ニッポン人脈記「現代の漂流」
posted at 2006.09.22
朝日新聞夕刊のニッポン人脈記を毎日楽しみに読んでいます。これまでさまざまなテーマで人脈(今風にいうと人のネットワーク!)や人物の紹介がありましたが、今連載されている「現代の漂流」もとてもおもしろい。
6回目の木曜日夕刊は、報道写真家の石川文洋さん(68)のネットワーク。石川さん、定収入は年金などで月に15万円程度。一日1万円をめどに、日本縦断を断行。1日20~30キロを歩いていったとか。紹介されている人脈として、作家の鎌田慧さん、政治家の辻元清美さん。石川さんも、携帯電話を持っているのが、おもしろいと思った。
水曜日夕刊では、東大の卒業式を前に、バックひとつで12年間のフリーター生活に飛び出していった松村正直さん(36)が紹介されていました。岡山、金沢、函館、福島、大分、京都と移り住み、歌人としていまでは有名に。東大卒を隠し、履歴書には「高卒」としていたのを、地元京都の新聞に出たとき、東大出ということが発覚し、フリーター生活をやめたそうです。
この回では、「フリーター歌人」として注目を集める33歳の斉藤斉藤さん(おもしろい名前!)も紹介されています。
学歴や所属する会社、収入など、世の中の決まりごとや順位付けから、すり抜けて生きてきたひとたちのことを読むと、憧れを持つと同時に、今の自分にはそのような生き方をはじめる勇気や潔さはまだないと、うなだれてしまいます。でもきっといつかそのような仲間に黒犬も加わるという予感はあります。
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