2025年を振り返る(1)

今年もあと2週間ほどで終わる。
今月の誕生日で66歳になった。ゾロ目の齢。77歳までは生きていたいなあ。88歳まで生きられるとラッキーだ。99歳まで生きていたら日本がどのくらい落ち込んでいるのかを見ないといけないのかなあ。それは辛いことだ。

今年は親しかった先輩経営者が2名お亡くなりになった。お一人は10月に、もうお一人はほんの数日前に。大学の同級生だった友人がひとり8月に亡くなった。

10月にお亡くなりになった佐藤さんのご逝去はとてもショックだった。お通夜、告別式に札幌まで飛んでいった。お顔を拝見したとき、数か月の闘病生活がどれだけたいへんなものだったかを想った。佐藤さんとは東京ドームで、札幌ドームで、そしてエスコンフィールドで、いっしょに野球観戦をした。今年だけでも、カブスとドジャースの試合から始まって、東京ドームで2試合、エスコンで1試合ごいっしょした。この10年ほどの間、どれだけ佐藤さんと楽しい時間を過ごすことができたことか。思えば、佐藤さんとの思い出は東京と札幌だけじゃない。ニセコにご案内いただいたこともあるし、軽井沢でも数回お会いした。お会いした時には、ビジネスのこと、日本のこと、お互いのプライベートのことをよく話したものだった。ぼくよりも7歳ほどの先輩だったけど、対等の友人としておつきあいいただいた。

野球だけでなくサッカー観戦もごいっしょしたものだった。国立で、柏で、札幌で、日本代表の試合、コンサドーレとレイソルの試合をごいっしょに観戦した。

スポーツ観戦のことばかり書いたけど、ビジネスでもお世話になった。
最後にお会いしたのは今年6月。佐藤さんの会社のお客さん向けにオンラインで当社のビジネスをご紹介する機会をいただき1時間ほど講演をさせていただいた。佐藤さんもぼくの会社に来てくださって、ぼくが話をしている間、同じテーブルでじっと話をお聞きになられた後、10分ほど、感想も含めて締めのお話をされた。

その月の終わりに、最後にお会いした日からほんの2週間ほどあと、急に倒れたということをお通夜の席で秘書の方からお聞きした。入院されていた間、秘書の方からは出張中だということしか知らせていただけず、佐藤さんの携帯にメールや電話をしても、だれかほかの人が書いたとしか思えないそっけない返事がたまにあるくらいで、なにかがおかしいなと思った。そして10月なかば、お亡くなりになられたという知らせが秘書の方からあって、ぼくは号泣してしまった。

佐藤さんとエスコンにもう行くことができないと思うとほんとうにさびしい。佐藤さんはバックネット裏の最高にいいエリアにシーズンシートをお持ちだったので、そこで観戦する試合は最高の体験だった。でも最高の体験になったのは、佐藤さんとご一緒だったからで、同じ席で観戦することができたとしても、同じ感動や気持ちの広がりはえられないだろうと思う。

佐藤さんのご冥福をこころからお祈りしている。