河野道代「犬の言語」

3月4日の日経新聞夕刊文化欄で、詩人で小説家の小池昌代が、「詩の魔力」というテーマで詩を紹介するコーナーが始まっています。クロイヌは、お恥ずかしいのですが詩を読む習慣を身につけることができませんでした(これからでも遅くないでしょうか?)。
このコーナーで紹介されていたこのような詩の冒頭を読むと、詩もいいなと思いました。

河野道代「犬の言語」冒頭:
黒犬が一頭
火山上の杭に繋がれて日を浴び
黙々と
半径二・五メートルの鎖を
張って旋回している。
労働とも遊戯とも無縁な
粉塵の真昼を
彗星のように孤独に。

ちなみに河野道代は今日これから行く福岡の出身。この詩が含まれる詩集『花・蒸気・隔たり』をアマゾンで注文しておきました。