名医の条件

録画しているBBCのHARD Talkを見た。数日前の放送に世界的な心臓外科医のSamer Nashefがでていた。
手術が成功するためには手先の器用さなんかよりも、観察力、構想力、的確な意思決定が重要だと。まったく同じことを日本のある有名な先生からもお聞きしたことがある。手先の器用さとか、「神の手」というような表現を、多くの日本人は好きなんだろうか?そういう言い方をしている限り、「職人芸」の域を超えた、たいせつなポイントを見ることはできないようになってしまうと思うのだけど。

この心臓外科医も自身の心臓に問題があることが判明して、同僚に治療してもらったそうだ。自分自身が患者となって初めて患者の気持ちがわかるようになったとも言っていた。徒然草にも、持ちたくないのがずっと健康な友人、なぜなら彼らは病人の気持ちがわからないから、というような記述があったように記憶している。名医の条件には自分自身が一度病気をしてみることというのも入るのかもしれない。
BBC Hard Talk