二川幸夫

まったくの素人ですが、建築には関心があります。「建築とは人間が自然、社会という環境と格闘し、空間という目に見えない世界を切り取ってきた、その闘いの記録」(安藤忠雄)だから。建築家の多くは、金銭的に恵まれていません。「おもしろい仕事をさせてあげるから、お金はあきらめなさい」と神様が決めたのか?もしたくさんお金があれば、何軒も家を建てて、建築家に仕事を提供したいくらいです。

二川さんは、フランク・ロイド・ライトや安藤忠雄などの作品集を出している、建築専門の出版社の創業者で、雑誌「GA」の発行人です。1932年生まれですから、今年74歳になられるはずです。

27才で「日本の民家」という写真集でデビュー。それからずっと、日本だけでなく、世界の建築の写真を撮り続けています。いまも、ものすごく精力的に仕事をされているようです。素晴らしいと思います。

先月創刊された「ゲーテ」(幻冬舎)という雑誌に、二川さんの功績と生い立ち、仕事ぶりを紹介している特集記事があります。一般にはあまり知られない「巨人」についての入門的な記事です。この記事を読むだけでも、雑誌「ゲーテ」を買ってよかったと思いました。