小林秀雄と落合博満
posted at 2011.11.24
かつて、日本を代表する評論家だった小林秀雄がこんなことを言っている。
「実行をはなれて助言はない。そこで実行となれば、人間にとって元来洒落た実行もひねくれた実行もない、ことごとく実行とは平凡なものだ。平凡こそ実行の持つ最大の性格なのだ。だからこそ名助言はすべて平凡に見えるのだ。 (作家志願者への助言)
日本を代表する野球監督、落合博満が11月22日に行った退任会見でこんなことを言っている。
「普通のことをやらせることができるかどうか。継続してやろうと思ったら、基本に忠実に。だから、書く側も見る側もおもしろくない。こつこつが一番の近道だし、現実的。私の中で、らしい野球というのは普通のことを普通にできるかどうか。考えている次元が違う。当たり前のことを当たり前にやるのが、一番難しい」
落合と小林秀雄はまったく違う時代に、まったく異なる世界で仕事をしてきた人たちだけど、同じことを言っている。
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