If ではなく、When。
posted at 2012.02.02
今日の朝日新聞朝刊一面に、「日本国債急落シナリオ_三菱UFJ銀が対応策」という見出しの記事が出ていた。一体いつから日本国債のバブル崩壊が言われてきただろうか。この間、特に海外のファンドなどで、日本国債の下落にかけて大損を出してきた投資家も多いのだけど。
朝日新聞だけでなく、日経新聞なども、しばしば国債バブル破裂の記事を載せているけども、直近では数日前に、海外ヘッジファンドの運営者による国債下落予想のインタビュー記事を出している。(→日本国債バブル18ヶ月以内に崩壊する)
不合理なことは長続きしない。そんなことは1980年代の不動産バブルから十分学んだはずだと思っていたけども、いまになってもまだ大丈夫だなんていう「不誠実」な人たちがいることに驚く。国内の貯蓄で対応できるなんて時代も、あと数年で終わりが見えてくるだろうに。
決してペシミストでありたいわけではなく、合理主義者でありたいと思う。それは理に合わないことは長続きしないということを信じているという意味での合理主義者。売り上げ10億円で利益がほとんど出ていないような会社が、20億も、30億も借入をしていて、どうして継続して存続できるのか、教えてほしい。金利がゼロに近い低さであろうと、決してゼロではなく、肝心の売り上げさえも減ってきていて、人件費、福利厚生費は上がるばかりの企業が倒産するのは時間の問題。国だからといって、手品でもあるというのか?
きっとハードランディングをしない限りは、日本の制度は大きくは変わらないだろう。社会保障制度を大きく切り詰めない限り、消費税をいくら10%にしようと、財政の赤字構造は変わらない。
これまで日本売りをしかけて、さんざん失敗してきた海外投資家に加わって、日本の投資家さえも、日本売りをしかけるのではないだろうか。負け戦だとわかっていても、国内で反対することはできなかったこの前の戦争と違って、チャンスと見れば、きっと国内投資家だって日本売りで稼ごうとするだろう。
If ではなく、Whenという段階なのに、政治家たちはなんてレベルの低い言い争いを国会のなかで行っているのだろうか。われわれ国民が払った税金を使いながら。
社会保障制度を変えようとしない「改革」なんてものは、一切信じない。そんな議論はすべてモルヒネみたいなもので、現実逃避にすぎないのだから。