ある天文学者のメッセージ

昨日(1月20日)の朝日新聞朝刊社会面下に、磯部さんという方のご遺族が、2006年12月31日にお亡くなりになられた、磯部秀三さん(シュウは、正式には王篇に秀です)の生前のメッセージを載せていらっしゃいます。知人・友人の方たちへのお礼とともに、神を信じていない自分が、死んだときだけ宗教に色どられた形式的なふるまいをとることは理にかなっていない、葬式等一切の形式的な事はしないこと、遺骨等を残さないようにご家族に遺言されている、というようなことでした。

この方のお名前を拝見したのは初めてだったので、ネットで検索してみたら、国立天文台にお勤めになられていた天文学者でした。一般向けの宇宙紹介の本も書かれているので、早速注文しました。磯部さんのメッセージで、最も心に残ったのは次のような文章です。

「ひょっとしたら、私が亡くなればこの宇宙全体も無くなるのではと思ったりしております。万一、皆様の存在が残る場合には、有意義な人生をすごされるよう願っております。」

実は、僕もずっとこのように感じてきました。宇宙の中で、自分の存在は唯一であると同時に、宇宙の存在も、少なくとも自分にとっては唯一です。自分がなくなれば、その宇宙もなくなります。もし時間があれば、昨日の朝日新聞朝刊にでていたメッセージをお読みください。