海老坂武の「私の収穫」(朝日新聞夕刊)

 朝日新聞夕刊文化ページの「私の収穫」というコラムに、大学1年生のときのフランス語の先生だった海老坂先生の連載が始まった。(海老坂先生に関しては、なんどかこのブログで書いた)
 
 一回目の今日は、ピカソが晩年を過ごした南仏のシャトー訪問時に感じた事を書かれている。このシャトーは、セザンヌがなんども描いたサント・ヴィクトワール山の真ん前に位置し、テラスからはその山と対峙することができるそうだ。「そうか、生活のあらゆる虚飾を捨ててこうやってセザンヌと向かい合っていたのか…ピカソの精神の姿勢に触れる思いがした。どうやって裸になるか。捨てられるか。裸になったとてピカソに近づけるわけではないのだが。」
 去年、今年と、海老坂ゼミだった同級生と会い、食事をすることができたのはうれしかった(その一人は、卒業以来の出会い)。
 
 今週は、新訳がでたサルトルの「嘔吐」(人文書院)を注文した。海老坂先生はサルトルの研究者の一人で、「自由への道」の新訳を岩波文庫で出されたけど、この「嘔吐」は鈴木道彦先生の訳。鈴木先生も僕が大学在学中にはフランス語の授業を担当されていたお一人。