いわゆる「大手」とか「名門」とか、なのぼのものなの?

生まれてからずっとこの方、いわゆる「大手」とか、「名門」と呼ばれる会社や組織と、あまり縁がありません。卒業した大学、ビジネススクールは、いちおう「有名」どころに入るのかもしれませんが。

ずっと感じていることですが、日本で言うところの「大手企業」とか「名門企業」って、なんぼのものなのでしょうか?
案外せこい商売やっていたりするし、なりふり構わずというような行動をとることもあるし。あるいは意思決定者の腰が座っていなかったり、信じられないほど穴があいていたりすることもあります。

「最低限、法律に反していなけりゃいいでしょう」なんて、「名門企業」「大手企業」に言われると、「でも、法律以上のことをやるから『名門企業』って言われるのでは?」なんて思ったりもします。

でもほとんどの人は「大手企業」や「名門企業」と言われるところに対して、かなりの安心感や信頼感を持っていたりします。あそこの商品だから、まあ問題はないだろう。なにか問題があったとしてもちゃんと対応してくれるだろう、って。

問題が起こったとき、実態が見えてくることがあり、また懐の深さがわかったりします。平時、特別大きな問題が起こらず、大きな変化が発生しない限り、「大手企業」や「名門企業」の「なんとなくクリスタル」なブランドはそれなりに輝いているのですが、ちょっと問題が起こると案外もろいものだな、平気で裏切るんだな、まったくプライドなんてないんだな、というようなことが。

昨年の東日本大震災は、「大手企業」「名門企業」と言われてきたところで、どこがホンモノで、どこがニセモノかの、ひとつのリトマス試験紙だったように思います。

国内経済が右下がりになり、個々の企業でも余裕が無くなってくると、ホンモノとニセモノがこれまで以上に見えてくるだろうと想像します。うちの会社は吹けば飛んで行くような零細企業ですが、やっぱりニセモノだった、と言われたくないので、やせ我慢してでもホンモノをめざします。