メダルの色とランキング
posted at 2012.08.03
今年もMOS世界学生大会に参加するためにアメリカに来ています。大会は昨日ラスベガスで終わりました。すでにオデッセイコミュニケーションズのホームページでも発表していますが、横浜国立大学の星野さんが、ワード2007で2位になっています。(→オデッセイコミュニケーションズ)星野さん、おめでとう。日本から今回参加した他の4名の学生のみなさん、ご苦労様!
アメリカでオリンピック番組を見ていて、国別メダル数ランキングで、大きな違いがあることに気づきました。アメリカではNBCがオリンピックの独占放送権を持っていて、自然にNBCを見ることになるのですが、NBCの獲得メダルランキングでは、日本は中国、アメリカに次いで3位で紹介されることが多いようです。
アメリカ時間でいま8月1日の午前8時ですが、朝のニュースなどでも、一位中国(30個)、二位アメリカ(30個)、そして三位日本(17個)と紹介されています。
それに対して日本の報道では金メダルが特別扱いされているので、金メダル獲得数によって、国別ランキングが決まっているようです。現時点では、中国、アメリカに次ぐのは、韓国になっています。金メダル2個の日本は、金メダル3個で全体でも3個しかとっていないカザフスタン、南アフリカよりも下の11位として紹介されています。(→ヤフーの「国別メダル数ランキング)
バブル崩壊後、世界における日本の位置は下がる一方で、日本人も自信をなくしている状況ですが、アメリカで報道される国別ランキングを見ていると、「日本も健闘しているじゃん!悪くないぞ!」という気になって、なんとなく不思議な感じがします。モノの見方にはいろいろあるなと、この獲得メダルでのランキング報道を見て思った次第です。(「金メダルは確かにすごいのかもしれないけど、銅メダルだって悪くない!」)スポーツの世界の話ですが、経済や国全体の力にも関連するような話かもしれません。
日本の金メダル信仰って、大学進学での「東大信仰」に似たものがない?!東大に何人入ったっていって自慢している高校や予備校の広告みたいに。金メダル信仰=東大信仰?もうそんな信仰から解放されない?!(このごろは、「グローバル人材」が必要だということで、ハーバード信仰、スタンフォード信仰を煽っている人たちをおかしく見ているクロイヌです)
追記
いま、今朝のニューヨーク・タイムズ(New York Times)のスポーツ面で確認しましたが、国別メダル数のランキングは、金・銀・銅の合計で表示されています。日本は中国、アメリカに次ぐ3位になっています。別に3位でも、11位でも、どちらでもいいのですが、日本国内で繰り返される「刷り込み」以外の基準があること、それも日本が影響を受けることが多い「アメリカ的な見方」は、この場合は、日本を、日本人が考えるよりもずっと高く「評価」しているということを、ちょっと知っておくのもいいのではないかと思います。