「買い負け」

「買い負け」なる言葉をこの頃よく聞きます。この20数年間、戦後の円高傾向と、国内価格が高めにあったことで、日本から海外の商品や資源を買い付ける業者は、世界市場におけるドルベースでの買い付けで、他国よりも高めの値段を提供することで、「負ける」ということはそれほどなかったのが、ここ数年、他の欧米先進国に対してだけでなく、BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国などの新興国)などにも、「買い負ける」ということがしばしばみられるようになってきた、という話です。

トヨタに代表される自動車産業が、日本を支えてくれているのはよくわかりますし、それらのメーカーにとっては円安のほうがいいということなのも、わかります。でも、いつまでも円安がいいといっていては、海外の商品や原料の調達は、これからだんだん難しくなっていくのではないかと思います。資源は限られています。「買い負け」が頻繁に起こってくるのがちょっと心配です。

円高、サービス・金融業の国際競争力強化が、黒犬の「持論」です。

以下の記事は、僕が高校生の頃、1年間生活したアメリカ・アイオワ州あたりの話です。資源をめぐる争いは、これからもずっと続いていくように思います。

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