛮勇」を持った学生が出てくること。 
 AIUは授業を英語で行っていて、英語で授業をできる日本人教師は日本に少ないようで、須賀さんは来年からは、慶応と京都大学でも授業を持つとか。
 AIUは行くたびによくなっているような気がします。立派な図書館(秋田杉をふんだんに使ったもの)もでき、学校には建物も非常に重要だと実感します。
 土曜日朝一番の飛行機で帰ってきましたが、もっといたかった秋田です。

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不況下の宝くじ販売

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銀座のブランド商品は売れ行きがよくないようですが、宝くじの販売は絶好調のようです。西銀座の売り場から有楽町の交番あたりまで、有楽町西武の前、ずっと列が並んでいました。列をなしているのは、仕事をしていない年配の人たちが多いようでした。

CNNに取り上げられた日本航空社長

 記憶に残っているビジネススクールのケースでこういうものがあります。倒産しかかったメーカーが、一方では社員の首切りをしているのに、優秀な経営者を確保、あるいは維持するために、どれだけの給料を払ったらいいのかというもの。このケースのタイトルとか、まったく忘れてしまいましたが、とても複雑な気持ちになったことと、アメリカ人の学生たちと、ボクのような日本人とは、心情的にかなり異なる反応をしたことを覚えています。
 日米の企業を比較した時、経営者あるいは優秀な社員が、普通の社員に比較してどれだけの給料を得るべきかというテーマにおいて、日米は、非常に対照的だといつも思います。世界でもっとも平等指向の強い日本(時には弊害があるほどの平等指向!)、強烈な格差社会のアメリカ。どちらがいいとは言いませんが、両者とも、もうすこし中庸を目指した方がいいのではないかと思っています。
 CNNに日本航空の西松社長の倹約、謙遜ぶりが紹介されていて、コメントを読む限り、たいへん好意的に受け止められています。バス通勤、社員食堂の利用、年収1千万円以下。すべての面で、赤字続きのアメリカ自動車メーカーの社長たちは異なります。
 ボクは、ANAよりも、JALに乗ることが多いです。いとこや友人が多いこともありますが、初めてアメリカに行った時、1976年ですが、AFSの同期たちと、JALのチャーター便で行ったこと、そのときから海外に行くときは、JALが中心です。
 今回、このCNNのビデオを見て、西松社長を応援してあげたくなりました。このCNNのビデオは、きっと、日本航空にとって、今年最高のPRになったのではないかと思います。日本航空の広報室のホームランでは?!


Google でも人員削減をしているという記事

これまでずっと、飛ぶ鳥を落とす勢いできたグーグル本社でも、人員削減を静かに行っているという記事がでています。

http://www.webguild.org/2008/12/google-layoffs-update-3000-workers-cut-so-far.php

日経新聞記事(静岡産業大学の経営戦略)を読んで

 昨晩、大学の先輩方との集まりは、「学校経営を考える会」という集まりでしたが、昨日の日経新聞をめくっていたら、朝刊教育ページには、静岡産業大学学長(大坪檀氏)の大学経営論がでていて、参考になりました。昨晩の会では、東大の大学院(学校経営論)を卒業された方のお話もありましたが、日本の学校経営の研究も、まだ緒についたばかりかなという印象を受けました。

 大学の経営環境は相当厳しくなっているにもかかわらず、そこで教える(働く)先生方の多くは、その現実を認識していないのか、あるいは直視しようとしない方が多いようにお聞きします。研究したいから大学に残ったという方が、多いのかもしれません。でも、これからは学校法人の倒産やM&Aが増えていくでしょうから、先生方もご自分の好きなことを研究するだけでいいという時代は、もう完全に終わっています。

 今年、全国各地を訪問して、これからの学校法人、専門学校、各種スクール(PCスクールを含む)は、非常に厳しいなと感じています。その反面、環境の変化を直視し、教員を含む学校の職員が一丸となって、新しい価値を社会に提供していく組織が、サバイブしていくだろうという予想もしています。それら「勝ち組」、「サバイバル組」には、これまで以上の利益や評価が付いてくるのではないかとも。

今日から12月。

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今日から12月ですが、皆さん、今年の総括はいかがですか?今年できたこと、できなかったことをゆっくり考えながら、来年の目標を具体的に作っていきたいと思っています。ボクは今年は北海道から九州まで、かなりの町を訪問しました。おかげさまで、ボクらのビジネスの現状、日本の東京と地方の格差の問題など、ミクロとマクロのことを、体感できた一年でした。来年も、「新日本紀行」と名付けているお取引先訪問は続けていきます。さまざまな方たちにお会いでき、本当に、ラッキーな一年でした。
 今夜は大学の大先輩方のある会合に出席させていただきました。皆さん、60代、70代の方々ですので、「君みたいに若い人は、ウンヌン、カンヌン」なんて話しかけられますが、ボクも今月11日で49歳になります。先週、新聞記事で、フランスの文化人類学者、
レヴィ・ストロースが100歳を迎え、お祝いに、サルコジが訪問したという話を読みました。レヴィ・ストロースのような長寿と明晰な頭脳でなくてもいいので、これからも健康で、できるだけ長く、しっかりと仕事をしていくことができれば、いいなと思います。