僕の憧れ
posted at 2005.12.15
以前、ある出版社の方から依頼を受けた「おススメ本」紹介の企画の成果が今日送られてきました。「私の読書日記」(総合法令から、定価476円+税)です。僕のおススメの3冊(「春の雪」、「嵐が丘」、「ヘンリージェームス作品集」)も365冊のうちの3冊として紹介されています。読書ノートとも、普通のメモ帳としても使える文庫本サイズです。原稿料の代わりにいただいた献本は、社員のひとたちに配りました。
今日の産経新聞に、『文字は語る:平成17年の「夢」』の第3回目として、単独無寄港世界一周を果たした、斉藤実さん(71歳)がでていました。僕の高校生くらいからの憧れは、ヨットで世界一周することで、それは当時見た「ダブ」という映画の影響が大きくあります。小さい頃から、憧れの対象になるのは、アラビアのロレンスとか、大学の先輩にあたる関野さん(南米からアフリカまでのグレートジャーニーを果たした)とかの冒険家たちです。斉藤さんは、僕の新しいヒーローになりました。
この斉藤さん、50歳で家業の石油販売業を引退。それまでに働いて貯めていた1億円をヨットの購入に使い、レース費用を捻出するために、自宅まで売り払っています。今年の6月、油壺のシーボニアに帰ってきた斉藤さんの笑顔は最高でした。(今日の記事には、その時の写真あり)
お金は本当に大切なのですが、金ではかえないものがあります。そのひとつが「夢」なのでしょうが、金のためではなく、逆に金を投げうってでもやりたくなる、やらないと救われない思いにかられるもの。それが本当に大切なものだと思います。僕にとっては、そのひとつが自由ということだと思っています。ヨットはその自由のシンボルのひとつです。ただし、生命の危険=責任をともなったものですが。
きっと僕は、いまはやりのヒルズ族とは、まったく違う価値観を持っているのだと思います。