「ウェブ進化論」への共感

梅田さんの「ウェブ進化論」にたいへん共感を持ちました。シリコンバレーで起こってきたネット革命の入門書として、きちんとした内容の本だと思いましたが、それよりも、梅田さんご自身のこれからの生き方を宣言されたものとして、同年代の僕には、たいへん共感が持てるものでした。

本のサブタイトルには、「本当の大変化はこれから始まる」とあります。その変化がどのようなものになるのか、アメリカにおける変化は、日本における変化は?その変化を予想することは、たいへん難しいと思いますし、この本を拝読して、その変化がどのようになるのか、そのヒントを得ることはあまりできませんでした。(僕の読み方が十分でない可能性もありますが)

それよりも、1960年に生まれた梅田さん(僕は1959年なので、同じ学年なのかもしれません)が、これからの生き方を、「脱エスタブリッシュメント」、「自分より年下の人、特に1970年以降に生まれた若い人たちと過ごす時間を積極的に作ることで次代の萌芽を考えていきたい」、「新しい自分」を模索していきたい、とされていて、このごろ、僕が感じていることとまったく同じなので、たいへん共感を持ちました。

高齢化、官僚支配がますます強まり、ダイナミズムが日本社会からなくなっていくなか、インターネットをもっと創造的に使っていくことで、日本にもっと自由な空間を作っていくことができればと思います。それができないのであれば、梅田さんの「1万人移住計画」をもっと大規模にして、「100万人移住計画」を考えたっていいかもしれない。だって、自分が住む場所や国家の選択を、日本人以外のひとたちは、結構してきているのだから。