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科学的根拠をもとにした漁獲

今日の朝日新聞朝刊に、このままだと日本では魚が獲れなくなるというインタビュー記事が出ていた。水産会社の社員で輸入を担当してきた方と、近畿大学で水産業の研究をしている先生の話が紹介されていた。
二人とも同じような内容の話で、魚が獲れなくなってきていることについて大きな見解の違いはないように思う。
この「オピニオン&フォーラム」のページをまとめるとこんな話になる。
1 世界中で魚の消費量が増えている。日本は「買い負け」するようになり、求めるようには魚が輸入できなくなっている。
2 日本で魚の水揚げが減っているのは、科学的根拠を基に漁獲高を管理するルールが機能していないから。漁業者はできるだけとりまくる。獲りすぎに気づいていても成魚になる前の小さい魚まで獲ってしまう。
3 他国では漁獲枠を定める調整が機能しているケースがあるが、日本では行政の調整機能が働いていない。科学者、政治家が科学的根拠を基に制度を作ったノルウェーの例がある。
4 本来豊かなはずの日本の海で、この先も獲り続けられる持続的なレベルに戻す取り組みを進めないと、魚は確実に不足する。

この前、医療関係者と話していたら、医療の分野では「エビデンス(証拠)に基づいた議論」というのは20年くらい前から話題になっているという話を聞いて驚いた。エビデンスという言葉が一般化したのはこの数年のことのように思うから。

至る所で課題が噴出し、ちゃんとした解決策を見つけていくためにまず事実関係をきちんと把握、理解しましょうということで、「エビデンス」という言葉が頻繁に使われるようになったという印象。難しいのは、それぞれの立場があるため、自分に都合のいい「エビデンス」を求め、主張する傾向があること。次には、「エビデンス」の理解では合意ができたとしても、「これでは食っていけない。俺の生活をどうしてくれる」となって、開き直りの議論を展開するグループが出てくること。なかなか難しい。