ドビュッシー没後100年の記念コンサート

お気に入りのコンサートホール、ミューザ川崎。
ミューザ川崎のアドバイザーも務めるピアニスト、小川典子の全曲ドビュッシーというコンサート。最後にピアニストが話していましたが、30年ほどのキャリアの中でも、お気に入りのドビュッシーだけを弾くコンサートは、これで3度目くらいではないかということでした。彼女のコンサートは、これで2度目。
今日の曲目は、「版画」「映像第一集」「映像第二集」「前奏曲集第一集」「喜びの島」。アンコールで「月の光」。
小川典子による「ドビュッシー ピアノ曲全集」を注文してしまいました(CD6枚で3,669円、一枚あたり600円!)

シッダールタ・ムカジー(チャーリー・ローズのインタビュー番組にて)

『病の皇帝』の著者が出演しているPBSのテレビ番組から。
2010年以降7回の出演。

https://charlierose.com/guests/4110

イランでは犬が忌避されている?

週末、NHKのEテレで録画したイランの現状に関するドキュメンタリーをみました。フランスのチームが作った番組で、"Everthing Forbidden/Anything Possible" というタイトル。(→番組案内はこちら)「すべて禁じられているけど、なんでも可能」。宗教国家として社会的に厳しいルールが多く、女性も一歩外にでるときには肌を露出するような服は禁じられているわけですが、家の中では欧米の女性と全く変わらないような服を着用している様子をカメラは紹介していました。もっとすごいのは、アルコール、麻薬など、見つかるとむち打ち刑、ひどい場合には死刑になるようなことまで、危険を冒してまで行っている若者たちがいること。
犬と生活しているぼくとしては気になったのは、犬をコンパニオンとして飼うことがイランでは忌避されていること。それでも犬を飼っている人たちはたいくさんいるようで、深夜こっそりと犬を外に連れ出す人たちをカメラは紹介していました。
ニューヨークに住むイラン人の知人にこの番組のことをメールすると、イランでは通りや公共の場所で犬を連れているのを取締りの警官に見つかると、(犬が)殺されることもあるということでした。

イランはアメリカとの関係が非常に悪く、経済制裁をずっと受けていますが、長い歴史もあり優秀な人たちが多い国で(ニューヨークの知人もそんな優秀な人たちの一人)、一度行ってみたいところではあります。

『病の皇帝「がん」に挑む 上巻』(シッダールタ・ムカジー著)

かなり前から読み始めていたのですが、途中でほかの本に気が移っていたりして、ようやく今週末に読み終えました。でもまだ上巻だけ。これから下巻にとりかかります。
昨年、父をがんで亡くしたこともあり、がん関連の本をよく読むようになりました。きっとぼくのなかでもすでにがん細胞(悪性新生物?それとも体内エイリアン?!)は分裂を始めているのでしょう。あと30年くらいはおとなしくしていてほしいです。

著者のムカジーは、コロンビアの医学部で研究、教鞭をとるガン研究者で、腫瘍内科医。この『病の皇帝』でピューリッツアー賞を受賞しています。いろいろな雑誌や新聞で彼のインタビュー記事がでていますが、最初に彼のことを知ったのは、以下のフィナンシャルタイムズの記事。
Gene genius Siddhartha Mukherjee on why "doctors shouln't be gods"
その後も、かれの記事はFTでもなんどか読んでいます。がんに関してだけなく、公共医療制度に関しても、非常にコミュニケーション力のある専門家として評価が高まっているように思います。
上巻ではがんとの闘いの歴史をたどっています。臨床実験、データの集積、データの客観的分析、治療と予防。下巻に進むのが楽しみ。

Typhoon Jebi ってなんのこと?!

ロンドンの知人から、「Jebiの被害は大丈夫か?」とメールが来たので、「Jebiってなんのこと?」と思ったら、数日前、関西に大被害をもたらした台風21号のことだった。Jebiっていうのは誰がつけたニックネーム?今年はいったいどうなっているんだろう。水難だけではすまないで、また大地震が北海道を襲うし。2011年以来、この国は自然災害に取りつかれているような気がしてしょうがない。(データに基づいた印象ではないのだけど)
BBCニュース

佐々木閑先生の最新のご著書『ネットカルマ』

 かつて、オデッセイコミュニケーションズで出していた「オデッセイマガジン」にご登場いただいた、花園大学の佐々木閑先生からご本が送られてきました。最新のご著書である『ネットカルマ』(角川新書)。先生とお会いしたのは一回だけですが、その後も何度かメールのやり取りをさせていただき、新しい本を出されるたびに、ご案内いただいています。

 今回の本は表面的に言うと、インターネットを利用するにあたってのモラルということになるのでしょうが、実はネット上であろうと、リアルの世界においてであろうと、ブッダが説いたことはぼくらが間違った方向に進んでいくことを防いでくれるし、心の平和につながっていくのだということを教えてくれる内容になっています。

 ネット上で匿名であるからなにをやってもいいと思っていても、いつかきっとばれますよ、という話には反論もあるかもしれませんが、そう思っておいたほうが身のためだろうし、ましてや、リアルの世界においては、各所に監視カメラが設置されていて、自分の行動は誰かに見られていると思っておいたほうがいい。

 ブッダが言ったことはある意味でシンプルなことなんだけど、それを自覚し、自分をコントロールしていくことは、とても難しい。(だって、われわれみんな、良くも悪くも、物欲、性欲、食欲、名誉欲、権力欲、その他さまざまな欲を持った存在だから)たとえば、ご本の中で紹介されているこんな言葉。

 自分を救えるのは自分自身である。
 他の誰が救ってくれようか。
 自分を正しく制御して初めて、
 人は得難い救済者を
 手に入れるのだ。

 あるいはこんな言葉。

 他者から言葉で非難されたなら、 
 十分に気をつけて、そのことを喜べ。
 同じ修行をしている仲間たちに対する
 鈍感さをなくせ、
 しゃべるときは、立派で場にかなった言葉を語れ。
 世間話に関わるようなことに
 心を向けてはならない。

  
 小中学生のスマホ依存症も顕著になってきている今、スマホを通じたネットとの付き合い方、距離の取り方は、とても大事なテーマになっています。でも、スマホ依存やネット依存(ポルノ、人の悪口、買い物依存などなど)に溺れないようにしないといけないのは、子供だけじゃないからね。われわれ大人も、まったく同じ危険にさらされているわけで。