大工になる若者がもっと増えれば

この前の土曜日夜、NHKで放送された「日本の、これから」。われわれの試験会場になっていただいている、船橋情報ビジネス専門学校の鳥居さんも参加するということを事前にお聞きしていたので、拝見しました。(鳥居さんのブログに、NHK番組のことが書かれています。)

この番組、フリーター・ニートのことを討論する番組だったのですが、僕が好感をもったのは、大学に行かず、大工の仕事が好きで、大工になった若者の発言でした。

個性、個性と言っている割には、みんなが大学に行くような社会に、日本はなってしまいました。でも、「カリスマ・中卒」で、毎年高額納税者の10位以内にはいっている斉藤一人さんではないですが、本当にすべての人が大学に行く必要なんてあるのでしょうか?

子どもを無理にでも大学に進ませる親、働きたくないから学校に行く子供。希望者すべてが大学に進学できる時代になりましたが、自分の選択で、「こんな大学なら行かないで、働くよ」という若者こそ、ユニークで頼もしいのでは?

そして、社会の中で、義務教育だけで学校を終えて、職人の道を選び、地道に仕事をしながら、それでも家庭を持ち、ある程度の生活ができる。そんな社会は「豊かな社会」だと思うし、そんな職人人生を送る若者が、もっと増えた方が、「個性的な社会」と言えるのではないかとも、思います。

僕自身は、ここで書いていることとは正反対の道を歩んできたのですが、大学生の頃、強迫観念のように考えていた「自己実現」というのは、本当に必要なのか、そもそも、何が自己実現なのか?個性的な生き方とは?そんなことを、ぼんやりと考えることがあります。