もう終わった感じがするワールドカップ
posted at 2006.06.21
日本チームを応援する一人としては、明日深夜(正確には日本時間23日早朝)行われるブラジル戦を前に、もうワールドカップは終わってしまった感じがします。ブラジルに2点差以上で勝つということは、まったくありえないでしょうから。まさに天地が反転するくらいのことがないかぎりは。
今日の日経新聞スポーツ欄に、作家の沢木耕太郎さんが、気になることを書いていました。日本の2試合は、現地時間で午後3時、日本時間で夜10時から始まった。(おかげで、日本人選手は、非常に温度が高いグランド上で、試合を行わざるを得なかった) 現地時間で午後3時から始まる試合を、2試合行わないといけないのは、日本を含めて3代表しかない。日本チームの試合が、この時間に設定されたのは、日本国内でより多くの家庭が視聴者となることを意識して、日本のテレビ局が依頼したのかしら?という話です。
もうひとつ、日経金融新聞の株式投資に関するコラムの作者は、日本のマスコミは、あまりにも日本人に心地よい予測ばかりしすぎていた。オーストラリアとの実力の差は、(自分のような)素人にも明白だった。株式投資でも、マスコミは都合のいい話をしてくれるアナリストの引用を強調し、インタビューを行っている、ということを書いていました。(株式市場が崩れているのは、これが現実だ、ということなのですが)
結局、世界の中での自分たちの位置を、あまり見たくない、心地よい話を聞かせてくれ、ということなのでしょうか。藤原先生の「国家の品格」という本がよく読まれているようです。僕も、藤原先生の本をかなり読んでいて、数学者の伝記ものが特に好きでした。この「国家の品格」も買ってはいるのですが、まだ読んでいません。実は、あまり読む気にならないです。この本がいい、と言っているひとたちの気持ちの中に、どうも排外的な、ナショナリズムを感じることがあるから。
「日本がいいよね!」というのは、僕も同じです。だって、日本語で、日本食を食べているのが、日本で育ったわれわれには、一番楽で自然だもん!でも、他の国のいいところは、もっと知ったほうがいいと思うんだけど。われわれ日本人の生活水準、それほど高くないですよ。もっといい生活ができる国にできるはず。(拝金主義とは違いますよ)
その点、韓国は強いですね。韓国のほうが、世界に正面から向き合っているように見えます。サッカーも、ビジネスも。僕らも、強い連中との競争の中に飛び込んでいかないと、いつまでたっても、「内弁慶」のままかもしれませんね。Jリーグの選手も、もっと海外にでていってほしいです。
写真は、まったく関係ないのですが、ケネディ空港で見かけたコリアン・エアーのCAの人たちがしていた髪留めです。見ていて面白かったです。最近、情熱的、戦闘的な韓国人に感心している黒犬です。