お手並み拝見

昨晩食事をした、帰国子女の友人が、日本語表現でいやらしいと思うものとして、「お手並み拝見」がある、と言っていました。彼は中学校までアメリカだったと記憶していますが、この日本語ほど、批評家的で、相手が失敗するのを待っている、いやらしい表現はない。この表現はなかなか英語に訳せない、とか。

今夜の夕食は、製造分野におけるベンチャー企業の方としたのですが、彼のところに投資しているベンチャーキャピタルの多くが、会社側の提案や希望に対して、批判はするけど、逆提案や具体的なアドバイスがなくて、閉口すると言っていました。結局、「お手並み拝見」のベンチャーキャピタルになっているようです。

残念だけど、これじゃー、日本では、大物はなかなか育たないと思う。批評家は十分日本にはいてもうこれ以上いらないから、かつての洋酒屋の社長みたいに、「やってみなはれ」と、ウソでもいいから、言ってくれる先輩方が、もっともっといて欲しい。