黒田日銀総裁の退任に思う

新聞の記事を読むと、「黒田節 最後まで」とある。
物価目標を達成できなかったことについては、「まったく失敗だとは思っておりません」。経済の成長率低迷については、「もっと下がるものが下がらなくて済んだ」と。(2023年4月8日の朝日新聞朝刊から)
この記事の中でも紹介されていることだが、2015年の講演で「飛べるかどうかを疑った瞬間に永遠に飛べなくなってしまう」とし、「大切なことは、前向きな姿勢と確信」だと答えたという。

それは空前の超金融緩和策だけのことではなかろうにいうことだ。日銀の担当外ではあろうけども、同じことを規制緩和や構造改革についても進めていくリーダーが欲しかったと思う。構造改革を行うことで既得権を失う人たちのことばかりを考え、新しく生まれてくるであろうビジネスのことを疑い、永遠に構造改革を行えない国になってしまっているではないか?失われた30年という言葉を口にするだけで、結局、安倍総理もやりやすいことしかできなかった。悪夢の民主党政治?!経済に関して言えば自民党政治もあまり変わりないよ。政治は苦しい人を救わないといけないけども、不当な既得権を持つ人たちにはもっと競争してもらう状況を作ってもらいたい。ゼロ金利の中、いつまでゾンビ企業を生きながらえさせるつもりなのか。

国民一人ひとりが国に頼るばかりでなく、気概を持って働くように、政治家には率先してロールモデルになってもらいたい。
政治家は自分たちに都合の悪いことはなにもやらない。国会議員なんて半分にした方がいいという声を僕の周りではしばしば聞く。そう思っている国民は多数のはずだ。
黒田さんが(超金融緩和策を)やらなかったらもっと悪くなっていたという趣旨のことを言ったと聞くと、宗教関係者が不幸が続く信者に「信心しているからこの程度で済んでいるんだよ」と話しているような感じさえしてくる。頭がいいだけでなくて口も達者な方だ。

これだけの借金と大量の株式ETFの購入。10年間やりたい放題やって一体だれが責任をとるのだろうか。