『林住期』(五木寛之著)

ある読書家のためのSNSで、「時々、誰かに知恵を授かりたないと思った時に思い出すのは五木寛之さんと美輪明宏さん」だと、書かれている人がいた。ぼくも美輪さんのお話が好きだ。NHKのEテレで、愛の相談室という名前の番組を持っていらっしゃる。番組一覧を見ていて気がつくと録画しておくことがある。
五木さんは高校生から大学生にかけてエッセイや『青春の門』を読んだ。あの頃が一番五木さんの本に関心を持っていた頃かと思う。
先日、NHK出版から出ている『健やかな体の作り方』という本を読んで、90歳になろうとする五木さんのセンスの良さにあらためて感心した。半世紀をこえる時間と時代の流れの中で、いまなお活躍される力(まさにresilience=レジリエンス)と時代を読むセンスの良さはすごい。
『林住期』は50から75歳までの人生の第三ステージを指すという。ぼくは20年ごとで自分の人生を考えていたから、60前後から最終ステージに入ったのかなと漠然と考えているけど、林住期ととらえる方がいいかな。
あと何年生きることができるのかわからないけど、この本の中にあるように、自分の人生で一番いいステージにできればいいなと思う。おカネのために働くことや人との比較のなかで一喜一憂したりすることなく、心の欲するところに自分のペースで歩いていきたい。日本や世界の行く末をぜひ見てみたいから100歳まででも生きられるとうれしい。でもそれは神のみぞしるだろうな。