奉仕を呼びかけることができる政治家
posted at 2009.01.20
オバマが日本時間の明日早朝、大統領に就任します。多くのアメリカ国民が彼に過大なほどの期待をしていることを知っています。また、世界各国でも、オバマに対する期待はものすごく高いと思います。
ラジオでニュースを聞いていると、オバマは彼のHPで、アメリカ国民に、それぞれのコミュニティに奉仕を行うことを求めているとありました。(→この動画だと思います)
日本の総理がこんなことを言ったとしても、きっと、ほとんどの国民はしらけてしまうか、反発をするか、あるいはまったく理解できないふりをするか。アメリカは、「理念の共和国」(本間長世)で、常に自分たちの建国の理念を反芻している国だなと思います。例えて言えば、まだまだ創業時の記憶が新しく、創業者が健在な企業(アメリカ)と、創業からかなりの時間がたって、安定しているから入社したという社員ばかりの企業(日本)との違いかもしれません。もしかしたら、安定したから入社したというよりも、その会社にしか入れなかったという社員ばかりの会社かも。
ボクの知人でも、伝統的な会社(と言えばよく聞こえますが、端的に言って、「古い会社」)の社内を活性化させることを仕事としている人がいます。日本は、そんなコンサルタントが必要な企業(国)なのかなと思ってしまいます。
日本の歴史上、トップリーダーが国民に奉仕を呼びかけたケースとしては、敗戦につながった戦争の記憶があまりにも強すぎて、どうしても反発の方が強くなってしまうのかもしれません。
村上龍でしたでしょうか、「日本にはすべてのモノがある。でも、希望だけがない。」と言ったとか。希望がない国だから、奉仕がないと言えるのかもしれないです。
オバマがこれから直面する4年間を考えると、アメリカの大統領とはなんとつらい仕事かと思います。きっと4年の間に、彼はボロボロになるのではないかと、ちょっと心配です。でも、日本と違って、彼には希望はあるような気がします。