アビスパ福岡の皆さん、ありがとう。

 昨シーズンから2年間、小社はアビスパ福岡のユニフォームスポンサーに加わった。この2年間、なんどか福岡のホーム試合を観戦したし、関東での試合も何回か見に行った。一部の選手たちとは、かなりお話する機会があった。たとえば今シーズンで引退することになった久藤さんとは福岡での試合後のパーティで何度か話をする機会があった。キャプテンの丹羽さんとは、先日のJリーグアオーズ翌日、小社オフィスに大塚社長といっしょに来てくれた時、結構お話することができた。

 昨日の天皇杯準々決勝線、FC東京との試合で今シーズンのアビスパの全試合が終わった。後半残り1分弱というところで勝利がすり抜けていった。FC東京の石川の同点ゴールが決まった瞬間、テレビの前で僕は吠えるような声を出していた。それほどショッキングだった。延長に入ると、FC東京が底力を出して、福岡は惜敗してしまった。試合とともにいくつかのことが終わった。

 今シーズンでアビスパを去っていく選手たちにとっては、昨日の試合がアビスパのユニフォームを着てプレーする最後の試合になった。先制点を入れたベテランの大久保さんとはチームは来年の契約は行わない。大久保さんの先制点が準決勝につながらなかったのが残念だ。
 福岡で何度かお話しした久藤さんにとっては現役最後の試合になった。

 そして背中に小社のロゴが入ったユニフォームを着た選手たちがプレーする試合を見ることは、昨日で終わった。

 でも昨日の試合ではいいこともあった。延長戦に入った時、前半戦が始まる前、円陣を組んだ選手たちにはちょっと笑顔があった。それは延長戦に入ったことも明るく、前向きに受け止めていこうぜという、ちょっと無理しているかなと思わせるような、でもいい笑顔だった。キャプテンの丹羽さんと、先取点を入れた大久保さんの笑顔が印象的だった。
 FC東京に延長前半で2ゴールも決められても、懸命に頑張る姿勢が良かった。リベンジの一点を入れたのはキャプテンの丹羽さんだった。同点の3点目かと思われた福岡のゴールが、オフサイドと判定されたときには、一気に力が抜けてしまったけど。

 小社が天皇杯スポンサー企業に加わって今年で5年めになる。国立競技場である29日の準決勝と元旦にある決勝戦は、昨年同様、観戦する予定だ。昨日、福岡はFC東京に勝っていたら、29日は国立で鹿嶋と試合することになっていた。その試合を見たかった。久藤さんや大久保さんたちにはそこまで行ってほしかった。現実的なことを書くと興ざめになるかもしれないけども、準決勝まで行くと協会から支給されるボーナスも3000万円になったはずだ(準優勝は5000万円、優勝賞金は1億円と聞いている)。それだけのお金は、資金で苦労することが多い、Jリーグのすべてのチームにとって、とてもありがたいお金になる。その3000万円が入らなかったという意味でも残念な試合だった。

 来年は、天皇杯を除いて、スポンサー企業としてどのように関わっていくか、まったく白紙状態だ。でもこの2年間、福岡のユニフォームスポンサーに加わって多くの方とお会いすることができ、とても感謝している。福岡のサポーターの方々にも、小社のことをちょっと知っていただけたことと思いたい。
 
 2011年、5年ぶりにJ1に復帰する福岡。「熱しやすくて冷めやすい」と自ら認める福岡の皆さん、ちょっとばかり苦戦が続いたとしても、アビスパの選手たち、社長の大塚さんを始めとする経営陣の皆さんに、声援をお願いします。